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チート魔力のせいで神レベルの連中に狙われましたが、守銭奴なので金稼ぎします  作者: 桜桃
第二章 オスクリタ海底

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仲間を売ったわけではなく効率の良い選択をしただけだ

 リヒトとロゼ姫が話していたことを、リヒトが掻い摘んで説明してくれた。


「私にロゼ姫様は言ってくださったのです。私たちのことを、“お互いに高め合い、支え合えるチーム”だと。その時ロゼ姫様は、“自分自身で感じて、冒険者の大変さを知り、命の大事さを感じたいのです”とおっしゃっていました」

「なるほど。俺たちと一緒に冒険者として動き、色々経験したいってことか。今の姫という立場では難しいが、俺たちと行動すれば問題ない……ってことか?」


 俺の確認に、ロゼ姫は小さく頷いた。


「そうです」

「だが、それは難しいんじゃないか? まず、冒険者になることを親が認めてくれるのか?」

「チサト様が言ってくだされば、おそらく可能です」

「俺を利用するな」


 こいつ、俺をまたあの地獄(王妃) のところへ行かせるつもりだ。


 絶対に嫌だ。

 もう二度と行きたくない。


 ………………九百万もらえるなら考える。

 SSランクくらいの依頼内容だし、妥当だろ。


「ですが、私の魔法は多少役に立つと思いますよ?」

「確かに酸の魔法は強い。回復魔法もある。だがな……」

「私が行けば、グレールも同行できます」

「本人に確認せずに言っていいのか……?」


 グレールを見ると、表情一つ変えずに頷いていた。

 ……まあ、分かってた。


「でもよぉ……」


 問題はそこじゃない。

 説得だ。


 あの親を説得するのが、とにかく面倒くさい。


 姫という立場なら融通が利くことも多いだろう。

 グレールみたいな強い護衛もついてくる。


 メリットは分かっている。


 だが――説得がなぁ……。


「カガミヤ、そんなに大変な人なのか? 王妃様」

「そうだ。本当にたいへっ――……」


 そこで、ふと気付く。


 アルカとリヒト。


 ……こいつら、顔いいよな。


 アルカはイケメンというより可愛い系。

 リヒトも同じ。


 王妃はイケメン好きらしいが、王はどちらかというと小柄で可愛い系の顔だった。


 つまり――


 可愛い系も好きな可能性がある。


 ……よし。


「アルカ、リヒト。お前らの出番だ」

「「…………え?」」


 ※


「む、無理無理無理!!!」

「何を考えているんですかカガミヤさん!! 私たちに王妃様の説得なんて絶対に無理ですよ!!」

「いける。お前らならいける。大丈夫だ、ただお願いするだけでいい」

「「絶対にむりぃぃぃいいいいい!!!」」


 王妃と王の部屋の前まで来たものの、二人は頑なに扉を開けようとしない。


 何度「大丈夫だ」と言っても怯えきっている。

 ……もう、力技で行くしかないか。


 アルカとリヒト、そして俺の三人で取っ組み合いになっていると――


 扉が開いた。


「何をしているのですか」

「「あっ…………」」


 王妃だった。


 取っ組み合いしている俺たちを、上から静かに見下ろしている。

 これは……逃げた方がいいか?


「あ、あの……」

「す、すみません……」


 アルカとリヒトは涙目。


 そりゃそうだ。

 王妃に無言で見下ろされているんだから。


 俺はもうこの人の恐ろしさを知っているので、完全に虚無。

 ただ意識が向かないことを祈るのみ。


 そして――


 王妃の口が開いた。


「…………貴方たち、なんて可愛いのぉぉぉお!!!」


 ――――――ぎゅっ!!!


「「え、ぇぇぇええ!?」」


 王妃の意識がアルカとリヒトに向いた瞬間。

 俺はその隙を縫って、その場から離脱。


 よしよし。

 おしくらまんじゅう状態の三人から脱出成功。


「はぁ……助かった」

「いえ、こちらも安全地帯ではありませんよ」

「え?」


 ……あれ?

 グレールの顔が、少し青い?


 表情は真顔だが、ゆっくりロゼ姫から距離を取っている気がする。

 嫌な予感がしてロゼ姫を見ると――


 あっ。


「お~か~あ~さ~ま~。アルカ様で我慢してください。リヒト様は私のですよ」

「あら、ロゼ。駄目よ。この子たちは私のよ。いくら娘でも譲れないわ」

「駄目です。私の方が先にリヒト様に出会ったのです。返してください」

「嫌よ。親孝行だと思いなさい、ロゼ」

「お断りします。早くリヒト様から手を離してください。今すぐに」

「嫌よ。絶対に嫌」


 ロゼ姫はリヒトの手を掴み、王妃も離さない。

 だがアルカも抱きしめられているため、身動きが取れない。


 二人は涙目で俺に助けを求めてきた。


 俺も助けを求めるように

 アマリア、グレール、ヒュース皇子を見る。


 ――全員、一斉に顔を逸らした。


 ……うん。


 これはもう。


 アルカとリヒトに任せよう。


 俺は二人に向かって、静かに親指を立てた。


「さて、あとは二人に任せて俺たちは寝るぞ」

「「「はーい」」」

「「待ってくださぁぁぁぁああああい!!!!」」

ここまで読んで下さりありがとうございます!

出来れば次回も読んでいただけると嬉しいです!


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よろしくお願いします(*・ω・)*_ _)ペコリ

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