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チート魔力のせいで神レベルの連中に狙われましたが、守銭奴なので金稼ぎします  作者: 桜桃
第一章 セーラ村

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手形を貰ったけど、俺が持っても意味は無いぞ

 俺がアマリアの言葉に唖然としていると、「最後にこれ」と、ポケットから取り出したカードを渡された。


 そのカードには、五芒星のような柄が描かれている。


「…………これは?」

「ギルドのライセンス。君のをいち早く作成したんだ」

「え、なんで」

「少しでも早く動き出してほしいからね」


 動き出してほしいって、なんで?

 俺に面倒ごとをさせようとか思ってねぇだろうな。


「んじゃ、僕はこの辺で失礼するよ。あ、君にはこれも渡してあげる。この村はまだまだ不安定、これを使って完璧にして。あと、僕じゃなくて“フェアズ”という名前を使って」

「フェアズ?」

「そう。それじゃ、僕は行く。バイバイ」


 茶封筒と、よく分からん名前を言い残し、アマリアは出て行ってしまった。


 なんなんだ? これって何? 金?

 渡された茶封筒に目を向けると、アルカがその正体を教えてくれた。


「それ、管理者から直々に渡される“手形”じゃねぇかな」

「手形? もしかして、契約書的な意味の手形か?」

「そうだ。これがあれば、期限中のみ管理者と同じ権力を使える」

「魔法の契約書じゃん」


 やべぇ。何かよくわからんけど、ラッキー。

 金じゃないのが残念だけど。


「まさか、こんな物が本当に現実にあるなんて思ってなかった。カガミヤはアマリア様に気に入られたのかもな」

「…………それに関しては、喜んでいいのかわからん」


 受け取った茶封筒を開き中を見てみると、折りたたまれた紙が一枚だけ入っていた。


 取り出して開くと、大きな魔法陣が描かれていた。


「これが手形?」

「みたいだな」


 二人が覗き込んでくる。

 んー。触ってみると何か反応あるか?


 ────────バチッ!!


「――――っ!?」

「カガミヤさん!?」


 魔法陣に触れようとした瞬間、手に衝撃が走り痺れた。

 電気が走ったわけではないが、振動のようなものが伝わってきた。


 今のがアマリアの属性魔法なのか?

 水や炎ではないのはわかるが、電気……とも違う気がする。


 まぁ、いいか。今は手形の使い道だな。

 管理者と同じ権力を、期限付きとはいえ使えるようになった。


「んじゃ、()()()()()()()()


 ※


 新しく村長となった元受付嬢に手形を貰ったことを伝えると、目を輝かせた。


 俺が持っていても仕方がないというので彼女に渡すと、出来るだけ早く村を元通りにしてみせますと宣言してくれた。


 もう、元受付嬢は心身ともに問題ないだろうし、信じよう。

 俺は俺で個人的にやる事がある。あとは任せたぞ、元受付嬢さん。


 というわけで俺達は今、かつては活気があったはずの村を三人で歩いている。


 今のセーラ村は、活気があるとは言えない状態だ。

 元々活気が良かったのも、村長が理想を見せるために強要していただけなんだけどな。


 そんな人がいなくなった今、無理に出歩く意味も、体に鞭打って働く必要もない。

 それでも、複雑な心境なのだろう。


 店は開けなければならないため店番は立っているが、顔は暗く、笑っていない。

 眉を下げ、虚空を見つめ続けている。見ていて少し痛々しい。


「なんか、寂しいね」

「仕方がないだろ。今までが異常だったんだ」


 リヒトもアルカも、何か思うところがあるみたいだな。

 アルカは自分に言い聞かせるように呟いている。


 相当、辛いんだろう。

 でも俺には、今の二人を慰める言葉が見つからない。


 だから代わりと言ってはなんだが、頭を撫でてあげる。子供って、こういうの好きだろ。

 いつも照れくさそうに頬を染めているし、きっと喜んでいる。


 そんなことを考えていると、リヒトが頬を染め、困惑した表情で俺を見上げてきた。


「え、ちょ、なんで?」

「ん? 嫌だったか?」

「い、いえ。なんか、緊張してしまって」

「お前、男慣れしなさすぎじゃねぇか? 距離感バグってるくせに」

「そんな事ないですよ。アルカには頭を撫でられても特に何も。カガミヤさんだから、少し緊張するだけです」


 …………ん? え? は?


 おい、頬を染めてそんな事を言うな。その辺の男なら勘違いするぞ。


 …………勘違い、だよな?

 こんな若い奴が、俺みたいなおっさんに“ホ”の字のはずがない。


 うん、ありえない。歳の差がありすぎだろ。

 …………俺を犯罪者にするなよ、リヒトよ。

ここまで読んで下さりありがとうございます!

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よろしくお願いします(*・ω・)*_ _)ペコリ

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