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オービア会談

「ジーミア」、それは我々人類には観測できない場所に存在し、地球とは似ているようで似ていない、遠いようで近い存在の世界である。そこには、人間と同じ姿をしたクロム族と人間に似た姿をしたエルフ族が、生体エネルギー「バイオール」を操り、ともに共存・対立し暮らしている。


アドミア暦1195年プス17日、エルフ族の国フェイリルは、同盟国のフィル・ラブンと話し合いをするため王の側近であるウィック・ラズを会場であるオービアへ送り、その護衛にクワッサ率いるフェイリル兵団「キンエイ」を付けるのであった。ジーミアに召喚された青年「加賀巳 ユウヤ」は、外の世界を知るためそれに同行するのであった。


エルフ族の兵士

「見えて来たな。」


加賀巳 ユウヤ

「あれが…、」


 プス27日夕暮れ頃、フェイリルを出て10日、ウィック・ラズとその護衛部隊はオービアに到着するのであった。


加賀巳 ユウヤ

「フェイリルと違って、ちゃんと街らしい街があるんだな。」


 オービアを見たユウヤは、森の中に要塞あるフェイリルと違い、ゴシック建築風の教会を中心に小さな家々がそれを囲うように建っており、その光景に少し感動を覚えた。

 オービアの街並みに見惚れていると、街の方から騎兵隊がウィック・ラズとその護衛部隊に近ずいて来た。


ウィック・ラズ

「出迎えか。」


オービアから来た騎兵

「ビーク・ロワの遣いの方、迎えに参りました。」


ウィック・ラズ

「ウィック・ラズです。わざわざの出迎え、感謝する。」


 ウィック・ラズとその護衛たちは、騎兵隊に案内されオービアに入った。


オービアの住民1

「どこの奴らだ?」


オービアの住民2

「あのとんがった耳、エルフ族か。」


オービアの住民3

「クロム族もいるな。」


 オービアに入ったウィックたちは、街の住民に物珍しいそうに見られた。

 その後も、ウィックたちは騎馬隊に案内され、話し合いの会場である館へ案内された。


緑の帽子を被った男

「よく来てくれた、ウィック・ラズ殿。」


 館に到着すると、緑の帽子を被った男がウィックに話しかけた。


ウィック・ラズ

「アナム・ハーイン様、話し合いの場を用意していただき感謝します。」


アナム・ハーイン

「私たちの方からお願いしたことなのだから、そう感謝することではないぞ。」

「そういえば、街の南に宿を用意してもらった、場所までは私の使いに案内させるから、ウィック殿の護衛たちにはそこで休んでもらおう。」


ウィック・ラズ

「そのご厚意、有難く受けさせて頂きます。」


 案内を承諾すると、その使用人らしき人が馬に乗り常歩を始めた。


アナムの使用人

「こちらです。」


 そうして、クワッサ率いる護衛部隊はアナムの使用人に案内され宿に向かった。


アナムの使用人

「ここです。」


 しばらく馬で移動し、アナムに用意された宿に着いた。

 宿は、ハーフティンバー様式の大きな建物で、部屋は護衛部隊全員に一つ用意された。各部屋には、机に椅子、ベットにちょっとした台があり、その上には水差しとコップが用意されていた。


 部屋に入ったユウヤは、荷物などをドアの横に置いた。すると、旅の疲れが出たのか、その場に座り込みため息をついた。そうして5分ほど座り込んだ後、再び立ち上がり部屋を見まわした。すると、ベットが目に入り、気づけばその前に立っていた。また5分ほど見つめた後、ユウヤはベットに飛び込んだ。ユウヤは、理由はないが顔を枕に埋めグリグリとそれに擦り付けた。


加賀巳 ユウヤ

「やっぱり、ベットていいな…。」


=館=


アナム・ハーイン

「フェイリルから態々、君には苦労を掛けたな。」


 館の一室、アナムはウィックに労いの言葉をかけ、用意していた紅茶をカップに注ぎ差し出した。


ウィック・ラズ

「ありがとうございます。」


 ウィックはそれを受け取り、一口飲んだ。


アナム・ハーイン

「フェイ・グランだが、5日ほど前にゼザバ連合に参加したそうだ。」


ウィック・ラズ

「やはりですか。」


アナム・ハーイン

「フェイリルに夜襲を掛けたのも、連合軍に協力の意志を見せるためだろう。」


ウィック・ラズ

「我々を出しにしたということか。」


アナム・ハーイン

「そうだ。」

「それと、バム・バランがエルフの森に向けて兵を出したようだ。」


ウィック・ラズ

「兵を?だとすれば、フェイ・グランと共に我が国へ攻撃するやもしれんか。」


アナム・ハーイン

「そう考えられるな。」


ウィック・ラズ

「ならば、フェイリルの防衛力を高めねばならない。」

「アナム・ハーイン様、貴殿の国の兵士を私どもの国を守るためお力添え頂けないだろうか。」


アナム・ハーイン

「いいだろう。我が国の兵士達を、フェイリルを手助けする為に送らせてもらおう。」


ウィック・ラズ

「感謝します。」


アナム・ハーイン

「恐らくだが、バム・バランとフェイ・グランの攻撃、これはハクバラ同盟とゼザバ連合の本格的な戦争の狼煙になるだろう。」


ウィック・ラズ

「そう考えられます。」


アナム・ハーイン

「そうなれば、他の国々とも連帯を強化せねば。」


ウィック・ラズ

「であれば、各国の代表を集め会談を開く必要がありますな。」


アナム・ハーイン

「そうなるな…。」


 アナムは顔をしかめた。


ウィック・ラズ

「”ギル・ムーン”ですか?」


アナム・ハーイン

「あぁな。」

「先代のウェビル様なら良かったのだが、その後を継いだバカ息子がな、」


ウィック・ラズ

「”グズン・ラーティス”ですか。」


アナム・ハーイン

「うむ。」

「ジビルが国を継いだらなぁ。」


ウィック・ラズ

「国を追い出された、グズン・ラーティスの弟君ですか。」


アナム・ハーイン

「うむ。」


 その後も、アナムとウィックは話し合いを続けるのであった。


~夜~


 その日の夜、ウィックの護衛たちはアナムが用意していた食事をいただくのであった。

 食事を終えたユウヤは、周りより一足早くその場を去り、一度部屋に戻った後、街の中にある公衆浴場に向かった。公衆浴場に着き中に入ると、内装がまるでフィクションに出てくる神殿の様な姿なのに驚き中を見回ると、そこにはプールやサウナ、人が何人も入れるほど大きな浴槽があった。ユウヤは、体や髪を洗い湯舟に浸かった。すると、先に湯舟に浸かっていた人たちが、物珍しそうにユウヤを見て来た。ユウヤは気まずくなり、直ぐに湯舟から出て公衆浴場を後にするのであっあた。

 

 宿に戻ると、護衛たちは宴会をしていた。


エルフ族の兵士1

「ユウヤじゃねえか、居ないと思ったら外に出てたのか。」


加賀巳 ユウヤ

「浴場に行っていたので。」


エルフ族の兵士

「浴場という事は、オービア名物の公衆浴場か。」

「いい体つきの女はいたか?」


加賀巳 ユウヤ

「いませんでしたよ、男の日だったみたいなんで。」


エルフ族の兵士

「そうか…、オービアに来たんだから、楽しみにしてたんだけどな…。」


酔ったエルフ族の兵士

「戦士様ぁ、何か面白い話をしなさいよぉ。」


加賀巳 ユウヤ

「酔ってる人にはしませんよ、話しても明日には忘れてるんだから。」


エルフ族の兵士

「それじゃあ、まだ酔ってないオレが頼むかな。」


加賀巳 ユウヤ

「嫌ですよベベさん、自分はもう寝るんで。」


べベン・ベン

「冷たいなぁ、10日も後ろに乗せてやったのよぉ。」


酔ったエルフ族の兵士

「そうだー。仇の返しの不義理者ー。」


加賀巳 ユウヤ

「わかりましたよ、面白いかはわからないですけど。」


べベン・ベン

「そうこなくっちゃなぁ。」


酔ったエルフ族の兵士

「期待してるぞー、戦士ざまぁ。」


 そう言うと、酔ったエルフ族の兵士は酒を飲みほした。


加賀巳 ユウヤ

「それじゃあ、自分がもと居た世界のことでも話そうかな。」


 そう言いユウヤは、エルフ族の兵士にもと居た世界のことを話すのであった。


つづく…

「オービア」

・フィル・ラブンが持つ領地の一つ。

・7大陸の1つである、針葉樹が生い茂る大陸「ユーイ」に位置する国。

・公衆浴場が有名。

・国王は、クロム族の「サンス・サーガス」。


「アナム」

・本名 アナム・ハーイン

・年齢32歳

・異世界出身

・出身国 フィル・ラブン

・種族 クロム族

・性別 男

・身長180cm

・髪型 かなり明るい茶髪で、前髪はセンターパートで後ろ髪は刈り上げた短髪。もみあげが長い。

・エルフ族とクロム族が共存するコーエンの国「フィル・ラブン」の王。


「べベン」

・本名 べベン・ベン

・年齢71歳

・異世界出身

・出身国 フェイリル

・種族 エルフ族

・性別 男

・身長159cm

・髪型 スキンヘット。

・ユウヤからは、「べべさん」と呼ばれている。

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