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チート魔力のせいで神レベルの連中に狙われましたが、守銭奴なので金稼ぎします  作者: 文月朔夜
第一章 セーラ村

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今時の子がこんなにもに頼もしいなんて

 まずい、思っていた以上に深い。このまま地面に叩きつけられる!!

 なにか衝撃を和らげる魔法はないのか!?


『ご主人様!! 私にお任せください!』

「よくわかんないけど任せた!」


 スピリトが姿を現し、俺たちよりも速く下へと降下。大量の炎を噴射した。

 爆風が吹き荒れ、その反動で俺たちの体がふわりと浮き上がる。


 落下の勢いが弱まり、地面に激突せずに済んだ。


「た、助かった……」


 無事、三人とも穴の底へ着地。

 はぁ、死ぬかと思った。


 ……ここ、どこだ? 暗くて何も見えない。


 右手に炎を灯す。松明代わりだ。

 制御は難しいが、背に腹は代えられない。


「よっと」

「あ、明るくなった。カガミヤ、ありがと」

「俺も困るからな」


 炎に照らされた周囲を見た、その瞬間――


「…………あ」


 え、ちょ、あ、え? あ……死ぬ。


「これは……」

「これが……」


 ――俺が求めていたもの。

 夢にまで見た光景。


「財宝だぁぁぁぁぁあああああ!!!!」


 目の前に広がるのは、光り輝く財宝の山。

 首飾り、髪飾り、装飾剣、小判まである。


 壁の松明に火を灯すと、宝がさらに輝いた。


 よし。

 これで心置きなくダイブできる。


 幸せだ。


 Bランクでこれなら、上位ランクはどうなる?

 ……行くしかねぇじゃねぇか。


「こんなにテンション高いカガミヤ、初めて見たぞ」

「うん。こんな大声出せるんだね」


 うるさい。幸せなときは声もでかくなるんだよ。


「はぁぁぁぁぁあ……幸せだ」

「欲しい物だけ持って、早く出よう」

「全部」

「……え?」

「全部持って帰る」

「無理だろ」


 無理じゃない。

 俺の物だ。俺が頑張ったんだ。


「どうやってですか?」

「往復する」

「ダンジョンは出たら崩れるのですよ?」

「完全崩壊しなければいける」

「地下ですよ? 再侵入して同じ道のりをまた来るんですよ? 流石に間に合いませんよ」

「…………根性」

「物理的に無理ですよね?」


 ぐぬぬぬぬ……。


 無理なのか?

 本当に無理なのかぁぁぁぁぁあ!?


 アルカが哀れみの目で肩に手を置く。


「欲しい物だけ持ってこう。ギルド報酬もあるし、これからいくらでも取れる」


 ……………………くそ。


 泣く泣く持てる分だけ回収。


 次は巨大な鞄を用意しよう。

 大人が数人入るサイズのやつ。


 ※


 無事攻略を報告し、報酬も受け取った。


「この後どうする?」

「少し休んでから次を考えよう」

「そうだな」


 二人が、落ち込む俺を見ている気がする。


 だってさ。

 あの山全部、俺の物になるはずだったのに。


 なんで腕は二本なんだ。

 なんで体は一つなんだ。


 物体転送魔法とかないのかよぉぉぉ。


「まだ落ち込んでる」

「執着すごいね」


 はぁぁぁぁぁあああ。


 ……まぁ、これから山ほど潜るんだ。

 まだまだ手に入る。


 でもぉぉぉ。


「カガミヤさん、何か食べませんか?」

「食べる?」

「疲れたでしょう。食べながら明日の作戦を話しましょう」


 リヒトが笑う。


 ……大人がここまで引きずるのも格好悪いか。


「そうだな。魔力も回復させないと」

「次はもっと魔力を抑えて戦いましょう!」

「だな」


 アルカも笑う。


 若いって強いな。

 俺も切り替えないと。


 これからは、財宝取り放題だと考えよう。


 簡単に食事を済ませ、ギルドに戻り就寝。


 楽勝だったとはいえ、体は正直だ。

 睡魔が襲ってき――……


 ※


「今日のダンジョンは、どこに行く?」

「二つあるけど、どっちがいいかなぁ」


 二人が地図とにらめっこしている間、俺は窓の外をぼんやり眺めていた。

 今日もいい天気だな。鳥が自由に羽ばたいている。


 肩をトントンと叩かれる。


「どっちがいいと思う?」

「……俺に聞いてる?」

「うん」


 俺も会議に参加してたのか。


「どっちも行く、はないのか?」

「え?」

「今日で二つとも終わらせる」

「…………え?」

「だから、百万を二つ攻略する」


 なんでそんな顔するんだ。


 昨日は魔力を考えずに使ったから無理だった。

 今日は抑えて、一つ目を素早く終わらせる。そのまま二つ目。


 今は朝十時。時間はある。


「一日で二つなんて聞いたことないですよ?」

「聞いたことないだけだろ。今までがそうだったからって、俺たちもそうする必要はない。出来ることをやればいい」


 ……まぁ、出来るかは知らんけど。


 本音は早く金が欲しい。宝石の山も見たい。


「無理はするなよ?」

「わかってる。魔力節約の練習も兼ねてな」


 ※


 ワープで最初のダンジョンへ。


 ……砂漠?


 目の前には巨大なピラミッド。


「行こうぜ」

「おう」


 中へ入ると、広い空間が一つあるだけ。


 床は砂。天井に穴。そこから砂が柱のように落ちている。


 扉も通路もない。


「珍しいな」

「いきなりラスボスとか?」

「Bランクでそれは――」


 ――ドシン。


 え。


 恐る恐る振り向く。


 ――ガルゥゥゥァァァァアアア!!!


「でたぁぁぁ!!!」

「なにこれぇぇぇ!!」


 現れたのは、巨大ヒキガエル!!


「ムーンバーストだな。姿を自在に変えられるらしい」


 今回の百万は、どうやら見た目が気持ち悪いらしい。


「どうします?」

「いつも通り。動きを止めて、背後から叩く」


 三人、構える。


「さて、どう料理するか」


 右手に炎を溜める。

 ムーンバーストが絶叫。


 ――――ギャァァァァァアアア!!!


「うるせぇ!!」


 鼓膜が痛い。


「……あの、至る所から気配が」

「まさか」


 ――バサバサバサ。


「ここにも蝙蝠かよ!!」


 なるほど。


 雑魚が呼び出される仕組みか。


「flame(フレイム)」


 炎で一掃。


 昨日と同じ強さ。問題なし。


「アルカは本体集中。俺が雑魚処理と援護。リヒト、拘束できるか?」

「「了解」」


 よし。


 すぐ終わらせる。

 待ってろよぉ、俺のひゃくまぁぁぁぁぁああん!

ここまで読んで下さりありがとうございます!

出来れば次回も読んでいただけると嬉しいです!


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よろしくお願いします(*・ω・)*_ _)ペコリ

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