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「お前の代わりは居る」と私に言っていた婚約者の代わりが見つかりました  作者: 忍者の佐藤


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4/4

 

 アンジェリカは第二王子のコンラートと結婚させられることになった。

 ペドロ国王としては、アンジェリカを手放すという選択は、そもそも考えていなかった。彼女の能力はこの国にとって絶対的に必要なものであり、王室で保有する必要があると考えていたからだ。


 これは王命であり、今度も彼女に選択の余地が無かった。しかし今回のことをアンジェリカは嫌だとは思っていない。第二王子コンラートは、ヘンリックから庇ってくれる唯一の人物。優しい人柄は彼女にもよく沁みていた。

 夫婦になってから聞いた話だが、コンラートはずっとアンジェリカに片思いしていたらしい。


 勿論、アンジェリカが貢献し続ける限り、国から侯爵家への支援も打ち切られることはない。彼女はヘンリックから洗脳的に、婚約破棄をしたら終わりだと思わされていただけだった。





 そしてヘンリック並びにエステルはどうなったのかというと、ガリアス帝国の隣の国に運ばれることとなった。

 オークの国だ。

 そこに住むオークというのは少し変わっていて、メスしかおらず、他種族のオスを常に必要としている。特に人間は好まれ、尚且つ王族ともなると、かなり重宝されるようだ。


 ゼーレがガリアス帝国という強国と隣り合い、その生存戦略に心を砕いていたように、ガリアス帝国も、さらに強大なオークの国との付き合いに腐心し続けていたのだった。


 ヘンリックは滅多に手に入らない王族という格好の貢ぎ物だ。オークからは大変に喜ばれる。もしかしたら貢ぎ物となったことが、彼が生涯で上げた外交成果の中で、一番大きなものだったのかもしれない。


 ちなみにこのオークの国は十数年後、打倒されることになる。その際助け出された人間の中に、「自分は元王族だ」という、老人のように痩せこけた男が一人居たというが、それがヘンリックだったかどうかは、まだ誰も知らない。


 エステルも同様にオークの国へ送られた。この国で人間の女はすぐ処分されるのだが、彼女は五か国語を話せるので、通訳として生きる道があるだろう。

 ただ逃げ出してきた人物の話だと、少しでも失敗するとムチで打たれる環境であるため、どちらにしろハードモードであることに変わりは無い。



 改めて王太子妃となったアンジェリカは、より一層語学を磨き、情報の収集にも努めた。

 ペドロ国王は、コンラートはあまり王向きの性格ではないと感じているようだが、アンジェリカはそう思わなかった。

 彼は優しく、人の痛みが分かる。だからこそ汲める民意もあるだろう。

 それでも足りないところは、しっかりフォローし、支えれば良い。


 コンラートのことは心から支えたい。アンジェリカは今、心からそう思うのだった。





 おわり


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― 新着の感想 ―
父王、モラハラ長男を切り捨てるつもりで外遊に行かせたんだろうけど、リードの無いばか犬に格上の国と交流させるのはギャンブラーだな。 結果オークのペットだけど、エステルともども解放されても故郷には帰れな…
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