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チート魔力のせいで神レベルの連中に狙われましたが、守銭奴なので金稼ぎします  作者: 桜桃
第二章 オスクリタ海底

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繋げる事に成功してよかったよ

「それじゃ、アマリア。服を脱げ」

「…………え?」


 さっきまで笑っていたアマリアが、俺の言葉で凍り付いた。


「えっと……男の身体に興味あるの?」

「ふざけているのか真面目なのかわからない無表情で言うの、やめてくれない? 普通に傷つくから」


 何を突然変なことを言い出すんだ。

 男の体なんて興味ねぇよ。


「上半身だけでいい。魔石がどの辺りに埋め込まれているのか、外付けなのか確認したい。場所がわからないと繋げられないだろ」

「あぁ、なるほど。脱ぐのはいいけど……気持ち悪いよ? 大丈夫?」


 そういう言い方をするってことは、外付けされているのか?


「問題ない」

「ちなみにだけど、魔石は埋め込まれているから目視はできないよ」

「え、そうなの? じゃあなんで気持ち悪いんだ?」

「見ればわかる」


 そう言いながら、アマリアはローブとスーツを脱ぎ始めた。


 気持ち悪いってなんだろう。古傷とかか?

 あまりグロいのは俺、苦手なんだけど。


 ――――あっ。


 服を脱ぐ途中で、ちらりと見えてしまった。


「それって…………」

「火傷の痕。気持ち悪いでしょ?」


 アマリアの身体には、はっきりと火傷の痕が残っていた。

 腹や胸、腕の肌が変色している。


 痛々しい。

 見ているこっちが鳥肌立つレベルだ。


「それは……」


 リヒトが悲しげに言葉をこぼす。


「女性には少し刺激が強すぎたかな。うーん、もう少し体を鍛えておいた方が良かったかな。その方がフェアズも僕に集中してくれたと思う?」

「え? そ、それは……私には分からないのですが……」


 リヒトが困っている。


 そりゃそうだろ。何言ってるんだこいつ。

 それに、筋肉はそこそこついてるだろ。少しだけ。

 ゴリマッチョは今の時代モテないぞ。


「だから、無表情で冗談言うのやめろ。それより魔石は、火傷が濃く残っている左胸辺りでいいのか?」

「そうだね。心臓の部分に埋め込まれているはずだよ」

「ふーん。リンク、もう起きただろ。最後に頑張ってくれ」


 手の中のリンクを見ると、かなり疲れているようだ。

 だが、プライドが勝ったのか、なんとか羽を動かしてアマリアへ近づいていく。


『これでラストよ。これ以上は主の魔力もなくなるわ』

「わかっている。これで最後だから頼む」

『ふん、わかったわよ。主様の命令は私達精霊にとって絶対。必ずやってやるわよ!!』


 やる気は問題なさそうだが、リンクの言う通り俺の魔力ももう底が近い。

 急いだ方がいい。


「アビリティ。俺の視覚とリンクの視覚を繋いで、透視を発動してくれ」

『わかりました。透視を発動します』


 透視が発動すると、アマリアの心臓付近に埋め込まれた赤く輝く魔石が見えた。

 リンクも同じ視界を共有しているため、迷うことなく魔石へ手を伸ばす。


 すると、アマリアの左胸が淡い緑色に光り始めた。


『────主様の魔力とアマリアの魔石を繋ぐことに成功しました。続いて魔力供給を開始します』


 おっ。

 魔力が吸われる感覚。


 成功したらしい。思ったよりあっさりだったな。


『……さすがに疲れたわ。しばらく寝る』

「寝ても魔法は継続されるのか?」

『それに関しては、ご心配ありません』


 アビリティが言うなら問題ないな。


「それじゃ、これからはアマリア。お前は俺達の金の……ため……に……しっか……」

「知里?」


 目が霞む。

 瞼が重い。


 頭が――動かな――


「カガミヤ!!」


 近づく地面。

 誰かが俺を呼ぶ声を最後に、視界は真っ暗になった。


 ※


 熱帯森林プルウィアを見下ろす丘の上に、三人の管理者が立っていた。


 一人は子供のように小さな少年――クロ。

 もう一人は処刑人アクア。

 そして最後の一人は、管理者を束ねる長――クロヌ=ヴァルテン。


「クロヌ様。フェアズの魔石破壊は成功しました。しかし、アマリアは鏡谷知里により回避された模様。いかがいたしますか」

「構わん。魔力供給は止める。そのうち魔石に残された魔力が尽き、身体は滅びるだろう」


 それだけ言い残し、クロヌは姿を消した。

 残されたクロは狙撃銃を下ろし、立ち上がる。


 アクアは丘の上から、森林の中にいる知里を見下ろしていた。


「アクア。今回は君の意思じゃなかったからお咎めなしだけど、次やったらそうはいかないからね。勝手に行動した二人に手を貸したんだから」

「はーい」


 アマリアとフェアズがオスクリタ海底に侵入した時、海を切り開く道を作ったのはアクアだった。


 それは、アマリアからのお願いだった。


 理由は聞いていない。

 ただ、アマリアを信じて行動しただけ。


 クロの言葉に、アクアは森から目を逸らし、いつもの笑みを浮かべて答えた。


 クロは鼻を鳴らし、疑うような目を向けながら歩き出す。

 アクアも続こうとしたが、ふと足を止めて振り返った。


「…………アマリア。あなたがそんな無謀なことをするなんて思っていませんでしたよ」


 小さく呟く。


「残念です。信じて手を貸したというのに……」


 ――アマリアだけが、私を見てくれていたのに。


 ――アマリアだけが、魔力関係なく接してくれていたのに。


 ――アマリアだけが、私の居場所だったのに。


「私から居なくなったアマリアなんて、嫌いです」


 悲しげに目を細める。

 そして今度こそ、アクアもクロの後を追ってその場を後にした。

ここまで読んで下さりありがとうございます!

出来れば次回も読んでいただけると嬉しいです!


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よろしくお願いします(*・ω・)*_ _)ペコリ

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