part33
カルラの雰囲気がさっきまでとは打って変わって、
高圧的で邪悪なものになっていました。
声も愛らしい天使のものから、暗く断罪でもする
ような悪魔のようなものになっていて、体格も大人というに相応しいものになっていました。
カルラ(大人)「愚かにも私を生み出した聖母を侮蔑
することに飽き足らず、私の存在の
価値すら分からない下賤が、なぜ
私を拒否することが出来るの
だろうか。見てみろ」
そう言われてカルラが指差す方角を見てみると、
雄大な森の一部が焼かれているではありませんか。
国代表A「なっ…!」
国代表C「神聖な森が!!」
国代表B「ヒトならざる者は、化け物だったのか!」
その一言に反応したカルラは、代表の首を締め始め
ました。
国代表B「ぐっ…ぅあ…」
メアリ「ちょっと!!」
カルラ(大人)「そうだ。私はヒトならざる者。
しかし化け物として私の存在を
否定する道理など考えさせることは
ない。お前たちは私以外を選べ
ない。しかし私はお前たちを選んで
やる。私はここに君臨する。
異論はないだろう?さもなくば、
この場で嬲り殺し、その血で木々を
着飾ってやろう」
そう言い終えた後、首を絞められ続いて気絶した
代表を地面に投げ飛ばしました。
カルラの言葉ひとつひとつには、細かく純真を潰す
ように、黒い装飾でいっぱいです。
そんなカルラの眼を見ながら、畏怖で満たされた
代表が震えた声を発します。
国代表A「て、天性の厄災ですね。しかしながら、
貴女には強大な力があることは事実。
どうかこの国を…守ってください…」
メアリ「…謝罪をさせてください。貴方たちを意味も
なく傷つけてしまったことを。申し訳あり
ません」
メアリはこんなはずではなかったというように、焦りと不服の表情を浮かべていました。結局契りを交わすことに成功したメアリとカルラは、拠点に帰ることになりました。
メアリ「よくもまあ、やってくれたじゃない」
カルラ(大人)「あ?私のことを否定するから、私も
あいつらを否定しただけだ」
メアリ「それが問題だって言ってるの!!
何故無闇矢鱈に暴挙に出たのよ!」
カルラは立ち止まって、後ろを歩いていたメアリの
方を振り返ります。
カルラ(大人)「処女聖女。お前が私を生み出したの
だろう?私は私の存在を否定し
遠ざける者には力で、それ以外では
手のひらで住まわせてやるだけだ。
私が絶対だからだ」
メアリ「…貴女は今までとは随分変わったのね?
前まではあんなに無邪気で菓子を頬張って
いたというのに」
カルラ(大人)「あの私は、もうひとつの私だ。
今も私の中で暴れ回っている。
早く表に出せとな」
メアリ「え?!」
そう言うとカルラはみるみる小さくなっていきます。
少女の姿になったカルラは、たくさんの大粒の涙を
溢していました。
カルラ「メアリ…ごめんなさい」
メアリ「これは一体どういうことなの?」
涙を拭ったカルラはメアリに話します。
カルラ「私は2人いるの…多分あの時にメアリが力を
渡した時にひとつだったものを表て裏で
分けるようにしたんじゃないかな…そしたら
あのイジワルな私と、今の…私になっちゃっ
たんだ…止められなくて本当にごめんなさい…!」
こうしてメアリは自覚しているよりも重大な責任が
あることに気付かされるのでした。




