表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
50/349

第三十七話 カオルのハーレム・・・・?

一部、カオルのキャラが崩壊しております。

今の筆者の力ではどうすることもできませんでした。

お見苦しいと思いますが、お付き合いお願いします。

暗闇の中で目が覚めた。


ボクを貫いた白い少女はここにはいない。


あれはなんだったのだろうか・・・


わからない・・・ボクにはわからないことだらけだ。


不意に唇が温かくなるのを感じる。


なんだろう?


誰かに触れられているような・・・・


この感触・・・前にも・・・・・


そうだ、師匠とキスしたときと同じ・・・・


師匠・・・今どこにいるのですか?


会いたいです・・・・師匠・・・・


寂しいですよ・・・・・


誰かが呼んでいる・・・・・


そっと手を伸ばす。


水の波紋のように何かが揺れる。


そこで意識を引き抜かれた。


身体が重い・・・


誰かが傍にいる・・・・


起きなきゃ・・・・


静かに目を開ける。


目の前には愛しいあの人の顔が・・・・


「師匠・・・?」


ああ・・・・


やっと会えた・・・・


「カオル・・・おはよう」


師匠の声だ・・・


師匠・・・師匠・・ししょ・・う!!


重い身体に力を込めて抱きつく。


ああ、師匠の匂いだ・・・・


よかった・・・帰ってこれた・・・・


ボクはもうここじゃなきゃ・・・師匠の傍じゃなきゃいやだ・・・・・


師匠の顔を見上げ首に手を回す。


そのまま顔を近づけ・・・


もう絶対離さない・・・・


愛しい想いを込めて口付けを交わす。


逃がさない・・・・師匠の舌を追い・・・・・口内を舐め回す。


師匠・・・ボクを見て・・・・・


欲望のままに蹂躙(じゅうりん)した。


どれくらい口付けあっていたのだろうか。


唇を離すと、お互い肩で息をし頬を赤く染めていた。


恥ずかしくなり、お互い照れ笑いをしていると「ぐるる」と声が聞こえた。


そのまま頭を上げると巨大な顔があった。


うな?


「風竜だ!」


ボクは嬉しくなり風竜の顔に抱きつく。


「ひさしぶり!」


頬を撫でると目を細め「ぐるる」と鳴いてくれた。


「幼子のカオルよ。どうやら間に合ったようだな。」


風竜はそう言うと嬉しそうに目をパチクリしてくれた。


「そうだ!風竜!ボク、風竜にごはんを作ってあげたいんだ!」


ボクはずっと風竜にしてあげたかった事を思い出す。


「カオルよ。我は食事などせぬとも問題無いと伝えたはずだが?」


翼を閉じたり開いたりしながらそう答える。


「いいでしょ?食べれるって言ってたじゃないか!もう約束したからね♪」


そう言いもう一度ぎゅっと抱き締める。


風竜は困ったような顔をしたが、もう約束したのだ。


たがえる事は出来ない。


すると「ゴホン!」と誰かが咳払いした。


振り向いて声の主に目を向ける。


「カルアさん!それにエリーも!無事だったんだね!」


トコトコと走り、カルアに抱きつく。


大きな胸がボクの顔を挟みこむ。


うん・・・・大きいです・・・・・


ポヨンポヨンだぁ・・・


しばらく抱きついて顔を上げると、頬にキスをしてくれた。


「おかえりなさい。カオルちゃん」


ボクは微笑み「ただいま、カルアさん」と、もう一度抱き締めた。


カルアは名残惜(なごりお)しそうに手を離し、エリーの前に押し出される。


「わわ!」


ボクは身体のバランスがとれず、エリーを抱きついてしまった。


「キャッ!」


普段のエリーからは聞けないような、可愛い声が聞こえた。


うう・・・カワイイかも・・・・


「あ、あのね?カオル・・・・」


エリーが話し始める。


いや、この状況のままでいいんですか?


自己主張はしないけど、この手ごろな2つの膨らみが顔にですね・・・・


揉んでしまおうかしら?


ボクがそんなことを考えていると


「ありがとう・・・・」


そう言って大粒の涙を流した。


え!?・・・・え!?


胸触ったから!?


うわぁあああどうしよう!?


「ここば、日本男児らしく、責任ばとらんといけんとねぇ!」


遠くで西郷さんがそう言っていた。


いや!だれ!?というか、なにそのニセ九州弁!


ボクは、頭の中がこんがらがりアタフタしていた。


「私を、助けてくれてありがとう」


そう言い、エリーはボクを抱き締めてくれた。


ああ、ああ!


傷を治した話ね!


びっくりした・・・


なにごとかと思ったよ・・・・


一度気持ちを落ち着け、エリーに話す。


「いいんだよ。エリーが無事ならそれで・・・・ね?」


エリーはボクの話しを聞いて、益々大粒の涙を流した。


抱き締めていた腕を離し、そっとキスをしてきた。


え?


なしてそげなことを・・・?


というか!


キスしてる!?


エリーと!?


うにゃぁあああああああ!


アカンて!


アカンよエリー!


おんにゃのこはそんな簡単に唇を許したらあかんにゃぁああああ!


ボクは、お湯が沸かせるんじゃないかというくらい顔が熱くなった。


エリーはボクから離れると、モジモジとはにかんだ笑顔を向けた。


まるで恋する乙女のような顔を。


あうぅぅうう・・・


どうしたらいいの?


ねぇ!どうしたらいいの!?


助けを求めるようにカルアへ顔を向ける。


カルアは不適に笑い、ボクにキスをした。


ええええええええええええええええええええええ!?


なんなの!?


どういうことなの!?


ねぇ!!!


あ・・だめだ・・・・


キューー・・・・


頭から湯気を出して、ボクは意識を失った。


「わぁ!!カオルーーー!!!」


師匠が大急ぎでボクに駆け寄ってくる。


その様子を見た風竜が「ぐるる」と楽しそうに笑っていた。











それから、どうにかしてボクは意識を取り戻した。


うぅ・・・恥ずかしいよぉ・・・


ボクがグスグスしていると


「あの・・・・」


見た事がないエルフの女性がそこにいた。


「ああ、カオル紹介しよう。この方はエルフ王リングウェウのご息女、王女エルミア様だ。」


えっと・・・だめだ。


なんか思考が追いついて行かない。


んっと・・・・


「エルフのお姫様?」


どうにか辿り着いた。


「ええそうよ、それと私もエルフの王族よ♪」


カルアが間に入ってきた。


ん?今何か王族とか言った・・・?


おう・・・ぞく!?


「「えええええええええええ!!!」」


その場にいたエリーも驚き、声を上げる。


やばいよ!どうしよう・・・・


いくら向こうからとはいえ、キスとか色々スキンシップとか失礼な事しちゃってるよ!?


あああああああああ


縛り首とか!?


そういうこと!?


「師匠、助けてください!」


ボクはよくわからないが、師匠に頭を下げて助けを請う。


師匠は不思議な顔をしていたが「喜んで!」と胸をドン!と叩いて受け入れてくれた。


こういうところ、男気があってカッコイイよね・・・・


またあとでチューしちゃおう。


うん、そうしよう。


そんなことを考えていると、エミリアが話し辛そうにしていた。


「それで、エミリア様?なんでしょうか・・・」


おずおずと聞いてみる。


「はい、我が父リングウェウの言伝(ことづて)です。カオル様が、無事に目を覚ました折には『エルフの里』へ来てくださるように。と」


ん?エルフの里?


どこですかそこは・・・


「師匠、エルフの里ってなんですか?」


わからない時は聞いてみる!


「エルフの里は、エルフの王族が住んでいる場所だ。とても神聖な場所なんだぞ?」


ほほー!


エルフの王族・・・・ということはカルアさんがいっぱいいる感じ?


美味しい料理・・・・・エルフ族に代々伝わる美食!?


「師匠!行きたいです!!」


ボクはエルフの秘伝レシピの為にも行かねばならぬのじゃ!


「そ、そうか。わかった」


師匠はボクに気おされたのか、びっくりしていた。


「あ、そうだ」


ボクは立ち上がり風竜のもとへ


「ねぇねぇ風竜!背中乗せて!」


ボクは一度でいいから乗ってみたかったのだ。


「ぐるる」


と一鳴きして、ボクを頭に乗せてくれた。


「幼子のカオルよ。楽しいか?」


風竜が聞いてくる。


「うん!ありがとう風竜!!」


まるでクレーンのようにぐわんぐわん動く頭。


ジェットコースター気分だ。


「す、凄い光景ですね・・・」


地上ではエルミアが驚いていた。


「そう・・・だな・・・・・」


師匠もそれに相槌(あいづち)を打つ。


カルアとエリーは暖かい目で見守っていてくれた。


なんか・・・・姉妹なんですね・・・・


「あらあら♪」って言うタイミングが同じなんですけど・・・


エリーのツンデレキャラが崩壊している・・・


まぁこれはこれでカワイイけど。


ボクは一頻(ひとしき)り楽しんだあと、お礼を言って降ろして貰う。


「ありがとう!すっごい楽しかった♪」


ボクがお礼を言うと、嬉しそうに目を細めた。


「それでは幼子のカオルよ。そろそろ空間を閉じるぞ」


風竜がそう言うと、姿が薄くなっていく。


「またね!風竜!!」


走って近づき頭を抱き締める。


風竜は満足そうに消えていった。


それと同時に暗い空間が消え、辺りは教会の一室へと姿を変える。


窓の外は既に暗くなっていた。


胸のルーンが少し熱い。


ルーンに手を当て「ありがとう」とつぶやくと、ゆっくりと暖かさを失った。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ