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60.職業

「「怖かった」」

「ユガリさんが?穏やかな人じゃなかった?」

「朗らかに笑っていたけど、かなりご立腹だったんじゃないかな」

「うん。圧がビンビン来たよ」


 家に帰って早速、ヒイに報告するニカとミハ。テレーズは晩御飯の準備を手伝いに行った。


「それで、今日の仕事は普通の手伝いだったの?」

「一応、冒険者ギルドを後から通す形になる仕事の依頼だって」


 ヒイは情報量代わりのお手伝いかもしれないと思っていたが、ユガリも対価は見誤らない。しっかり冒険者ギルドを通してくれた。きっと、自分の対価以外も含んでいたのだろう。ズウザと商業ギルドの間で何があったのかも知っていたに違いない。だが、意地っ張りが相手では手を貸そうにも貸せず、望むものを提供しようにも精霊が宿ったものというのは魔女にも用意するのが難しいものらしい。まあ、魔女は魔女の得意分野があるのだ。


「流石だね。そろそろ級も上がる?」

「5級に上がりそうなのがエルディランドゥで、6級がニイちゃん。7級が私で、8級がテレーズ。ニイちゃんはそろそろ初心者卒業だね」

「前衛は上がりやすいからね」

「そうみたいだね。討伐数と補助で点数が違うんだね」

「へえ。そうなの」

「ミハちゃん、一緒に説明聞いていたでしょう」

「えへ」

「それで、ユガリさんのことを見る?」


 話を戻すようにニカがヒイに聞いた。


「うーん。いいかな。私達に絡んでこないんだったら、こちらから近づくことは無いんだし。それをしっかりユガリさんが知らせてくれたしね。あと、怖そうだし」

「あ、ヒイちゃんでも・・・」


 ニカが思わずこぼす。


「他のことまで見えてしまったらね」

「それは・・・。じゃあ、商業ギルドについてはいったん置いておいて、職業は何か凄いの見つかった?」


 ヒイが時間のある時にせっせとスキルを付け替え、組み合わせによって生まれる職業を調べては一覧にしていた。その中でも組み合わせと、更に特定の行動というのも影響する職業があるようで、それがアキの「精霊を統べる者」だった。


「アキちゃんのは驚いたなー」

「隠れた条件か」

「お姉ちゃん、色々試して、頑張って!」

「そうだねー。ミハちゃんも色々試してみて」


 他力本願なミハにヒイが笑って返す。


「ミハの突拍子のなさの方が、確立は高そうだね」


 ニカがにやりと笑って締めくくった。

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