↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
輪郭圏外――境界の向こうの失踪者  作者: ねむZ
第一章 現代編――輪郭のない彼女
1/3

# プロローグ

白い光が消えた。


道路を挟んだ向かいのアパート。その二階の外廊下から白さが引いていくのを見届けて、男はようやく息を吐いた。


「危なかったな」


声は、自分で思ったより平坦だった。

ついさっきまであれほど慌ただしく動いていたのに、夕暮れの住宅街はもう静まり返っている。


助手席に置いていたファイルを取り上げた。

何枚かめくり、一枚戻して手を止める。

上から順に、指でなぞっていく。いくつか過ぎたところで、指が止まった。


朝倉朔也。


胸ポケットからペンを抜き、その名前に一本、横線を引いた。

それだけでファイルを閉じる。

少しだけ口元を緩めて助手席へ戻すと、そのまま車を出す。


低いエンジン音が住宅街を抜け、やがて遠ざかっていった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。