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09 マイシップ

 レミ・レア直轄艦隊旗艦、巡洋艦。

 その中央中型ドックにドッキングされているのは、僕の船である。


 「しらね」。MK2型戦闘多目的船であり、全長73.3m、全幅72m、全高13.5mという結構平べったい形状をしている船である。

 ちなみにDLCで追加される船なので、惑星地表まで降下する能力がある。ハンガー区画には探査車両を入れられる。今は基本探査車両が入っている。


 まあこの船が大きいか小さいかは意見が分かれると思うけど、一応中型船に分類されている。

 とは言っても中型ドックに入ろうとすると結構ギリギリで、慣れてない人が手動ドッキングしようと思うと左右から突き出たアンテナがライトにぶち当たったりする。


 なお僕は購入当初に(ゲーム内で)何度も当てた。今ではほぼ完全に船の感覚をつかみ、ここ1年での衝突経験はゼロである。


 「平べったいから内部容積も小さいかと思っていたけど、そこそこ広いのね」

 「まあ、横幅もあるしね。カーゴには一応、100トン以上入るようにはなっているよ」


 カーゴ100トン、これも人によって多いか少ないか意見が分かれるところだと思う。

 本格的に採掘や交易するなら全然足りないし、戦闘後に散らばった資源を集める程度なら有り余るような広さである。

 ……あれ、そう考えると僕の船のセッティングって器用貧乏なのでは?


 「コックピットの視界はかなり良好なのね」

 「まあ、戦闘艦というより探査船のような視界だよね。状況把握はしやすいんだけど、ヘッドオンすると良くキャノピー割れるんだよ」

 「……ヘッドオンは絶対しないように」

 「わかってるよ、死にたくないし」


 まあ、ゲーム内だとキャノピー割れても生命維持装置の時間が許す限りは大丈夫だったけど、現実的に考えるとヤバいよね。

 シートが耐えられるかどうかも心配だし、割れたキャノピーから敵の砲弾でも入ってこようものなら即死確定である。恐ろしや。


 「あれ、個室とか無いの?」

 「無いみたいだね。個人用ロッカーはあるけど、まあコックピットが個室のようなものだからね」

 「小型船はだいたいそうだけど、中型船で個室がないのは珍しいわね」


 そうなんだ。この辺の常識はまだまだ勉強不足だなー。


 『サブシートがあるので、いざという時の脱出船になりますね。

 この船は攻撃力・防御力・機動性が高いレベルで確立されています』

 「なんというか、中型船のスペックとは思えないのよね。特化型ならいずれかのスペックで納得できるんだけど、バランス型でここまで高い水準のスペックって正直見た事がないわね』

 『要因はパワージェネレーター及びデスビの性能かと思われます。大型船レベルの出力があります』


 あ、この船大型船並みの主機積んでたの? そこまでよく見てなかったなー。

 と言うかこの船、スラスターが弱かったような気がするんだけど。主に逆噴射の。


 「えーっと、とりあえずこんな感じで、船内一周は終わったけど。レミは戻る?」

 「あなたはどうするの?」

 「船を洗う」

 「そう。じゃあ私は自分の部屋に戻ってるから、何かあったら呼んでね」

 「はーい」


 とまあそんな感じで僕の船内部探検ツアーはここで終了、レミはすいーッと重力区画の方向へ進んでいく。

 僕はドックのコントロールルームへ入り、メンテナンスメニューを展開。

 ……ここは人工重力区画ではないので当然無重力なわけだけど、無重力で操作するのってかなり難しいね。

 いや、片手で体を固定してもう片方の手で操作しているからか。ちゃんとシートベルトを締めて、身体を固定してからやるべきだね。


 船を洗うには、ドックのコントロールルームから放水や送風、時にはロボットアームを利用する。

流石に全長70m以上ある船を人間が手作業で洗うのには無理があるからね。


 放水、送風、排水。

 放水、送風、排水。


 この世界に来てからほとんど使ってないので、ロボットアームについているクルクル回る布? を使わなくてもきれいである。

 送風は1方向からだと水が完全に飛ばないので、全方向から1方向ずつ行って排水させていく。

 面倒だけど、ウォータースポットとか作りたくないしね。


 まあでも、地上に降りたら手作業で洗ってあげるのもいいかもしれない、なんて考えてもいる。

 地上なら重力があるので、流石に全面均一に洗うのは無理があると思うけど、特に汚れている部分だけを洗うならやってもいいかもしれない。


 あーでも、戦闘艦は戦闘で損傷したりするからなー。そのあたり他の傭兵とか軍とかはどうしてるんだろうか? 後で調べておこう。 ……大半の人がそのまま放置な気がする。

主人公の船ですが、Elite:Dangerousというゲームの「Krait Mk.II」という船を想像してもらえたらなと思います。

作者お気に入りの船です。かっこよくない?

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