第五話 第四部 収録と希望
ありるが突然真剣な顔でお願いしてきた。これは本気なのだろうか…でも本気だと思う。目つきが真剣そのものだった。私は良いと答えたいのだけど…楓と恭花さんが何ていうか…。
「ねえ二人とも、どう思う?」
「とても嬉しいことだよ! こんなすごい人が入ってくれるなんて…。」
「そうよね。でも一度見てみたいものね。ダンスと歌。」
恭花さんは一つの案を出してきた。それはありるさんのダンスと歌をしっかりと見てみたいということだ。おそらく自分たちのグループと合うのかどうかを見るためだろう。
「ありるさん、出来るかな?」
「はい! いいですよ!」
ありるはグーサインをだして笑っていた。私たちはいつもの個室練習場へと向かっていった。どうやらメイド服のままでやるらしい。これもまた面白いというか…あの時みたいな感じになるのかな? この前は盛り上がりでしっかり見れなかった部分があったから…しっかり見ることができそうだ。
「パソコンある? ネットで調べれば私のカラオケ曲があると思うから。」
「あ、この前の歌ってた奴? それならすでに用意できてるよ!!」
まさかの対応だった。楓が用意していただなんて…。なんて対応のよさなんだろうか。楓はすぐにスピーカーにセットした。マイクを持ったありるは真剣な顔つきに変わっていく。
「いくよー!」
楓が音楽を流し始めた。そして踊りが始まる。軽やかな動き、まるで重力がなくなったかのようにふわふわ動いている。こんなすごいダンスができるなんて…。そしてステップも速く、キレが良い。そして歌い始める。
「……これは。」
なんてインパクトなんだろうか。聞いていて心地よいし、耳に残る感じがある。なんて良い歌なんだろうか。
「いえーい!」
そしていつもと変わらないテンションで歌う。その笑顔に私たちは癒されていた。この人はいて…良いと思う。いや、いて欲しい!




