マジで勘弁してくれよぉぉぉおお!
なんか、危ない感じの執事だけど、王と話したのはこいつで間違いないだろうし、グレールとやらに色々聞いてみるか。
「執事のグレールとやら、色々聞きたいんだが、質問には答えてくれるのか?」
「ロゼ姫の許可があればお答えします」
忠誠心の塊だな、ある意味信用できる。めんどくさいけど。
確認のためちらっとロゼ姫を見ると、すぐにうなずいてくれた。
「すべての質問に答えなさい、グレール」
「了解しました」
よし、うん。これは、めんどくさい。
でも、答えてくれるようにはなったな。
グレールと話すには、ロゼ姫の了承が必要と覚えておこう。
「んじゃ、一応確認なんだが、グランド国の王と話をしたのはグレールで間違いないか?」
「はい、お話はさせていただきました」
「今後の動きは決まっているのか?」
「まず、婚約破棄について王妃にお話をと考えております」
「話、通じるのか?」
「…………まぁ、工夫をすれば…………」
あ、目をそらしている。
工夫って、何をする気だ?
「あ、あの」
「はい」
お? え、なに。
アルカが遠慮気味に手を上げた。
な、なんか嫌な予感……。
余計なことを言いそうな気がする。
やめてくれ、頼む、余計なことを言わないでくれ……。
「もし、困っているのなら、俺達も手を貸せたらと思ったのだが……です」
嫌な予感が的中した。
おいおいアルカ君。自ら地獄へと入っていく気かい?
「それは助かりますが、よろしいのですか?」
「あぁ、大丈夫だ! です!! ただ、ちょっと、お願いがあってだな…………です」
「なんでしょう」
「ほ、報酬を頂ければ…………」
………………何で俺を見る、アルカ君。
「そのことでしたら安心していただいて大丈夫ですよ。報酬でしたら準備させていただきます」
「俺達は何をすればよろしいでしょうか、ロゼ姫様。報酬のために、俺は働きます」
アルカにしてはよくやったじゃねぇか。
ここで予想外に報酬を手に入れられる案件が現れた。
少々めんどくさいが、姫からの報酬は期待できるし、やるしかねぇ。
「…………よくわかりませんが、手を貸してくださるのでしたら願ってもないことです。よろしくお願いします」
「こちらこそ、報酬をよろしくお願いします」
報酬はおいくら万円もらえるのだろうか、願った金をもらえるのだろうか。
考えただけでヨダレが出るな。
「では、チサト様、グレールと共に指示を出す立場として動いていただいてもよろしいでしょうか。正直、私はこのようなことは苦手なため、何も出来ません」
グレールと目を合わせると、うなずかれてしまった。
ロゼ姫からの指示だし、そりゃ従うよなぁ。
俺も、頷くしかないから、仕方なく頷いた。
「んじゃ、グレール、さっき言っていた工夫とやらを教えてもらってもいいか?」
「工夫と言えるほどではありませんが、チサト様でしたら普通にお願いすれば大丈夫だと思いますよ。気力と襲われる覚悟があれば」
え、なになに、怖い怖い怖い。
「ど、どういうこと?」
「やることは一つ。お話です。それ以外は……まぁ、逃げられる準備して頂ければ……」
「何から逃げるの?!」
「…………色んなものから……」
どういうことですか?!?
詳細を聞くと――うん、絶対に嫌だ。
他に抜け道はないのか、嫌だよ俺。絶対に嫌だよ!!
「ものすごく嫌な顔をしておりますが、それが一番手っ取り速いです」
「勘弁して……」
「諦めてください。一時の恥を味わうだけです」
勘弁してくれよぉぉぉおおおお!!!
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