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part14

ソプラート「ヤマネ、私たちもう少しで10年生だね」

ヤマネ「全く実感がないよ!身長は全く伸びなくって

    5年生からさほど変わってないし!」

カシュー「お姉ちゃんも身長のこと、ちょっとは

     気にしてたんだね」

ヤマネ「そりゃあ気にするでしょ?私だって一応

    年相応の女の子なんだから」


春。淡い春。桃色の世界で3人は仲良くピクニックを

していました。美味しそうなサンドイッチと、

たくさんの泡が出ている炭酸飲料たちが、

赤いギンガムチェックのシーツの上にありました。


ソプラート「カシューちゃん、最近のお勉強の

      進捗はどうかしら?」

カシュー「相変わらずダメダメだよ〜」

ヤマネ「最近カシューは魔術にドップリっ

    のめり込んでるからね」

カシュー「魔術って本当に楽しいんだ!

     1つを理解できたら、もっと理解するべき

     ことがたくさん出てくるから、

     全然飽きないの!」

ソプラート「その要領で、お勉強もやればいいんじゃ

      ないかしら?」

カシュー「あんなの、いつ役に立つのよ!図形とか

     特にさ!」


3人は笑っていました。心の奥底から。とても楽しい時間は幸せなものですし、あっという間に過ぎて

しまいます。10年生への足音が、どんどんヤマネに

近づいていきました。


カシュー「最近、ハイリー先輩を見ないよね」

ヤマネ「ハイリーが言うに、例のイジメを止めるため

    色々するのと、単純に勉強で色々と忙しい

    みたいよ」

カシュー「彼氏に会えなくて寂しい?」

ヤマネ「そうね…って誰が彼氏よ?!」

カシュー「え!まだ付き合ってなかったの?!」

ヤマネ「付き合う訳ないでしょ!」

カシュー「うぇー?!」


最近はカシューも家に帰ってくるようになって、

こうして2人でベッドの上でおしゃべりをするようになっていました。両親は良しとはしませんでしたが、

2人はいい意味でも悪い意味でも、あの暴言暴力に

慣れていました。2人にはもう親はいませんでした。


そして次の日、高等学校でいつも通りに過ごしていた

ヤマネは、シュフレットに声をかけられました。


シュフレット「ヤマネさんたら、貴女の汚い左腕に

       不釣り合いの、いい腕時計をお持ちで

       ございますわねザマす」

女子生徒A「私たちが貰って差しあげてもよろしい

      ですよ?」

この腕時計はヤマネの誕生日プレゼントとして、

ワングナーフから貰った大切な物でした。

因みにこの腕時計は壊れている状態で、

時は刻んでいません。ただの飾りです。

ヤマネ「…私にどれだけの傷をつけてもいい。 

    だけどこの腕時計は絶対にダメよ」

シュフレット「何ですって?!私に反抗的な態度を

       取るだなんて?!あんたたち!

       やっておしまい!」

女子生徒C 中級炎魔術『サラック・カハネ』

女子生徒D 元素支配『ラザホージウム化』

ヤマネ「はあ…弱いわね」

    『反射・保護・屈服』


その瞬間、女子生徒たち全員とシュフレットは

ヤマネの前で跪きました。


シュフレット「貴女!何をしたのよ!」

ヤマネ「私の能力よ。それ以上の事でもそれ以下の事

    でもないわよ。じゃあ私は行くわね」

女子生徒B「これを解きなさいよ!」

ヤマネ「聞こえなーい」

シュフレット「ムキー!!ムカつくわね!

       後で覚えときなさい!!」


こうしてヤマネのちょっとしたいじめっ子達への

復讐が完遂されました。その後シュフレットたちは、制限系の能力者に頼んで解放してもらったとか。


そしてこの出来事は、シュフレットの逆恨みに

繋がってしまい、ヤマネにとってまさに生き地獄と

言えるような、苦痛に満ちた地獄への第一歩とも

なってしまったのでした。


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