表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
おじさんと幼女のデスゲーム攻略  作者: 文字書きA


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

18/41

第18話:仲良し?

山小屋に高校生たちを置いて、浦見(うらみ)は外に出た。


(……今更だが、木には色がついてるな)


前にいた街とは違って、森は緑や茶色など、様々(さまざま)な色であふれている。現実世界だと思ってしまうのも、無理はないと考えながら。男は木の枝を折って、目印をつけた。ひとまず自分が来た方向とは、逆の方を目指して進む。その後ろから、少女たちがついてきた。


「……なあ、ホリー。お前は何も、思い出せてねえのか」


沈黙に()えられなくなって、彼は背後に向かって話しかける。金髪の少女は、黙って首を横に振った。


「……そうか。なんでお前だけ……」


「別に、ただの偶然でしょ」


坂井(さかい)が代わりに口を開く。彼女は(けわ)しい顔をして言った。


「何も思い出せなくて1番不安なのは、ホリーちゃん自身なんだから。そういう気持ちは、()みとってあげないといけないわよ。これだからおじさんは」


「……悪かったな」


浦見は後ろ頭をかきながら言葉を落とした。ホリーが地面に目を向けたまま、(つぶや)く。


「……大丈夫。気にして、ないよ」


明らかに無理をしていると分かる声に、男は気まずそうにする。とはいえ、それ以上の追求(ついきゅう)はできず。彼は深々と、ため息をついた。


「……ねえ、ホリーちゃん。甘い物は好き?」


代わりに坂井が身を(かが)めて、少女に話しかける。


「お姉さんと一緒に探そうか。ここ、森だし。食べられる木の実もあるかもよ」


「……おじさんも、いっしょ?」


「ええ、もちろん。(いや)だなんて言わせないから」


目線を上に向けて問いかけるホリーに向かって、黒髪の少女は(むね)を張る。浦見は黙って目をそらした。今回は、彼の方が()が悪い。サバイバルの知識は薄いが、それでも協力するしかなかった。


「……じゃあ、探す」


ホリーが(うなず)き、坂井は彼女を(うで)(かか)える。そして男に対して告げた。


「そういうことだから、よろしくね」


「……へいへい」


浦見は彼女に逆らわず、周りを見渡す。緑の葉は、あちこちに生えていたが、果実が()っているような様子はなかった。


「この辺には、ねえな。もっと奥にいってみるか?」


「あんまり小屋から離れるべきじゃないでしょ。時計回りに動いてみたら?」


「それもそうか。……見つからなくても、文句は言うなよ」


「分かってるわよ。私だって、簡単に食べ物が手に入るとは思ってないし」


そんな会話を()わしながら、2人は右に曲がる。果実を探すというのはついでで、これは本当は、ホリーの気持ちを楽にするための散歩なのだということは。どちらも理解して、行動していた。




1/分が悪い

「形勢が悪い。不利だ」


この後書き内での説明は、コトバンクのデジタル大辞泉から引用したものです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ