第67章 神への反逆
■対策局・食堂(午前7時)
「おはようございます!」
六名駿太は、いつも通り起きて顔を洗い、元気よく食堂に顔を出した。
そこには、日常を守るための「いつも通り」の風景があった。
シュンッ。
髙橋俊明の転移で、鈴木と東が到着する。
「おはようございます。今日もいい天気ですね」
「はい、お待ちどうさま」
幸田美咲が作った焼きたてのパンとスープを、宗方が『方』の転移で各テーブルへ配膳していく。
全員が席に着いたところで、六名もちょこんと椅子に座った。
「「いただきます」」
カチャカチャと食器の音が鳴る。
大型テレビには、以前のような緊急ニュースやテロップは流れていない。
『次は、ワンちゃん大集合のコーナーです!』
『きゃー可愛い!』
「……平和だなぁ」
鈴木浩三が、コーヒーを啜りながらしみじみと呟く。
「覚醒犯罪者のニュースじゃなくて、犬の尻尾を見て一日が始まる。……最高だ」
皆が静かに頷き、安堵の息を吐く。
その穏やかな空気を、六名は胸いっぱいに吸い込んだ。
「……ごちそうさまでした」
六名は食器を片付けると、皆の方に向き直った。
「それじゃあ、僕は部屋の準備があるから戻るね」
「おう、行ってこい」
アレックスが何食わぬ顔で手を振る。
六名は食堂の出口で立ち止まり、深く一礼した。
「皆さん……大好きですよ!」
その言葉に、全員の背筋が強張る。
「平和で退屈な日本を取り戻してくれて……本当に、ありがとうございました!」
眩しい笑顔。それは完全なる「別れ」の挨拶だった。
本来なら泣き崩れたり、引き止めたりしたくなる衝動を、全員が必死に堪える。
「……なんだよ急に。改まって」
谷が、震える声をごまかすように笑った。
「おう! 若様のおかげでもあるんだぞ!」
黒田が親指を立てる。
「……また後でな、六名」
音無賢人だけが、静かに、意味深に告げた。
「うん!」
六名は手を振り、パタンと扉を閉めた。
■六名達の部屋(午前10時)
部屋に戻った六名は、身支度を整え、自分の荷物を綺麗に片付けた。
「立つ鳥跡を濁さず」だ。
ソファーで寛いでいる清原に、六名は優しく語りかけた。
「清原はここにいてね?
お昼前には白川さんが来ると思うから……彼女の指示に従ってね」
「ん? ああ、分かったよ」
清原は頭にはてなマークを浮かべながらも、素直に頷いた。
「六名様は?」
「僕は……ちょっと、遠くへ行ってくる」
六名は精一杯の笑顔を見せると、宗方に振り返った。
「……部屋も綺麗になったし。じゃあ、そろそろ行くよ」
「……御意」
宗方は、直立不動のまま答えた。
「最後まで……お供させてください」
「……うん。お願い」
■食堂横・特別室(午前10時55分)
二人は食堂の脇にある部屋の前に立った。
六名がゆっくりとドアを開ける。
「……うわぁ」
六名が感嘆の声を上げた。
部屋の中央にはベッドが置かれ、その周囲は美しい白いクロスと、色とりどりの花で埋め尽くされていた。
まるで、童話に出てくる「眠れる森の美女」の寝所のようだ。
フッ。
部屋の隅の空間が揺らぎ、音無賢人が姿を現した。
『音・無』を解除したのだ。
「……六名。君のために用意したんだ」
音無は、ラフな服装で立っていた。
「音無さん……ありがとう」
六名は目を輝かせて花々に近づいた。
「すごく綺麗……。これで心置きなく逝けるよ」
六名は花の一輪を指先で触れた。
「それにしても……このお花、なんていう名前なの?」
音無は、静かに答えた。
「右から順に……蓮、鈴蘭、水仙だよ」
その名前を聞いた瞬間、宗方がハッとして音無を見た。
そして、涙の流れない瞳を細め、音無に向かって深々とお辞儀をした。
(……蓮は「清らかな心」と「救済」。鈴蘭は「再び幸せが訪れる」。水仙は「復活」。
……音無様。貴方は、花にまで「生還」への願いを込めてくださったのですね)
何も知らない六名は、「へぇ、綺麗なお花!」と無邪気に笑い、ベッドの上に登った。
「……よいしょ」
六名は仰向けになり、天井を見上げた。
「ふかふかだぁ」
「……始めるぞ」
音無がベッドの脇に立ち、六名の胸に手を当てた。
「……はい。お願いします」
六名は静かに目を閉じた。
「最後に、言いたいことはあるか?」
六名は、閉じた目の端から一筋の涙を流し、そして最高の笑顔で答えた。
「……みんなに今までありがとうって伝えて欲しいです…」
音無がゆっくり頷く。
ドクン。
音無が能力を発動した。
「……っ、ぐ……」
六名の顔が苦悶に歪む。
心臓が強制的に止められ、意識が急速に闇へと落ちていく。
その身体から力が抜け、指先がダラリとシーツに落ちた。
その瞬間。
「……音無様」
ベッドの脇で見守っていた宗方の体が、ガタガタと震え出した。
主人の能力供給が断たれたのだ。
「六名様を……」
宗方の声が、ノイズ混じりの機械音声のように歪む。
「……息子を、どうぞよろしくおねが、い……しま……」
ガシャンッ!!
言葉は途切れた。
宗方は、ただのプラスチックの塊となり、糸が切れたようにその場で崩れ落ちた。
「…………今だッ!!」
音無が裂帛の気合いで叫んだ。
「田治見先生ぇぇぇッ!!!」
バリバリバリッ!!
音無の声と同時に、白いクロスの裏から株式会社Kの社員たちが飛び出した。
彼らは花ごときれいにクロスを剥ぎ取る。
そこにあったのは、祭壇ではない。
モニター、除細動器、人工心肺装置、輸血パック……最新鋭の医療機器がズラリと並んだ、緊急手術室だった。
「……チッ!」
祭壇の裏に隠れていた田治見薫が、白衣を翻して飛び出してきた。
その目は真っ赤に充血し、涙で潤んでいた。
「泣かすんじゃないよ、馬鹿野郎が……!」
田治見は袖で乱暴に目をこすり、手術台へ駆け寄った。
「視界がぼやけるだろうがッ!!」
田治見は両手を広げ、叫んだ。
「『田』・展開ッ!!」
ブォン!!
半径3メートルが青白い光の領域に包まれる。
ここから先は、神の領域ではない。人間の執念と医術が支配する戦場だ。
「心停止確認! 経過時間3秒!
これより、六名駿太の蘇生オペを開始する!!
……戻って来いクソガキ!! お前はまだ死なせねぇぞ!!」
田治見の手が、動かなくなった六名の心臓へと伸びる。
0.1秒を争う、命の奪還作戦が始まった。
彼女の目は血走り、額には玉のような汗が浮いていた。
「……『治』・開胸!!」
田治見がかざしたメスも持たない手が、六名の胸部を切り裂いた。
肋骨がパカりと開き、露出した心臓を、田治見の右手が直接鷲掴みにする。
グシュッ、グシュッ。
「戻れ! 動け! 怠けてんじゃねぇ!!」
田治見は右手の指先で直接心臓を揉みしだき、強制的にポンプ機能を代行する。
常人なら即死の荒療治。だが、彼女の『田(領域)』の中では、細胞死すらも待ったがかかる。
「カテーテル!!」
田治見は右手を心臓に突っ込んだまま、左手一本で極細のチューブを掴み取った。
目視もせず、指先の感覚だけで六名の大腿静脈(太ももの血管)へと突き刺す。
「……そこだッ!!」
左手の指が目にも止まらぬ速さで動き、カテーテルを挿入して輸血を開始する。
神業などという次元ではない。悪魔的な手技だ。
「おい! どうなってる!! 血圧が上がらねぇぞ!!」
田治見が背後のスタッフに吠える。
「お待たせしました、準備オッケーです!!」
K-Securityの社員たちが、震える手で輸血パックを掲げる。
いつもなら、田治見のグロテスクな手術風景に青ざめ、目を逸らす彼らだ。
音無賢人でさえ、直視するのを避けてきた光景。
だが、今は違う。
全員が、切り開かれた六名の胸を、食い入るように見つめていた。
(生きろ……!)
(戻ってこい……!)
その視線には恐怖などない。あるのは、仲間を呼び戻そうとする必死の祈りだけだ。
「……聞こえてるか六名!!」
田治見は心臓を動かしながら、六名の耳元で叫んだ。
「お前が聞き分けのねぇクソガキだろうが大量殺人鬼だろうが知ったこっちゃねぇ!
私の患者だ! 私が許可するまで死ぬことは許さねぇ!!
……さっさと起きて、あの親父に謝りに行きやがれッ!!」
ピッ、ピッ、ピッ……。
モニターのアラーム音が、不規則に、しかし確かに刻まれ始めた。
■対策局の廊下(同時刻)
一方その頃。
白川真純は、ただのプラスチックの塊となった宗方を、お姫様抱っこで抱えていた。
ずしりと重い。体温はない。
「……大丈夫ですよ、宗方さん」
白川は、動かないマネキンの顔に優しく語りかけた。
「六名くんは帰ってきます。
あの田治見先生と、音無くんがついているんですから……絶対に」
白川は六名の部屋の前に立ち、深呼吸をしてドアを開けた。
「……失礼します」
◾️六名達の部屋
部屋の中では、六名の父が、頭を抱えて座り込んでいた。
その表情は、先ほどまでの穏やかな「清原さん」のものではない。
混乱と、恐怖と、困惑が入り混じった顔だ。
「……こ、ここは……どこだ?」
父が震える声で呟く。
「私は……妻と、駿太と家にいたはずじゃ……。
いや、妻は死んで……駿太は……?」
六名の能力が解除され、封印されていた記憶と、現実の認識が衝突しているのだ。
パニックになりかけた父の前に、白川は宗方をそっと椅子に座らせ、膝をついて目線を合わせた。
「……落ち着いて聞いてください」
「き、君は……? 警察の人か?
駿太はどこだ? 私の息子は……!」
「息子さんは、今……手術を受けています」
白川は嘘をつかずに答えた。
「手術……? 怪我をしたのか?」
「いいえ。……貴方を、守るための手術です」
白川は、涙が溢れそうになるのを堪え、笑顔を作った。
「お父様。貴方は今まで……『清原』という名前で、別の人生を生きていました。
それは……息子である駿太くんが、貴方に『名付け』をして人格を書き換えていたからです」
「人格を……書き換え……?」
父は呆然とした。
「はい。
彼は……とても強力な力を覚醒してしまいました。
そしてある日お友達の突然の暴行でお母様を失い……貴方まで失うことを何よりも恐れた」
白川は、窓の外に広がる穏やかな庭を指差した。
「見てください。外は平和でしょう?
誰も争わず、静かで、退屈な午後です」
「あ、ああ……」
「駿太くんと私達が、作ったんです」
白川の声が震える。
「彼はお父様を守るために……たった一人で、世界中の悪意を掃除しはじめました。
貴方が悲しい記憶に苦しまないように、別人格を与えて守り続け……。
そして、この『平和で退屈な日本』が完成するまで、ずっと戦い続けていたんです」
「駿太が……私のために……?」
父の目から、涙がこぼれ落ちた。
記憶の断片が繋がっていく。
別人格の自分が見ていた、いつもそばにいた少年の笑顔。
『お父さん』と呼びたそうにしていた、あの寂しげな目。
「彼は……自分がいなくなれば、貴方が幸せになれると思っていました。
だから、今日……自分の命を使って、貴方の記憶を元に戻したんです」
「な……ッ!?」
父が立ち上がろうとする。
「じゃあ、駿太は……死んだのか!? 私のために……!」
「いいえ!」
白川は父の手を強く握った。
「帰ってきます。
私たちの仲間が……彼の『家族』が、今必死で連れ戻していますから」
白川は涙目で、しかし精一杯の苦笑いを浮かべた。
「もう少しで……駿太くんが帰ってきます。
だから、お父様。お願いがあります」
白川は父の目を見て、言った。
「彼が帰ってきたら……抱きしめてやってください。
頭を撫でてやってください。
……そして、思いっきり『叱って』やってください」
「叱る……?」
「はい。『勝手に死ぬな』って。『置いていくな』って。
……『親より先に逝くなんて親不孝だ』って、父親として叱ってあげてください」
「……っ、うぅ……!」
父はその場に泣き崩れた。
自分の弱さゆえに、幼い息子に修羅の道を歩ませてしまった。
守られていたのは自分の方だった。
「駿太……! 駿太ぁ……っ!」
父の慟哭が部屋に響く。
椅子の上の宗方は、動かないまま、静かにその再会の準備を見守っていた。
ドクン。
その時。
遠くで、何かが動き出す音が聞こえた気がした。
白川はハッと顔を上げ、特別室の方角を見た。
(……頑張れ、六名くん!)
■夢の中・花畑
どこまでも広がる青空と、温かな風。
六名駿太は、色とりどりの花が咲き乱れる丘を歩いていた。
右手には、大好きだったお母さんの手。
左手には、いつも側にいてくれた宗方の手。
「えへへ……。暖かいねぇ」
六名は幸せそうに笑った。
争いもなく、怖い大人もいない。ただ大好きな人たちに囲まれた世界。
やがて、丘の頂上に光り輝くドアが現れた。
「あそこに行けばいいんだね?」
六名は二人の手を強く握り直した。
「行こう! お母さん、宗方!
三人でずっと一緒に暮らすんだ!」
六名はグイッと手を引っ張った。しかし――二人は動かなかった。
「……あれ? どうしたの?」
「……私は、行けません」
宗方が、いつもの無機質な声で、しかしとても優しく首を横に振った。
「私の役目は、ここまでですから。
……ですが、六名様は戻れますよ。
ドアの向こうで……皆様が、貴方様の帰りを待っています」
「え……?」
「行って、駿太」
お母さんがしゃがみ込み、六名の頬を撫でた。
「お父さんに、あまり心配かけちゃダメよ?
……貴方は生きて、幸せになりなさい」
お母さんは六名をギュッと抱きしめ、耳元で囁いた。
「愛してるわ、駿太」
そして、トン、と背中を押した。
「――っ!!」
六名の体が、光の中へと吸い込まれていく。
二人の姿が遠ざかる。
「嫌だ……嫌だぁぁッ!!
一緒に行こうよ!! 置いていかないで!!」
六名は手を伸ばして叫んだ。
「宗方ぁぁぁッ!! お母さぁぁぁぁんッ!!!」
■対策局・特別室
「――っはぁッ!!?」
六名駿太は、溺れた人が水面に顔を出したように、大きく息を吸い込んで目を見開いた。
ピッ、ピッ、ピッ、ピッ。
規則正しい電子音が耳に飛び込んでくる。
消毒液の匂い。眩しいライト。
「……あ、れ……?」
六名はぼんやりと天井を見上げた。
胸が痛い。体が鉛のように重い。
「僕……死んだ、はずじゃ……」
「……駿太」
横から、震える声が聞こえた。
六名がゆっくりと首を動かすと、ベッドの脇に一人の男性が座り込み、六名の手を両手で包み込んでいた。
「……あれ、清原……?」
六名は、いつものように「清原」と呼ぼうとした。
しかし、その男の瞳には、かつてのような「他人行儀な優しさ」はなかった。
あるのは、溢れんばかりの涙と、慈愛と、そして深い悔恨。
「……駿太ぁ……ッ!!」
男は――父は、六名の体に顔を埋めた。
「駿太ぁぁぁッ!! よかった……! 生きててよかったぁぁ……!!」
「……え?」
「すまなかった……! 気づいてやれなくてすまなかった……!
辛かっただろう……一人で、こんな重荷を背負わせて……!
ごめんよ……っ、お父さんが弱かったから……ッ!!」
その温かい涙が、六名の手に伝わる。
六名の脳裏で、何かがカチリと嵌った。
もう、そこに「清原」はいなかった。
記憶を取り戻し、「愛する我が子」として抱きしめる、本当の父がいた。
六名は混乱し、視線を彷徨わせた。
ベッドの反対側には、肩で息をする田治見と、静かに佇む音無がいた。
「……音無、さん……?」
六名は掠れた声で聞いた。
「これって……どういう……?
僕、死ぬはずじゃ……」
音無は、フッと口の端を緩めた。
「……もしかしたら、神様は『死んでくれ』って言っていたかもしれないな」
音無は六名の頭にポンと手を置いた。
「だが……俺たちが、それを拒んだ。
お前の家族全員で、神様の言うことなんか知るかって、無理やり引きずり戻したんだよ。
……それだけだ」
「…………」
六名の目から、涙がボロボロとこぼれ落ちた。
死ねなかった。
でも、生きていていいと、みんなが言ってくれた。
そしてお父さんが戻ってきた。
「……ありがとうございます……」
六名は泣きながら、何度も頷いた。
「音無さん……田治見先生……ありがとうございます……!」
音無は優しく言い、出口の方へ顎をしゃくった。
「もっと、言うことがあるだろ?」
音無と田治見は、顔を見合わせて静かに部屋を出て行った。
部屋には、親子二人きりが残された。
六名は、震える視線を父に戻した。
もう二度と会えることはないと思っていた。
自分の存在を消してでも、守りたかった人。
「……お父、さん……」
「駿太……」
感情が爆発した。
大量殺人鬼でも、怪物でもない。ただの子供に戻って、六名は泣き叫んだ。
「お父さぁぁぁぁんッ!!!
うわぁぁぁぁん!!」
六名は点滴の管も構わず、父の首に抱きついた。
「ごめんなさいぃぃ!!
勝手にいなくなろうとしてごめんなさいぃぃ!!
心配かけて、ごめんなさいぃぃぃ!!」
「いいんだ……いいんだよ駿太……!
生きててくれてありがとう……! おかえり、駿太……ッ!」
父もまた、息子を強く、強く抱きしめ返した。
失われた数年間を埋めるように。
二人の慟哭が、部屋いっぱいに響き渡った。
■特別室・前の廊下
「うぅ……うぐッ……」
「……よかったぁ……」
廊下では、その親子の泣き声を聞きながら、対策局のメンバーたちが壁にもたれかかっていた。
白川は座り込んで顔を覆い、嗚咽を漏らしている。
谷と黒田は抱き合って男泣きし、鈴木は天井を仰いで涙を拭った。
アレックスも帽子を目深に被り、鼻をすすっている。
「……ふん。世話の焼けるガキだ」
田治見は廊下の隅で、震える手でタバコを取り出した。
その目尻は赤く染まっている。
「……全くだ」
音無は壁に背を預け、閉ざされた扉を見つめた。
その中から聞こえる「お父さん」という叫び声を聞きながら、そして微かに微笑んだ。
「……おかえり、六名」
廊下には、安堵と祝福の涙が、静かに流れていた。
世界で一番温かい「家族の再生」が達成されたのだった。




