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13 沈黙
しばらくの沈黙が続いた。僕の心臓はいつもより早く脈打っている。外の音なんて気にならないほど氷室の次の言葉を待っていた。
「いや、もう何年もあってないからよく覚えてたなって...思っただけ」
静かな時間は流れなく、氷室の声はゲームセンターの騒音に溶けていった。信用できるのだろうか。氷室を信用できるか。その問題を突きつけられた気がする。僕は一瞬赤の他人がなりすましていることを疑った。自分の考えを信用した。自分の意見のほうが優れていると思ってしまった。そんなんだからだめなのだ、僕も、父も。
どうやら長い沈黙はほんの数秒だったらしい。僕が固まっているのをよそに氷室はいつもの調子に戻っていった。僕の心のなかにはまだモヤがあった。この汚れはいつまで僕の心にこびりついているのだろう。
「そんなことよりほら〜時間は有限なんだから次のゲーム並ぼ」
「ああそうだな」
きっと今の僕はウワノソラだろう。




