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星
届かないから美しい
とは言いたくない
届かなくても、そこにあってほしい
夜が深くなるほど
星は増えていく気がする
暗いほど、光が際立つ
もうとっくに消えてしまった星の光が
何万年もかけて
今夜ここに届いている
それを知ってから
夜空を見るたびに
少しだけ時間の感覚がおかしくなる
過去と現在が
同じ空に混ざり合って
わたしはその下に立っている
誰かが星に願いごとをする
聞こえているかどうかは分からない
それでも声に出してしまうのは
暗い夜に
光るものへ向かって話しかけずに
いられないからだ




