第二十話:文法より、ふくらみが気になるの♡
『天女の優香さま』
第二十話:文法より、ふくらみが気になるの♡
──♡──
僕は今日、天女に会った。
その日の優香さんは、アイボリーのカーディガンに、くすみブルーのフレアスカート。
手には洋書の文庫が添えられ、ページをめくる指が、まるで詩の一節みたいに静かだった。
ゆるく巻かれた髪が、春風にそっと揺れていた。
──♡──
森下 琢真、29歳。高校の英語教師。
発音は美しく、文法も正確。けれど、生徒からの人気は今ひとつ。
「真面目すぎて近寄りがたい」──そんな評価を、彼自身も気にしていた。
最近ふと、教室で向けられる視線に、妙な温度を感じるようになった。
──♡──
「ねえ……女の子のオッパイ、欲しくない?」
「っ……え? な、なに……?」
優香さんは、黒板の前でチョークをくるくる回しながら、やさしく微笑んだ。
「質問♡ 文法と会話、どっちがドキドキする?」
「……会話、です」
──♡──
「正解♡ 女の子のオッパイが欲しくなったのね!♡」
──バシュウウッ!!
シャツの胸元が、ふわりと盛り上がる。
じわじわとした熱が、内側からふくらみをつくっていく。
「っ……な、なんだこれ……」
「Cカップよ♡ 知的な先生には、ちょうどいいバランスでしょ?」
──♡──
「今日のブラジャーはこれね!♡」
白にベージュのストライプ。肌馴染みのいいシルキーカラー。
カップの内側には“Smart Silhouette”と小さく刺繍が入っている。
着けた瞬間、胸のかたちが自然に整い、シャツのラインにきれいに沿っていく。
「これは“黒板の前で揺れるブラ”♡ 生徒たちは気づかないけど……あなたは、もう気づいてるでしょ?」
──♡──
(優香のオッパイ豆知識♡)
「Cカップは“目線が迷うサイズ”♡ ことばより先に、胸が会話を始めるのよ」
──♡──
数日後。
シャツの胸元に手をやるたび、視線を感じる。
生徒のノートの文字が、なぜか少し乱れていたりする。
文法の正しさより、“このふくらみ”のほうが複雑で、やさしかった。
それでも、今日の授業はなぜか声がよく通った。
──言葉が、胸の内側からあふれてくるような気がした。
──♡──
完──“今日もまた、女の子のオッパイにしておしまい!”




