61.守ります
「ミハちゃん、やったね!」
「え?何が?」
「エルディランドゥさん、職業が聖守護剣士になってるよ」
「おお。凄い。恰好良い!!知らせてくる」
あっという間にミハがエルディランドゥの元へ駆けて行った。
まもなく、エルディランドゥとミハが連れ立って戻って来た。
「ヒイさん。俺の職業が変わったって、聞いて」
「はい。聖守護剣士になってますよ。聖剣士よりも守りに特化しているようです。エルディランドゥさん、いつも皆を見守って下さりありがとうございます」
「うん。エル、ありがとー」
「いや、そんな。当たり前のことを」
エルディランドゥが思わず口にする言葉に、ミハが即座に反応する。
「当たり前のことができるって、凄いし、大事だよ」
「ありがとう、ミハ。そうだな。それで、盾とか取得していった方がいいだろうか?」
「うーん。そうすると、ミハちゃんと冒険する時に攻撃手段が狭まっちゃうから、難しいかもしれないですね。盾もやってみますか?」
「迷っているんだ。ニカさんと組む時は、盾を持つというのもありかと思っているんだが」
「エル、それいいね。今度、やってみようよ」
「うん。行く時に声を掛けて下さい。付け替えてみましょう」
「よろしく頼む」
冒険者ギルドの級数を上げつつ、戦いの幅を広げるエルディランドゥ。ミハは自分のことを考え、欲も出てきたエルディランドゥににっこりした。
「ミハちゃんはちょっと、停滞気味?」
「うわっ。やっぱり?」
「ニイちゃんと話して、満遍なく属性を使うか、何か一つか二つに特化してみたら?」
「それはいいかも!何か見える?」
「ううん。今の段階では何も。」
「分かったー。見えたら、教えて」
「気にかけとくね」
「お願いー」
そう言うや否や、またミハが駆けて行ってしまう。
「エルディランドゥさんにも毎度、お世話を掛けます」
「いえ。楽しいです。俺は、こんな生活をしたかったんだって、体験して始めて気が付きました」
「そう言って貰えると、嬉しいです。もっと、楽しく存分に好きなことを探しましょう」
「もっと、ですか?」
これ以上ということで、また遠慮が出たエルディランドゥにヒイがミハを引き合いに出す。
「ええ。エルディランドゥさんはミハちゃんまでとは言いませんが、もっと我儘になっても大丈夫ですよ」
「はは。ミハは凄いんですね」
屈託なく笑うようになったエルディランドゥにヒイもにっこりした。




