王女エルミアの受難
エロ注意
カオル注意
私は今、シーツを被り寝たふりをしている。
今日は朝から歩き詰めで疲れてしまっていた。
夕食も済み、部屋のベットでついウトウトとしてしまっていたら、ヴァルカンとカオル様が熱烈なキスをしていたのだ。
昨日の夜もあの光景を見てしまった。
キスとはあれほど濃厚で淫靡なものなのだろうか。
見ているだけで、私の心臓はドクンドクン!と脈打ってしまう。
あんなものを経験してしまったら、私はどうなるのだろうか。
・・・・・・してみたい。
果てしない好奇心に胸が張り裂けそうだ。
そもそも、私がここへ来る事になったのはお父様とお母様から「何か特別な使命を受けた者かもしれない。自らの目でそれを確かめて欲しい」と言われたからだ。
ただの人間に、エルフの霊薬『エリクシール』を授ける事などありはしない。
いくら精霊の言の葉を紡げたからと言って、そこまで人を信用する事などありえない。
お父様とお母様は、あの2人の言葉から何かを感じ取ったのだろう。
おそらく、カルアねぇさまが私達と同じ王族だというのが一番の信用理由だろう。
そしてこの街へ来て、あのカオル様に出合った。
本当に驚いた。
ベットに横たわる姿は、女神かと思わせるほど神々しかった。
艶やかで長い黒髪、端正な顔立ち、雪のように白い肌。
そのどれもが儚く美しかった。
私は外の世界にこれほどまで美しく、愛らしい人がいたなんて知らなかった。
ベットに眠るカオル様に霊薬を与えようと近づくと、そこで『風竜王ヴイーヴル』が現れた。
ああ、やはりこの少女は神に愛されているのだと確信した。
神話のドラゴン。
まるでおとぎ話のようだ。
そして、その少女に愛されるエルフの女性ヴァルカン。
羨ましいとさえ思った。
私の心はこんなにもドキドキとしている。
私の心も、身体もあの少女を欲している。
ああ、お父様お母様こんなにふしだらな娘でごめんなさい。
私はカオル様を・・・・・お慕いしております。
その時、突然被っていたシーツをめくられた。
私は驚いて身体を起こす。
そこには、淫靡で淫猥な妖しく光るカオル様の目があった。
カオル様の眼光の鋭さに、私は動けなくなった。
「へぇ・・・・おいしそうだ」
そう言ったカオル様は舌なめずりをして、私の唇を蹂躙した。
私は突然すぎて、身動きひとつできずにそれを受け入れた。
あのヴァルカンを犯した唇が、私の心を鷲掴みにする。
ああ、なんて淫靡な・・・・・なんて・・・・・熱い・・・・舌・・・な・・・・の・・・・
私の意識は、そこで閉じた。
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