52話「また来てねぇ〜(ゴリラメイド)さて、次どこ行こっか?(陸)お困りのようですね?(??)」
「たま来てねぇ〜」
「ではまた」
後ろでゴリラメイドとメイドさんが手を振っている。
ハチャメチャなメイド喫茶で出た陸たちは、何故かどっと疲れていた。
「うん、まじでなんか疲れた……」
陸はため息をつきながら、ニコニコ笑顔の女子たちを見ながら、優斗に肩を貸しながら歩いていた。
「おれの……ファースト…………キス…………」
あからさまに、あのゴリラメイドのキスが精神的に……まぁ無理もないか?(陸)一応重度のシスコンだし?仕方ないよね☆(真緒)
陸はそんなことを思いながら、街並みをもう一度見てみた。
「にしてもほんとに中性ヨーロッパだねぇ」(美来)
うん、言いたいこと言われた!!
陸は、自分が言うはずだったセリフを取られた!!と思いながら、みんなで、とりあえず街を見て回ることにした。
ーー
「ねぇ、次どこ行くの?」(ルル)
「うーんとりあえず……どうしよっか……?」(陸)
陸はさっきのメイド喫茶はインパクト強すぎたから行ってみたけど、どうしようか考えていた。すると
「みなさん、お困りのようですね」
後ろからさっきのメイドさんが出てきた。
「………………!?」
みんなは後ろを振り返ると、さっきのメイドさんを見てびっくりした。
みんな、開いた口が戻らないし……まぁ、ふつーにびっくりするよな。
「え?もしかしてルル以外の新キャラ……?(美来)」
美来がボソッと言うと、みんなは真緒を見た。
真緒は特に何も考えてなかったのか、ほんとに?を頭に掲げて、陸立ちを見た。
「ごめん、そのキャラはほんとに想定外なんですけど!?」(真緒)
「うん、どうゆう事!?(全員)」
真緒の言葉にメイドさんは真顔(常に真顔だったよな?この人……?)で陸を見た。
「私、陸さんに惚れたので」
メイドさんの言葉に全員の口が閉じなくなり、驚愕の顔をしていた。
「店長からも……と言われて……ここまで来ました。」
うん、今の……はなんでしょう!!!(陸)私もほんとに知らないんですけど!!(真緒)あ、ちなみに……の中身はーーの後に続きますよ?(メイドさん)なんか心の中まで入ってきたぁぁぁあ!!!(真緒)お前が言うなぁぁぁぁあ!!!!!!(陸)
「まぁ、とりあえずよろしくお願いします」
メイドは開いた口が閉まらないみんなの前でピースをしながら答えた。
ーー
陸達が退店して20秒後……
ゴリラメイドと私は陸達が見えなくなるまで、手を振りながら見送り、見えなくなってやっと手を振るのをやめた。
「さっきの子達、ほんとにうちで働いて欲しいわぁ〜」
「ほんと……そうですよね……」
メイドさんの言葉にゴリラメイドが私の方を見てきた。
「なんですか?」
ゴリラメイドはこちらをニヤニヤしながら見てきた。さすがにキモいわ。
「そうねぇ……そうよねぇ⤴︎」
「ほんとになんですか?」
ゴリラメイド……いやゴリラがこちらをニヤニヤしながら変な笑みを浮かべてこちらを見てくる。
「あなた……もしかして、あの男の子に話しかけた時に……恋しちゃったわね?」
「……そんなわけ……ないじゃないですか……」
私はほんとに何を言っているんだ、と思いながら、ゴリラの言葉を否定した。けどなんかモヤモヤする……。
「普段お客さんの前ではニコニコ笑顔なのに、あの子の前だと、真顔出てたわよ?」
私は、顔を確かめた。たしかに私、最初以外ほぼ真顔接客を……
「そ、れ、に?あの子見送る時恋する乙女の顔してたわよ〜」
「……」
私は言葉が出なかった。これが恋?これが初恋!?
「…………お店的にはあなたがいなくなったら困るけど……今は青春楽しんじゃわない?私は賛成よ?」
ゴリラの言葉を聞いて私は、顔から火が出るような感覚になった。もし、あの人を考えたら心がキュッと締め付けられるような感覚……初めての感覚……
「行かないの?」
ゴリラが聞いてきた。行きたい……けどお店も大事……
「……行かないならあの子のことは忘れなさい?……さて、お店に戻るわよ〜」
「……………………店長………………」
ゴリラはニヤリと笑ってこちらを見た。多分今の私は顔から火が出るくらい真っ赤になってるだろうけど、そんなことは関係ない。
「私……行きたいです………………」
「わかったわ⤴︎言ってきなさい!!私は、恋する乙女の味方なのよ?お店のことは私に任せなさい!」
私はゴリラからそう言われると、駆け出した。あの人に向かって走り出した。
後ろ姿が見えた。もう少し!!
私は全速力で走った。あの人の背中を追いかけながら。そして私は止まった。息を整え、少しだけ会話を聞いた。そして、後ろから
「みなさん、お困りのようですね?」
「………………!?(全員)」
私は真顔で話しかけた。




