表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
テトラペンタのカリナ  作者: 奈コ
第一章 少女時代
12/22

11話 味方は誰

「ねえ、今ポストカードの中のシカウサギが動かなかった?!」

私たちは島の北東にある図書館へ続く道の途中で

見つけた魔法道具店にいる。

この世界に魔法なんてものは存在しないって思ってたけどそんなこともないみたい。

だってカップにミルクとシュガーが1人でに浮いて注ぐなんて魔法以外にありえないでしょ。

魔法が存在しているこの空間ならポストカードの中の動物が動くのも普通なのかも?

もう一度目を凝らしてみるとやっぱり動いている!

ウサギのようなシカのような生き物がカードの中で跳びはねている。

「ねぇ、やっぱり動いてるよ!リアムもみて!」

「見間違えとかじゃないの?

 俺には止まって見えるけど。」

「そんな疑わしそうな目で見ないでよ!

 リアムの目が曇ってるんじゃないの?」

「俺の目はここの海より透き通ってるけど?」

「女たらしの貴方がそんな目持ってたらお笑いね。」

「失礼だな、、。というか本当に動いてないけど。」

リアムはじっとポストカードを見て、本当にわからないという顔をする。

「ほんとうに見えてないの、、?」

「だからそう言ってるじゃん。」

私の目にはポストカードの中でシカウサギ?が元気に飛び跳ねてる。

もしかしたらこのまま出てきたり、、?

リアムはまだポストカードを睨んでいる。

心なしかシカウサギが怯んでいるような、、。

「そんな目で見ないであげなよ。かわいそう。」

「そんな目ってなんだよ?本当になんも動いてないんだけど。」

「それは気に入った人にしか動いて見えないんだよ。」

突然背後から声がしたと思ったらたくさんの図鑑やら本やらを持っているルシアンさんがいた。

「気に入った人って、つまり私は気に入られたってことですか?」

「そうだね、君はこのポストカードに気に入られたみたいだ。よかったね。」

「なんだよそれ、俺のことは気に食わないってこと?」

「まあまあ、別のポストカードを見てみよう。」

ルシアンさんは海賊船の絵が描いてあるポストカードを取り出した。

「これはどうかな?」

「おお!動いてる!」

「ほんとだ!嵐に飲まれてるけど大丈夫?」

「え、カリナも見えてるのかよ。」

「なによ悪い?」

「別に、ただちょっとなんか嫌だわ。」

「なんでよ。」

「ケンカしないで二人とも。このポストカードは占いも兼ねてるんだよ。」

「占い?それってどこで分かるの?」

「ポストカードの中では船がどうなってる?その様子で今後のこととかを占うんだよ。」

「そうなんだ、面白いね!」

「なあ、沈没しそうになってるけど、、。」

「かわいそうに、、。」

「別にただのうらないだろ?!というか、お前だって嵐に飲まれてるんだろ?!変わんねえよ。」

「まあまあ、リアム君の言う通りこれは占いだからねそこまで気にする必要はない。

 でも少しはその結果を気にしておくのもいいんじゃないかな。」

「リアムの幸運を祈るよ。」

「俺は信じないからな!」

「そういえばルシアンさん、その大量の図鑑たちは私たちに必要なんですか?」

「ああ、そうだね。これらは君たちがこれからする冒険に必要だね。」

「「冒険?!」」

「大樹を見つけるならば色々なところを見る必要があるからね。」

「それってとってもワクワクする!」

「いやいや、俺は海軍だぞ?そんな冒険は仕事以外にはできないぞ!」

「別に冒険は一人でもできるでしょ?ねえルシアンさん。」

「そうだね、でもそれなら知識をつけなきゃね。そのままでは大樹どころか職すら見つけられない。」

「うんうん、カリナには一人で冒険は難しいと思う。」

「なによ、足りないなら足せばいいだけの話よ。ルシアンさん、冒険するためにはどうすればいいの?」

「そうだね、資格を取るといいかもね。ここの旅人たちは何かしらそういうのを持っているはずさ。」

「たしか、ジャックも言ってたかも、、。」

ルシアンさんの眉がぴくッと動いた。

「カリナ、ジャックって誰だよ?」

「ええっと、昔レストランにきた旅人だよ。仲良くしてくれて、たまーに手紙が来るの。

 たしかこの前来たのは5年前?」

「えらい昔だな、、。ルシアンさん黙ってるけど、何か知ってるのか?」

「いや、知り合いと名前が似ていてねつい彼を思い出してしまったんだよ。」

なんとなく嘘をついている気がするけどこれ以上聞くのも何となくよくない気がするし別のことを

話そう。

「ねえ、大樹ってそもそもどんなものなのかとか別の世界って何なのか教えてほしいんですけど。」

「ああ、もちろんさ。でも、ここでの話はここだけで留めておくのがいいね。」

「え、なんでですか?色々な人に聞いてみた方が情報が集まると思うんですけど。」

「実はあまり言いたくはないけれど君たちをよく思わない輩もいるんだよ。

 この世界の別の世界から来た者たちは僕だけじゃないし、その中には君たちを狙う輩も

 少なからずいるんだ。たとえばそこの図書館とかね。」

「え、図書館に?」

「ああ、あそこにはこの世界と別世界とを繋ぐ空間、秘密の図書館と呼ばれる場所があるんだ。

 でもこの島の図書館のお偉いさんはその秘密の図書館をよく思っていなくて閉鎖してしまったんだ。

 あそこには別世界に関する書物は公開されてないし、もしも君らが大樹を探していることがばれたら

 なにをされるのかわかったもんじゃない。」

「そんな、、。一体どうして、、、。」

ルシアンさんにうろたえているとリアムが口を開いた。

「それならあんただって信用できないじゃないか。

 あんたが俺たちを騙して本当の味方の図書館の奴らを遠ざけてるかもしれないだろ。

 こんな状況で俺たちは誰も信じれないじゃないか。」

「たしかに君の言う通り、君たちが僕を信じるの難しいね。

 でも、僕はホゼさんに言われてここにきているんだ。」

今、ホゼさんって言った?

リアムと顔を見合わせる。

私たちは確かに命の巡り木の話をしたし、おじいさんと会って話をしたことも伝えた。

でも、そのおじいさんがホゼという名前であることは言っていない。

「なんであなたがそのじいさんに言われてきたんだ?」

リアムが私を守るように前に出る。

「警戒しないで、僕はホゼさんに言われてここに来たんだ。迷える冒険者たちを救えってね。」

「それってどういうことだ?」

ホゼさんは私に別世界でのことを忘れると言ったし、。

それならなぜ、わざわざ思い出させるようなことをさせるんだ?

いったい何が本当?

「あなたは本当にホゼさんに言われて私たちに会いに来たんですか?」

「カリナ?どうしたんだ?」

「ホゼさんは私に別世界のことは忘れてしまうと言っていたの、でも私は覚えてる。

 それはどうして?」

「それはいろいろな事情があって思い出させることになったんだよ。」

ルシアンさんの表情が穏やかなものから段々と険しくなっていく。

ああ、心臓がうるさいな。

「信用ができないです。」

ホゼさんは私に忘れろと言ったでも目の前の魔法使いは私に思い出させる。

でも、ホゼさんもわからない、、。

だって忘れさせたいならどうして思い出させるものを持って行かせたの?

頭の中で情報がぐるぐると周る。

「カリナ、ここを出よう。」

リアムが耳打ちをする。

「でも、どうやって?」

「そこの窓をこのナイフで壊して逃げよう。」

「そんな簡単に逃げられる?」

「コソコソ話なんてひどいなあ、残念だけど魔力もない君たちにはここから逃げることはできないよ?」

「お前は一体誰なんだ?!俺たちをどうする気だ!!」

「別にお前には興味なんてないよ、私はこのお嬢さんが欲しいんだよ。」

雰囲気が変わった。さっきまでの優しいルシアンさんはどこ、、。

「私が欲しいってなぜ?私は何もしらない!」

「ああ、お嬢さんそんなに警戒しないで。私はただお嬢さんに協力してほしいだけなんだよ。」

にやりと気味が悪い笑みを向ける。

「ふざけないで!あなたの目的はなんなの?」

「それはこっちへ来てくれればわかることさ。‐~ーー!!」

杖を向けられてよくわからない言葉を発する。

気づけば私はこの人のそばでよくわからない光る糸で捕まえられている。

「何するんだ!!!」

リアムがどなる。

「あーうるさいなあ。これだから人間は嫌いなんだよ。特にお前みたいなうるさいガキがな。」

「ねえ離して!私はあんたと協力しない!」

「まあ落ち着きなって、君は私たちの作戦に必要な生贄ではなく、人材だからね。」

生贄って、何をするつもりなの?!

「いい加減にして!離しなさいよ!」

拘束されながらも体をバタバタと動かす、その中でこの人の杖を叩き落とした。

そのついでではないけど、それをリアムの方まで飛ばした。

「杖がなければなんもできないんだろ?」

リアムは杖をもってそれを真っ二つに割った。

「なにするんだクソガキ!!!」

聞いたこともないような声が聞こえた。

いつの間にかそこにはルシアンさんはいなくて、目の前には恐ろしい顔をした悪魔がいた。

「きゃああああ!!」

「お前は私のところに来ればいいんだ!死にたくなかったら私のところへついてこい!」

私の腕を無理やり引っ張る。

「やめて!はなして!!」

「カリナから離れろ!!!」

リアムは店の中にある剣などを悪魔めがけて突き刺すけど、それは灰となって崩れてしまった。

「お前を殺すつもりはなかったが、ここでお前も灰にしてやろう!!!」

悪魔がリアムの首をつかもうとしたその時、店の中が光に包まれた。

「そこでなにをしている!!!!」

真っすぐとした透き通った声が店に響き渡った。

「そのお嬢さん方を開放しろ!さもなければお前をここで消し炭にしてやろう!」

「お、お前はルシアン、、!どうして、お前は死んだはずじゃ。」

「私があんな魔法で死ぬはずがないだろう!さあそのお嬢さんを離すんだ!」

「ふざけるな、私の計画にこの小娘が必要なんだお前らなんかに渡すはずがないだろう!」

「そうかならばここで灰になればよい!ーーーー!!!!」

また何か呪文を唱えると悪魔は悲鳴をあげながらどこかへ行ってしまった。

「逃げられたか、、。」

悪魔がいなくなって一気に静かになる。

今までの緊張が解けて腰が抜けてその場に座り込む。

「大丈夫か、カリナ?!」

リアムが駆け寄る。

「大丈夫、ちょっと気が抜けて、、。それであなたはいったい?」

「私は魔法使いのルシアンと申します。この店のオーナーをしています。

 こんな危険なめに合わせてしまって申し訳ありませんでした。」

魔法使いの帽子を取って挨拶をすると、とんがった耳にはどこかでみたパールのイアリングが

ついている。

「そのイアリングって、、。」

「これはドワーフの長老、ホゼ様より賜ったものです。

 本来ならばあの方が持っているはずだったのですが、、。」

本物のルシアンさん?はどこか遠い目をしている。

「ホゼさんからもらったんですか?それはどうして、、。」

「ホゼ様はあの悪魔によって遠い昔に殺されたました。そのときにこれを持って行けと託されたのです。

 お嬢様はこのイアリングをホゼ様にお渡しになったカリナ様で、勇敢なご子息はホゼ様の花園を

 管理しておられるリアム様ですね。」

「ええ、そうですけど。というかホゼさんは殺されたの?!」

「まて、カリナ、こいつもあいつと同じかもしれないぞ。」

「でも、あの悪魔を追い払って助けてくれたよ?」

「だからって信用できるわけじゃないだろう。」

「それもそうだど、、。」

「あなた様に信用していただこうとは思っていません。疑っていただいて構いません。」

「それは逆に怪しいんだよな、、。じゃあ、俺たちの質問に答えてくれ。」

「分かりました。」

「それじゃ、まずお前は一体何者なんだ?俺たちをどうする気だ。」

「私は魔法使いのルシアンです。

 そしてこの店のオーナーでありホゼ様よりあなた方を陰でお守りするよう言いつけられております。

 本来ならばこうして直接お会いするはずではなかったのですが、、こうなっては仕方がありません。」

「直接会わないってなぜですか?私たちを助けるならば会った方がいいと思うんですけど。」

「それは違うのです、私たちはあなた方の偶然を守らねばならないのです。」

「それってどういうこと、、?」

「それは椅子に座ってからお話しましょう。レディを地べたに座らせたままはよくないでしょう。」

そういえば地べたに座ったままだった。

リアムに支えてもらいながら椅子に座る。

「それで、ルシアンさん。あなたはいったい私たちに何をするつもりなんですか?」

「私は決してあなた方を傷つけません。これは神とホゼ様に誓ってもよいでしょう。」

「誓うって言うのは簡単だよな。それだけじゃ信用できない。」

リアムの言い方は棘があるけど実際そうだ。

さっきの悪魔を見たら簡単にこの人を信用できない。

「私のことが信用できないならばできる限りのことをお話ししましょう。

 どうして私が貴方たちの前に現れずに助けるべきだったのか。」

ルシアンさんは杖を振って光の粒を出した。

それは人の形になり、動物になり、街になった。

まるで物語が目の前で起こっているみたいに。

光の粒をうっとりと眺めているがそれを打つ壊すような話がルシアンさんの口から飛び出した。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ