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ファンタジーを書こうとしただけの作者が世界創造することになった話 ―作者だけどファンタジーが分からないのでAIに丸投げします―  作者: 秋桜


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そこにAIはあるんか?

たのもーっ!


今日も目の輝きを失ったスターティング勇者たちが屋敷へ押し寄せる。


門番も整理券の配布に大忙しだ。


「はーい道開けてくださーい、討ち入り勇者様お通ししまーす!」


勇者がコアラカーに乗って誘導される。


「楽しいー!」


令嬢子様は額を押さえた。


「門番なら追い返してほしいですわ……」


俺は満足げに頷く。


「すっかり人気者だな!」


パンダカーが唸る。


「人気者は討ち入りされないのだわ」


令嬢子様はマサカリを担いだ。


「配下の魔物も減ってきましたし、わたくし自ら出撃するしかありませんかしらね?」


俺は頭をかく。


「でもいちいち戦闘シーン書くのも面倒だな。どうしたもんかな」


「また手抜きのゴリ押しで押し切る気なのだわ」


令嬢子様は口元に指を当てた。


「しーっ。読者様に手の内を明かしてはいけませんわ」


『タイトルの時点で手遅れです』


「そうだよな。読者の豊かな想像力に任せよう!これからは正直に生きるぞ!」


「ご安心なさって。おそらく世界一、自分に正直な方ですわ」


『悪役令嬢ならば、そもそも対立そのものを生まない断罪回避の手法があります』


「つまり善人のフリをするってことか?」


令嬢子様はマサカリを振り回す。


「そんな事言ったって、農民の支持率向上も、魔物退治も、密漁者の摘発も、真っ当にやっておりますわ!」


「結果オーライなだけなのだわ」


そうこう言う間もやまない「たのもーっ!」の声。


アニマルカーがどんどこ列をなして行進する。


「まるでレースでも始まるような雰囲気ですわね」


俺は指を鳴らす。


「それだ!勇者同士で競わせて潰し合わせよう」


光の粒が集まると、屋敷の庭園にレース会場が現れた。


【ピヨ市公営 闇賭博場 】


モンスター客が新聞を握りしめて集まる。


「急に治安が悪くなりましたわ!」


「よし、更にひと儲けのチャンスだ!」


『毒を喰らわば皿まで。サラ金ですね』


光の粒が集り消費者金融が生成された。


【ピヨ市公認 悪徳闇金融】


【ギャンブルは自己責任で破滅しましょう】

【元本保証キャンペーン中】


ポスターにはピヨりんのイラスト。

「あなたの借りる勇気を持ってるピヨよ〜」


「注意喚起が機能してないのだわ」


「自己破産はさせないという強い意志も感じますわね」


モンスター客が列を作る。


「金を貸してくれ!」


「次のレースで一発当てるんだ!」


受付に座った令嬢子様は優雅に頷いた。


「わたくし、お金なら幾らでもありますわ」


令嬢子様は札束をどんっと積み上げた。


魔物たちが目を剥く。


「これ国が買えるんじゃないか?」


「金利は?」


呼び込みパンダカーがメロディーを鳴らす。


「よく分かんないから秒一でいいのだわ!」


魔物たちがざわつく。


「100万G借りたら1レース終了後にいくらになるんだ……?」


『2京6170兆Gです』


「あらお得。さあ、お好きなだけお借りあそばせ!」


だが、魔物たちは寄り付かない。


「まあ、なんて意気地なしですの!」


令嬢子様はマサカリの柄を地面に突き立て憤慨した。


「皆様にレースを楽しんでいただけるのなら、この令嬢子様、一肌脱ぎますわ。無利子でよろしくてよ!」


俺がずっこける。


「待て待て、何言ってんだ!」


令嬢子様は純粋な目を輝かせる。


「殿方ならば夢を語るべきですわ!」


俺は感動した。


「なるほど。お前の根っこはやっぱり悪徳令嬢なんだな」


俺はパンダカーに乗って札束をばら撒く。


「勝てば全部黒字だ!持ってけドロボー!」


「やけに物分かりがいいのだわ?」


「善意の押し売りってやつだな!」


「……よく分からないのだわ?」


魔物たちの闘志に火がつき、大行列ができた。


「うおお!借りるぞ!」


「これで闘える!」


札束と悲鳴が入り混じり、投票は加速していく。


アイが売上管理システムへ接続する。


『投票総額が100兆Gを突破しました』


『倍率計算の法則が負荷により反転します』


空中に光の文字が浮かぶ。


【注意】 本レースは投票過多により、 従来の方式を変更しました


【1番人気:−22.5倍】

【2番人気:−18.1倍】

【3番人気:−10.3倍】

【最低人気:−0.8倍】


俺は高らかに笑う。


「わはは、胴元の一人勝ち確定だな!」


魔物たちに動揺が走る。


「そんなことある!?」


「1番人気……いや、最低人気に賭けるべきなのか?」


投票締め切りの蛍の光のチャイムが鳴り響く。


「悲壮感しかないのだわ」


魔物たちが券売所に詰めかける。


「取り消しだ!今の投票は無効だ!!」


券売所に座る令嬢子様は目を閉じる。


「皆様に、ひとつ素晴らしいことわざを教えて差し上げますわ……」


令嬢子様は立ち上がると両手を広げた。


「義を見てせざるは勇無きなり!」


令嬢子様ドヤ顔!


「………??」


魔物たちはポカンとする。


令嬢子様は少し疲れてるのかもしれない!


「雰囲気だけじゃねーか!」


魔物たちが一斉に暴れ出す。


「まあ。恩を仇で返すなんて、紳士のすることではなくてよ!?」


令嬢子様が本を取り出す。


それを見た魔物たちは一斉に逃げ出す。


「俺、あれ知ってるぞ。配下にされるやつだ!」


「俺も第7話で読んだ!逃げろ!」


「オーホッホ!お逃げになっても結構ですけれど……どちらへ?」


「ぎゃああー!」


暗黒の渦が魔物たちを一瞬で飲み込んだ。


「働かざる者食うべからず。労働にてご返済いただきますわ」


令嬢子様がページをめくる。


「さらに、勇者の皆様には今後も専属レーサーとして活躍していただきますわ!」


スターティング勇者たちの目から光が失……戻った。


「やったー!まともな職につけるぞ!」


「鉄砲玉勇者の生活とはおさらばだ!」


歓声が沸き起こる。


「令嬢子様ばんざい!」


「オーホッホ、これにて一件落着ですわね!」


俺は親指を立てる。


「万事休すだな!」


「あんたの場合は本気で適当っぽいのだわ」


ピヨ市の役人が勇者たちを利用し、公営競技の参加者を借金漬けにしたという噂が、尾ひれをつけながら瞬く間に周辺地域へ広がった。

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