表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
チート魔力のせいで神レベルの連中に狙われましたが、守銭奴なので金稼ぎします  作者: 桜桃
第一章 セーラ村

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
35/569

やっとダンジョン攻略準備に入る事が出来て安心したぞ

 リヒトを無視し、真っすぐギルドへ向かう。


 ギルドには、見覚えのない女が立っていた。

 まだ慣れていないのか、眼鏡を何度もかけ直し、慌てた様子で俺たちを見る。


「えっと……な、何かご依頼でしょうか!?」

「…………ダンジョンに行きたい」

「お、お待ちください!!」


 初心者マークが必要なほどオドオドしている。

 若葉マークでも胸元に付けておいた方がいいんじゃないか?


 俺の言葉に、急いでパソコンを操作し始める。

 数秒後にはっとした顔を浮かべた。どうやら、俺たちの情報を見つけたらしい。


「えっと、黎明の探検者のアルカ様でお間違いありませんか?」

「アルカは俺じゃないか、あってる」

「でしたら、Bランクのダンジョンがあります。いくつかありますが、どのようなものがよろしいですか?」

「全部」

「…………え?」

「全部」


 パソコンから目を離し、驚いた顔を向ける受付嬢。

 アルカとリヒトも俺を見る。


 いや、だってBランクだぞ? 

 俺たちはSランクのワイバーンを倒してるんだぞ?


 こいつらのランクを上げないと、俺のランクも上げられない。

 そうなれば、一回で手に入れられる金も少ないだろ?


 それなら、とりあえず全部受けるのが一番手っ取り早い。

 金も一気に手に入るし、いいことずくめじゃないか。


「えっと……今あるBランクは三つです。まだ誰も受注していませんので問題ないかと。ですが、本当に大丈夫ですか?」

「問題ない」

「えっと……」


 受付嬢は、俺の後ろにいるアルカを見る。


 俺はリーダーじゃない。確認するのは当然か。


「カガミヤの言う通り、三つのダンジョンを頼む。期限はあるか?」

「一つにつき一週間です。三つなので、三週間になります」

「わかった。それで頼む」

「では登録いたします。アルカ様のライセンスをお借りしてもよろしいですか?」

「おう」


 ライセンスを渡し、登録はすぐに終わった。


「登録完了です。地図を印刷しますね」


 ……ん? 今、こいつ俺を横目で見なかったか?


 何か企んでいるような……いや、慣れていないから焦っているだけか。


 印刷された紙は三枚。場所はバラバラだ。面倒だな。


 だが、早く攻略してランクを上げないと。

 魔法にも慣れ、戦闘をスムーズにしないと宝の持ち腐れだ。


「そうだ。そろそろカガミヤの戦闘服を買わないか? 金も入ったし」

「あ、確かに。防御力を上げた方がいいね」


 今の服は転移した時のまま。もうボロボロだ。


「じゃあ、防具屋に行こう。ついでに武器屋も」

「丸腰はさすがに怖いからね」


 ……そういえば、俺、今まで丸腰だったのか。


 改めて思うと、俺、丸腰で管理者に勝負を挑んでいたのか。

 命知らずだな、俺。


「行きましょうか、カガミヤさん」

「…………うん。でも、手は繋がなくていいと思うぞ」

「……行きますよ!!!」

「え、ちょっ!! 肩外れる!!」


 なんで怒るんだよ!!

 腕を強く引っ張らないでぇぇぇぇえ!!


 ※


 辿り着いたのは木製の小屋。

 扉の上には、剣と盾が交差した看板。


 アルカが先に入り、俺とリヒトも続く。


 中はそこまで混んでいない。客は二組ほど。


「武器と防具、どっちから見る?」

「防具。まず着替えたい」

「了解」


 カウンターへ向かうと、恰幅のいい男が声をかけてきた。


「いらっしゃい。何をお探しで?」

「男性用で、魔法に強い服はあるか?」

「なら、これだ」


 持ってきたのは黒いローブ。白いフード付き。


「悪くないが、ローブだけか?」

「少し待ってな」


 次に持ってきたのは、焦げ茶色のシャツと黒いズボン。


「物理にも魔法にも強い。動きやすいし、そのローブとも相性がいい」


 見た目は普通だが、本当にそんなにいいのか?


「いくらだ?」

「五十六ヘイト」


 ……は?


「高くないか?」

「高い。でも報酬が百ヘイト以上あったから余裕だぞ。装備は妥協しない方がいい」


 ……まぁ、確かに。


 これからダンジョン生活だ。ケチるところじゃない。


 結局、全部買った。

 ついでにハイカットブーツも。


 履いてみると軽い。底もしっかりしている。

 値段は見なかったことにしよう。


「次は武器だな」


 その時、隣にいた女性が微笑んだ。


 話しやすそうだな、と思った瞬間。


 ……殺気?


 振り向くと、ジト目のリヒト。


「なんで怒ってるんだ?」

「いえ? カガミヤさんは、やっぱり女性が好きなんだなって思っただけです」


 どこでそうなる。


 ……どうでもいい。早く武器を選ぼう。


 ※


「こんにちは、武器屋へようこそ。どのような物をお探しですか?」


 めっちゃハキハキしゃべる人だな。

 声も高すぎず聞き取りやすい。これぞ店員の鑑、みたいな人だ。


 ……視線が痛いって、リヒト。穴が開くぞ。

 ただ話しているだけじゃん、やめて。


 リヒトの殺気を無視して武器について考えていると、アルカが問いかけてきた。


「カガミヤ、使いたい武器とかあるか?」

「そうだな……。魔法を主に使う予定なんだが、接近戦でも使えそうな武器も欲しい。何かないか?」

「そうですね……。二つの要素を兼ね備えたものは……」


 資料を手にし、店員は考え込んだ。

 やっぱり難しいよな。どっちかに絞った方がいいか?


「あの、武器は一つだけとお考えですか?」

「二つも持てるか?」

「冒険者様が邪魔でなければ可能です。オススメがありますので、少々お待ちください」


 そう言うと、店員は奥へと姿を消した。


 さっきまでめちゃくちゃニコニコしてたけど、なんなんだ。

 何かいい物でも見つけたのか?


 待っていると、隣からリヒトがすっと近づいてきた。


「カガミヤさんは、あのような元気な方が好きなんですか?」

「俺の好きなタイプは、俺に金を貢いでくれて、あわよくば養ってくれる人だ」

「……そうですか」


 素直に答えたら呆れられたんだが、なんでだよ。

 複雑な心境の中、店員が笑顔で戻ってきた。


「お待たせしました」

「待ってました。何を持ってきてくれたんだ?」

「こちらです」


 持ってきたのは、一冊の本と、指先が出る黒い手袋。


「まずは魔導書からご説明しますね。こちらは魔力を貯められる優れ物です。持っているだけで魔力が蓄積されますので、特別な操作は必要ありません」


 そう言って中を見せる。


「今は何も書かれていませんが、お持ちの魔法を印字することで、この本が発動の補助をしてくれます」

「補助?」

「はい。強力な魔法は発動に時間がかかると聞きます。その時間を短縮できますし、威力の調整や魔力のコントロールも容易になります。魔法の切り替えもスムーズですよ」


 へぇ、便利だな。


「ただし、大きな欠点があります。説明すると、よく断られてしまうのですが……」

「欠点?」

「はい。常に微弱ですが魔力を吸収します。魔力量が少ない方には扱えません」


 なるほど。


 これが誰でも使えたら、モンスターは絶滅しかねないな。


「んで、もう一つは?」

「こちらの手袋は近距離戦向きです。属性魔法を纏わせることができ、拳の威力を高めます。属性によっては放出系魔法の威力も強化されます」

「へぇ」

「ただし、纏い続ける限り魔力を消費します。魔力量が少ない方にはおすすめできません」

「どっちも魔力量が前提か。だが問題ない」

「でしたら、この二点をお勧めします」


 悪くないな。


「どう思う、リヒト、アルカ」


 聞くと、二人はすぐ頷いた。


「いいと思う」

「私も賛成です。魔力量なら問題ありませんよね?」

「そうだな。じゃあ、これで」

「ありがとうございます!」


 これで一式揃った。


 記入と精算を済ませ、受け取る。

 本も手袋も軽い。


 手袋はぴったり。

 本は少し大きいが、許容範囲だ。


 これがファンタジー世界の装備か。


 少しテンションが上がる。

 あと少しで三十路のおっさんだけどな。


「少し試した方がよくないか?」

「あぁ、確かに。それはそうだな……つまり?」

「やろうぜ!!!!」


 来ると思ったわ。


 目キラッキラじゃん。


「な!! いいだろ!?」

「……俺も試したいしな。いいか」

「え、いいんですか?」

「ぶっつけ本番よりマシだろ」


 よし。


 一度ギルドに戻って着替えるか。

ここまで読んで下さりありがとうございます!

出来れば次回も読んでいただけると嬉しいです!


出来れば☆やブクマなどを頂けるとモチベにつながります。もし、少しでも面白いと思ってくださったらぜひ、御気軽にポチッとして頂けると嬉しいです!


よろしくお願いします(*・ω・)*_ _)ペコリ

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ