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GENTLE LIFE  作者: 一聖
19/322

HEADQUARTERS

早起きが習慣になってきた。いかん!惰眠をむさぼらなくってはスローライフでは

ない。いつも通り、小梅ビヨンドと森をダッシュ。もうランニングとは言わん。

朝食(今日は和食、うまかった。)を食べ、ボタン先生の魔導の授業。


「ボタン先生、いろいろ封印されて、それ以外で身を守る訓練してると

 ワンマンアーミーになりそうで嫌です。全武器を網羅する気ないのに。」


「なんか、めちゃくちゃ強くなりそうで、それはそれでどうなのよ?とは

 思うわねえ。」


「ええ、ですから、武具に頼らず逃げる事に特化した魔法、光学迷彩を覚えます。

 暗部に関わる気はありませんが、最近少々きな臭いので、いた仕方なく。」


「確かに、きな臭いのよねえ・・。覚えられそうなの?」


「森で見たやつならすぐにできます。しかしあれ、小梅に通用しなくて、

 匂いと音を消せないとばれちゃうので、改良したいと・・。」


「できるの?できるならやばいわよ。また、グリグリされるわよ。」


「それは嫌なので、改良はやめます。」


「頼むわよ、改良はやめてね。」


瞑想した後、光学迷彩を見てもらい、届け出はボタン先生に丸投げ。

今日の授業はこれで終了。ランチはパスタ、うまかった。

夜は「将軍」のところへ行くので、お菓子でも作ってお土産にしよう。

ペティナイフを持って厨房へ。シュリ叔父さんは留守だったけど副料理長に

頼んでお菓子作りを始める。メイド隊の差し入れも含め、たくさん作っておこう。

まず、カスタードクリームを大量に作る。卵黄、砂糖を大きなボウルに入れ

風で混ぜる、風魔法便利。そこに薄力粉を入れ風で軽く混ぜる、さらに魔法で

暖めた牛乳を少しずつ入れて混ぜる。あとは火にかけ、ひたすら混ぜる。

少し固くなるまで混ぜたら、錬金術で作っておいたキューブ状の型に流し込み

オーブンでじっくり焼く。量が多いのと火加減が難しいのでオーブンだ。

まわりがカリカリ、中はもっちり甘いベイクドカスタードのでき上がり。

コーヒーなどの苦めの飲み物に、よく合うのだ。

屋敷の人達の分を、副料理長に大量に渡し、「将軍」のお土産にこれもまた

大量にラッピング。何人いるかわからないからね。

カスタードの焼ける匂いにつられ、メイドさん達数人が様子を見ていた。

なぜかマリア先生とボタン先生も・・・なにしてるんだ?


「たくさん作ったから、みんなで食べてね。」


「ありがとうございます!」とキャッキャウフフと伝えにいったようだ。


先生達にはラッピングをしたのを渡す。


「ありがとう、カエデちゃん見事な手際だったわ。」


「魔法の可能性を感じたわ。」


なに言ってるんだ、この人達?結局さらに追加でとられた。

2人でキャッキャウフフとどっか行った。お菓子好きなのかな?

部屋に戻ると小梅が「いい匂いがする。」と気付いたので、一個だして渡す。


「お菓子を作ったんだ、夕食前だから一個ね。」

「うん。」


ハムハムとベイクドカスタードを食べる。両手でキューブを持つ小梅は超可愛い。


「おいしい。」

「冷やしてもおいしいから、明日のおやつはこれにしよう。」

「うん、楽しみ。」


食堂へ向かう途中、メイドさん達からお礼を言われた。なんか嬉しいな、今度また

別のお菓子を作って配ろう。夕食はもちろん最高さ。副料理長にもお礼を言われ

こちらでも作っていいか?との事だったのでもちろんオーケー。

さあ、一休みして「将軍」のところへ行こう。


部屋に戻り、小梅を頭に乗せ「将軍」からもらったカードに魔力を流す、すると

サーキットが広がり転位した。おぉ・・すげえな。

目の前に門がある。屋敷というよりは非常に見覚えがある建物。なつかしさを

感じる。


「これは・・・。」


門兵にカードを見せる。するとゲートが開く、そうゲートである。


「Aブロックを真っ直ぐ進んで頂ければ、長官のいる建物に着きます。」


「ありがとうございます。」 長官?


言われた通り、Aと書かれた看板に沿って真っ直ぐ進むとこれもまた見覚えの

ある建物。いやビルだ。


「本部じゃないか・・・。」


茫然としたまま中へ。受付嬢にカードをみせ


「DMに会いにきたのですが・・。」


「はい、伺ってます。カエデ・ガーネット様ですね。エレベーターで最上階へ

 行ってください。」


「エレベーター・・・。」


とにかく最上階に急ぐ。ドアが開くと、いきなりオフィスで秘書がいた。


「カエデ・ガーネット様ですね。お待ちしてました。こちらへ。」


秘書についていくと、見覚えのあるドアをノック。


「長官、カエデ様をお連れしました。」


「ご苦労、コーヒーを頼む。カア坊よく来た、まあ、座りたまえ。」


「はい・・・。」


言われた通り「将軍」の前に座る。


「これは、いったいどういう事ですか?」


「なにがだね?」


「なぜここに、合衆国特殊部隊の本部があるのですか?」


「ほう、知っているという事は転生者か・・いや転生者だとしても特隊の事を

 知っているというのは・・・。君は何者だ?」


「あなたこそ誰です?この建物で長官と呼ばれる人を、僕は一人しか

 知りません。」


「そうかカア坊は、私の本当の名前を知らなかったな、これは失礼した。

 私はヘンリー・ワット。特隊の長官をしていた。」


ブンッといって姿が変わる。そこには忘れるはずがない、僕が良く知る

ヘンリー長官がいた。


「長官・・・。」


僕は泣いていた。昔、昔、僕がまだ日本で「斑鳩 楓」でいた時にたいへんお世話

になった、ヘンリー長官その人が目の前にいる。泣きながら立ち上がり

敬礼をした。頭に小梅がいるけどね。


「お久しぶりです、ヘンリー長官。カエデ・イカルガ特尉です。」


「ばかな、そんな事が・・。カア坊が特尉だと?いや、なんでもありのこの世界だ

 ないとはいえんな、死んだ私がDMをしてるしな・・ククク・・。」


長官が笑いながら握手をしてきた。返しながらもう一度言う。


「お久しぶりです、ヘンリー長官。」


それから、僕達はお互いの身に起こった出来事をかいつまんで話した。だって

とてつもなく長くなるし本題はそこじゃない。すべては過去だ。


「どうやら、僕と長官は全く別の理由と意味で、この世界に存在してる

 ようですね。」


「そのようだな。DMどうしの争いとか、ダンジョンの管理とかいろいろあるが

 おおむね楽しくやってるよ。それで特尉、いやもうカア坊と呼ぶよ。相談が

 あって来たのだったな。」


「はい、表向きは普通の子供として過ごしたいので、IAを使う事ができません

 威力が強すぎるのです。」


「カア坊は刀と銃が得意だったな。」


「はい、今もそうです。ガーネットのほうから封印を命じられまして。僕自身は

 問題ないのですが、IAのストレスが・・・。」


「成る程な、ストレスの発散をダンジョンでしたいという事か。現状、30階で

 足踏みしている。私の考えで30階以降はレイドでないと突破できなくして

 いるのだ。」


「レイド。」


「そうだ、個人の力でも化け物級はいる、加護持ちとかな。しかし、ほとんどは

 普通の冒険者なのだ。軍を指揮していた私からすると、やはり戦略を立て、

 しっかりと訓練と準備をして挑んでほしい訳だ。」


その通りだ。戦略級の一人がいても結局は一人で、分身でもしない限り、組織的に

動く軍隊の方が有用だ。その一人を罠にかけたり、暗殺したら終わるもんな。


「いいだろう、30階以降のアタックを許可する。まあ、モニタリングだな。

 気付いた事を報告してほしい。それと、たまにでいいから、モンスター役で

 冒険者達を鍛えてくれたまえ。」


「了解しました。ありがとうございます。それとお土産です。」


「おぉ、ありがとう、皆喜ぶ。」


衝撃的な再会はあったものの、おおむね思い通りの結果を得れた。

さらば、スローライフ。いやいや、スローライフ未来の為だ。


帰りは長官室から、そのまま転位。

すごくねえ?これ・・。


 








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