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GENTLE LIFE  作者: 一聖
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93/322

PREPARATION

朝食を食べ、ミーティング。


「お早うございます。いよいよ明日オープンです。

 カエデ課の皆さんは今日まで本当に、ご苦労様でした。人員の配置は

 昨日、説明した通りです。たぶん、人員が足りなくなると思います。

 そこで昨日、上に相談したのですが、婆ちゃんがまかせろという事

 でしたので、丸投げします。孤児院からの雇用になります。」


「その方がよろしいかと。院の方達が技術を習得してもらえると、私達も

 助かりますし、帝都への出店も早められます。でないと、師匠に・・。」


「そうだね。母さんに言われてるよ。森の素材をどうするかって問題は

 あるけど・・・。」


「ああ・・・。確かに。」


「まずは明日のオープンを乗り切ろう。僕は終日ミランダさんとケーキを

 作ります。考えてみればアイテムボックスとか次元ポケットがあれば

 作り置きできるしさ。」


「了解です。私達もサポートに入ります。」


「諭吉の方は、なんかある?」


「そうだな・・。院から1人か2人、こっちにも回してくれ。」


「了解。ではラストスパート、がんばりましょう。解散。」


僕はそのままパティスリーの厨房へ。小梅達は干物の発注が入ったのでBPO

で干物作り。夕方、とりに行く。

さあ、作りまくるぞ!


「ミランダさん、僕は何を作ればいい?」


「カエデ様はパイ系を、お願いします。」


「了解。任せて。カモナ、アップルパイ200個お願い。」

「「かしこまりました。」」 おお、カモナダブル。


僕はヘルプで来てる人とカスタードパイを200個だ。

それが終わったら、ミートパイ200個だ。身体強化をしてカスタード

クリームを作る。ベイクドカスタード分もいっしょに作る。


「ぬおぉ~!」シャカシャカシャカ。つぎぃ!パイ生地!

「ぬほぉ~!」400個分を魔法を駆使してどったんばったん練る。

発酵させてる間に、ミートソースを温めてミランダさんに最終チェックをして

もらい、オーケー。オーブンは大型が2台あって、1台はミランダさんが

スポンジ生地を焼くのに使う。1台でパイサイズなら50個焼ける。

よし!ミートパイの成形だ。手伝いの人はダリアさんという名だ。


「ではダリアさん、ミートパイの成形に入ります。」


「わかりました。」


「ぬおぉ~!」 「ぬおぉ~!」


「やるね、ダリアさん!」


「カエデ様こそ!」


あっという間に50個、はけでバターを塗ってオーブンへ。

焼いてる間に次の50個へ。

「ぬほぉ~!」 「ぬほぉ~!」

これを4回繰り返しミートパイ200個完成!

保存ボックスがノーマルだ、いかん!次元ポケット化しよう。サーキッドを刻む。

よし!これでどんだけ入れても時間がとまってるから、できたてキープ。


「ミランダさん、保存ボックスを全部、次元ポケット化したから。」


「えっ!まじですか?すごい助かります!」


つぎ!カスタードパイ200個!生地はダリアさんに任せ、その間に

ベイクドカスタードを焼く、これは小さいから型に流し込んで1度に200個

焼ける。生地の発酵時間を考えると2回いける。400個完成!


「生地の発酵、完了!」


「わかりました。カスタードパイは三角形に包みます。」


「了解しました。」


「ぬほぉ~!」「ぬほぉ~!」


ミートパイと同じペースだ。後で聞いたが、僕とダリアさんの手の動きが

見えなかったそうだ。よし!カスタードパイも完成。


「カモナ、アップルパイは?」

「「完成しております。」」 さすが!


「ミランダさん、パイ系とベイクドカスタードは完成したよ。次は?」


「はやっ!えっと次はガトーショコラ、お願いします。」


「了解、森のカカオを使うんだよね。」


「そうです。おそらく人気商品になります。」


「よし!300個作ろう。カモナ、ホールで12個お願い。」

「「かしこまりました。」」


スイートチョコレートをチェック、テンパリングもうまくやってある。

見ただけで上質なチョコとわかる。


「ダリアさん、我々はホールで30個作ります。」


「わかりました。」


ガトーショコラは焼き時間が短い。しかし、材料を混ぜるのに細心の注意が

必要だ。空気が入るとスカスカになる。大きなボウルに材料を少しづつ入れ、

混ぜていく。風魔法は使えない。このボウルでだいたい5ホール分くらいだ。

という事はこの作業を6回か、おふぅ・・・重労働だぞ。

5ホール分を型に流し込んで焼く。2ボウル目に。


「ダリアさん、これ終わったら昼食にしましょう。」


「わかりました。」


最初の5ホールが焼き上がった、串を刺して確認。オーケーばっちりだ。

次の5ホールを焼く。ふぅ・・・ガトーショコラ完成。

カモナは先に終わっていたので、昼食の用意をしてもらっていた。

カルボナーラにしてもらった。


「ミランダさんも昼食にしましょう。まだ、先は長いですし根を詰めすぎると

 もちませんよ。」


「カモナ、ミランダさんとダリアさんを承認して。」

「かしこまりました。」


2人は部屋に驚いていたが、カモナの作る料理が気になるのかすぐに興味は

そっちへ。


「美味しいですね、料理長と同じ味です。」


「早く私も、この味を出せるようになりたいわ。」


「ダリアさんは、身体強化を使えるんだね。」


「はい、パワーではどうしても男性に遅れをとりますので、その分をスピード

 でなんとかしようと思いました。」


「わかります、僕もスピードタイプですから。なんか料理と武術は通ずるもの

 がありますね。」


「カエデ様はまだ小さいですから、将来どうなるかわかりませんよ。」


「そうですね。だけど今はスピードと武具で補ってますよ、達人どおしの戦いは

 武具の良し悪しで決まりますから。」


「そうですね、その通りですね。」


「そうだ、2人に包丁をプレゼントしますよ、よく切れるやつ。ミランダさんは

 ペティの方が良いでしょう、ダリアさんは牛刀ですね。」


「そんな、申し訳ないですよ。」


「気にしないで下さい。僕が作りますので。」


「鍛冶もできるんですか?」


「はい、少々腕に覚えが。」


「7歳ですよね?」


「ぴっちぴっちの7歳ですよ。」


「フフ。楽しみに待ってますよ。」


「ミランダさん、次は何を?」


「そうですね、モカケーキをお願いします。」


「わかりました。」 ケーキ作り、再開。


「カモナ、スポンジケーキを10ホールお願い。」

「「かしこまりました。」」


「僕らは12ホール作ります。ダリアさんは進行しててもらっていいですか?

 僕は必要なコーヒーを用意します。」


「わかりました。」


かなり濃いめにコーヒーを淹れる。インスタントコーヒーはまだ存在してない。

なんと、贅沢なモカクリームだ。匂いだけで美味しいのがわかる。

このモカケーキも人気商品なりそうだ。明日、足りなくなりそうだ・・。

まあ、明日作り足せばいいか。このコーヒーを使ってモカクリームを大量に作る。


「ぬほぉ~!」シャカシャカシャカ。


「スポンジ、焼き上がりました!」


「では、このモカクリームを塗ってください。」


「はい。いい匂いですね~。」


「そうでしょう、このコーヒーは特別なんです。後で飲みましょう。」


ダリアさんとカモナーズで綺麗に塗っていく。不思議とデコレーションがなくても

美しい。


「これは・・デコレーションが無い方がいいかも。どうです、ミランダさん?」


「そうですね、その方がよりコーヒーの味が強調されますね。」


「コーヒーを淹れますから、食べてみましょう。」


その場でモカケーキを薄く切って、3人で味見。プラス、コーヒータイム。


「これは・・すごいですね・・・。またコーヒーがなんとも・・。」


「やばいね、これ・・。ミランダさん、モカケーキは限定にしないとまずい。」


「そうしましょう、1人2個にします。」


モンブランは2人に任せ、僕は干物の回収だ。

BPOにはカモナ経由でショートカット。


「小梅、干物を取りに来たよ。」

「できてる。」


小梅達は早々に作り終わり、川遊びをしたりハンモックで昼寝をしたりしてた

そうだ。干物をアイテムボックスに入れる。


「厨房に行こう。」

「うん。」 再びカモナでショートカット。


「ダニエルさん、干物の納品です。」


「助かります。ギャラはいつも通り皆の口座に入れておきます。」


小梅達の口座は、気が付けばけっこうな金額になっている。お土産がいっぱい

買えるね。僕は再び厨房へ。小梅達は桜花流の稽古だそうだ。がんばれ!

戻ると、モンブランは完成しておりラストのプリンに取りかかっていた。

プリンは2種、とろとろ系と焼き系だ。


「じゃあ、予定に無かったけどマカロンも作りましょうか?」


「いいですね、お願いします。」


「カモナ、マカロンを作ろう。」

「かしこまりました。」


マカロンは何回か作ってるので、慣れたものだ。今回はチョコ、コーヒー、苺

の3色を用意。カモナに生地を用意してもらい、その間にクリームを作る。

森のカカオとコーヒーを使うので、どうなるか楽しみだ。苺は今回は目をつむる。

小梅達の分も作っておこう。

とりあえず、100個づつ完成。プリンも仕込みも終わったようだ。


「お疲れ様です。なんとか揃いましたね。」


「お陰様で、けっこうな量のストックができました。」


「少しの間でも、もってくれるといいんだけどね。ダリアさんもお疲れ様。

 明日も手伝ってくれるんだって?」


「はい、少なくなった物を作り足します。」


「お願いします。じゃあ、僕は戻ります。」


「「お疲れ様でした。」」


「小梅、稽古は?」

「終わった。」

「じゃあ、食堂に集合ね。諭吉達は?」

「終わった。」

「じゃあ、美月にも伝えて。」

「わかった。」


今日はステーキ、エネルギーの補給だ。干物の方が補給できるけど、

ステーキ食いたい。おいしいステーキを食べ、まじ旨かった。

それぞれ自由行動だ。僕はミランダさんとダリアさんの包丁を作る。


「諭吉、包丁いる?」


「なんで?」


「これから2人分の包丁を作るから、ついでにと思って。」


「対価がそばでいいなら、頼む。」


「了解。牛刀でいい?」


「ああ。」


小梅達はそのまま従魔会に突入、マカロンを渡す。


「カモナ、アトリエの準備お願い。」

「かしこまりました。」


ダマスカス鋼、残ってたかな?あれだと、いい波紋がでるんだよね。

アトリエに行くとすでにダマスカス鋼と柄にする木材が何種類か用意されてた。

さっすが、カモナ!

まずは錬金術でだいたいの成形をして、あれ?レベルが上がってんのかな?

成形がちょ~楽!ダマスカスってけっこう硬いはずなんだけど・・・。

後は熱して叩いてを繰り返す。研磨してっと、できた!


「カモナ、硬めの野菜って何かある?」

「かぼちゃなど、いかがでしょうか?」


かぼちゃをもらい切ってみる。ストンッ!へっ?まだ切ってないというか

置いただけだよ・・・。しかも、まな板がわりにした木まで切れてる・・。

失敗だ。諭吉だったら使えるかな?これは諭吉用にしよう、プププ・・・。

柄は黒耀、マリンさんから少しわけてもらった。鳩の刻印を入れて、

諭吉専用切れすぎる包丁の完成だ。プププ・・・。

ミランダさんとダリアさんのは、2,3回叩いて研磨するだけにしよう。

できた・・・普通に作るより緊張したよ。波紋も綺麗にでている。

柄はどうしようかな?んっ!見た事ない木がある。


「カモナ、これは?」

「それはエル様から。世果樹の剪定をお手伝いした時にいただいた世界樹です。」


まじか・・これはやばいのでは?でも、使ってみたい・・・ゴクリ。使おう!

ペティと牛刀にしつらえる。完成だ!切ってみよう。よし!まな板まで切れない。

刃が神刀で柄が世界樹なのは黙っておこう・・・。鳩の刻印を入れておく。

僕も欲しくなる、いやバヨネットでいい。野営に包丁はなんか違う。

危ないから鞘も作っておこう、世界樹と黒耀でププ・・。


「風呂。」

「了解、丁度終わったから僕も行く。」

「わかった、」 風呂で合流。


いつも通り泳いだりしながら入浴。すっかり忘れてたが皆にUWBを渡す。


「なんだ、こりゃ?」


「口に咥えて呼吸しながら、潜ってみ。」 潜って、飛び出してきた。


「なんだ、こりゃ!」


「水中で呼吸する魔導具だ。」


「まじか・・・棒いらないじゃん・・・。」


「そういえばそうだな、松月家に売り込んで。リベート渡すから、ちなみに服も

 濡れないから。」


「まじか・・。忍者の必須アイテムじゃん・・。わかった、母上に言っておく。」


「よろしくねー。」


小梅達はすでに、潜水艦ごっこを始めていた。


















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