表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔王の娘  作者: 守 秀斗
2/43

第二話:私は魔王

 私は魔王の城に戻った。

 外壁が真っ黒な城だ。

 正直なところ、大きすぎる。

 まあ、我が父である先代の魔王が作ってしまったんだから、仕方が無い。


 私は魔王の娘。

 父から魔王の座を引き継いだ。

 この世界を支配している。


 ところで、魔王ってどんな恰好をすればいいのかな。

 いろんな衣装があるけど。

 どの姿が魔王に相応しいのか、迷ってしまった。

 どうしよう。


 そこで、部下に人気投票させた。

 その結果、上はブレザー、下は膝丈プリーツスカート、首にはネクタイ姿で魔王の間の豪華な椅子に座っている。

『女子高生』という姿らしい。

 何でも、異世界から伝わってきた服装のようだ。

 魔王に相応しくないんだけど。


 私は父親譲りの頑固者で、前言をひるがえさない主義だ。

 選ばれたんだから、しょうがない。

 一応魔王なんで、ブレザーとスカートは黒。黒いストッキング。靴も黒。

 シャツは白だが、ネクタイは血のような真っ赤な色にした。


 腰には黒いベルトを装着し、魔王の紋章が付いている剣を左側に差している。

 鞘も柄も真っ黒。

 強力な剣だ。

 他にも特殊ナイフを袖に隠している。

 これも真っ黒だ。


 その姿で初めて魔王の間に現れた時、

「魔王様、可愛い! 萌えー!」と叫ぶアホな部下がいた。

 瞬殺してやろうとしたが、思いとどまった。

 私が言い出したことなんで仕方が無い。

 てっきり、先代のような厳めしい姿を希望すると思っていたんだけどなあ。


 それに、実は部下たちに一番人気があったのはメイド姿だったらしい。

 しかもミニスカート。

 さすがに魔王にメイドはまずいと、『女子高生』に決まったようだ。

 やれやれ。


 但し、役に立つこともある。

 異世界からの転移者などは、私の恰好を見て態度を変える奴がいる。

 悪い方にではあるけれど。


 大きい鏡で自分を映してみる。

 髪の毛は金髪でセミロング。

 黒いヘアバンドを付けている。

 まあ、部下さんたちが選んだのだから、これでいいかとあきらめている。

 

 さて、転移者退治に行くかな。

 最近、異世界から転移や転生してくる人間が多い。

 年間十万人はいる。


 こいつらが、勇者を名乗ってやりたい放題している。

 おまけに、やたら元の世界の知識をひけらかす。

 そのおかげで、私も『女子高生』の恰好をするようになってしまったのは、先ほど言った通りだ。

 大迷惑である。


 私は秩序ある世界が好きだ。

 秩序が大好きである。

 世界の秩序を乱す奴は許さない。


 しかし、異世界転移や異世界転生が増えてから、この世界は乱れている。

 私の父はワンマンで、何でも自分で指示を出していた。

 おかげで、部下の能力が低くなってしまった。


 私は、いろんな仕事を部下にまかせている。

 そのため部下たちも忙しく、この異世界転移者及び転生者関係については私自身が乗り出すことになった。

 転移者やら転生者がこの世界に現れたり、ろくでもないことをする場合に私の頭に響いてくる。

 一種の警報だ。


 また、細々としたチンピラ勇者の退治は私が行っている。

 まあ、勇者との対決が魔王の本来の仕事だけどね。

 おっと、どうやら異世界からまた転移者が現れたようだ。


 瞬間移動!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ