21 移動
更に1週間経った今日アクアは母様の親を迎えに行く事になったが目立たないのか不安…。
「うー!あー!(人数いたら目立たない?それに前公爵がいなくなれば騒ぎにならないかな?)」
「旅に出る事にして貰いましからその変は大丈夫でしょう。どれだけの人間がいるかは分かりませんが御屋敷に結界を掛けるので見つからないと思います。全員屋敷に入れる位には広かったと思いますから多少人が多くても大丈夫でしょう。馬等の動物は移動させて結界の中で過ごして貰う形になりますが…」
「アクア、お願いね!」
「かしこまりました」
そう言うとアクアはまた空間移動をして行った。
「1週間経ったが何時来るのだろうな…旅に出る事にしてるし一応バレない様に行く者は皆契約をして屋敷に集めたのだがな」
「大丈夫よ。それにしても、イーモンに不満を持つ者がこんなにいた方が驚きだわ。確かに急に税が高くなった見たいだけれど…」
「あぁ、そうだな。お陰で屋敷は空になる。此方の屋敷に来る時に人数を少なくはしたが…オーキッド領は多少なりとも打撃を受けそうだ」
「本当、愚かで自分が大好きな人間ね。税を上げた事私達が知らないとでも思っているのかしら?貴方がいるから領民は我慢している事すら気付いていないのでしょうね!それに奥方や息子を人形の様に扱うなんて愚か過ぎだわ!エノーラが人形の様に自分の為に動いたからでしょうが…」
「あぁ、おそらく王族と親しい間柄になりたいのだろう、あいつは…。だから強くもないのに、私を騎士団長から下ろし自分が騎士団長になったのだからな。公爵になった事もだ。エノーラという人形がいなくなり自身は優秀ではないのでボロが出てきたのだろう…」
そう話しをしているとこの前の女が現れた。
「お待たせしてすいません。準備は出来たでしょうか?」
「あぁ、皆契約魔法で契約したので安心して貰って大丈夫だ。皆行く者はホールにいる」
それから3人は揃って大広間のホールに着いた。アクアが思っていたより人数が多い。
「それでは皆様、お名前と髪の色と瞳の色を遺伝子レベルで書き換えをして頂きます」
「そんな事出来るとは…お主は…?」
「今は普通の侍女ですが、神の子セレフィオーネを守る神様の代行者と考えて頂けると…先ずはエノーラ様のご両親からですね。此方がエノーラ様達が考えてくれた新しい名前と髪と瞳の色になります」
そう話すとガイドロスにエノーラが書いた紙を渡した。
「なる程…。私がグロウ・エタンセルで妻がフルール・エタンセルだな」
「はい。後は紙に書いてある名前をガイドロス様が皆様に順に付けて下さい。髪と目の色はランダムになります。今とは違う人物になりますが皆様宜しいでしょうか?」
その言葉にホールにいた人物達は皆頷いた。アクアはガイドロス達から名前と髪と目の色を遺伝子レベルで書き換えしていった。
その後は順にガイドロスが名前を付けアクアはそれが完了したのを見て名前と髪と目の色を今迄とは違う色に遺伝子レベルで書き換えしていった。
「あの!動物達はどうすれば良いですか?」
「一緒に移動させて結界の中で生活して貰う形になります。場所を教えて貰えれば移動可能ですので」
そして動物を持っている者の全ての記憶をアクアは読み移動させる事が可能になった。
「今の所何もない場所でこれから開拓していく形になりますが構いませんか?」
それに皆頷いたのを見て動物達も共に大勢の人間を一気に移動させた。
「ここは…森の中かしら?」
「あぁ、魔獣の心配はないのか?」
「えぇ、セレフィオーネの為に神が魔獣を避け結界を張っている場所なので安全です。ここは、北のモシアイ国とカルド国の間にあるナリウム森です」
「父様!母様!」
「あぁ、エノーラ無事で良かったわ…」
「本当に神に感謝をしきれないな…」
3人は感動の再会をしていた。ルーチェはアクアが抱っこしている。
「うー!(お帰り!アクア!それにしても想像以上に人が沢山いる!)」
「ただ今帰りました。私も驚きましたね…」
「あー!(皆、キャンプ生活大丈夫なのかな?)」
「おそらく大丈夫でしょう。皆覚悟を決めての事でしょうから。魔法契約も結んだ見たいですし…」
皆各々テントの用意をし始めていた。確かに大丈夫な様だ。前公爵が好かれているのか、現公爵が駄目なのかは分からないけど…。こんなに一気に人材が増えるとは思わなかった。領地ヤバイんじゃ…?
まぁ、母様の兄は酷い奴だからこれはこれで自業自得だな。目茶苦茶嫌われてるじゃん!!
「そうですね。これで作業が捗りますね」
此処かなり広いだろうからな…。冬迄に家出来ないと違う意味で死ぬからな…。
「うーあ!(今何月?春?夏?秋?)」
「今は春で4月ですね。3月から5月迄が春で6月から8月迄が夏で9月から11月迄が秋で12月から2月迄が冬になります」
なる程…。森の中だし、この世界の事知らないから助かった。元いた場所は夏と冬しか無いような感じだもんな。温暖化のせいで…。
あ、母様達が来た。
「父様、母様、娘のルーチェよ!」
「おぉ、元気に育っているな!」
「えぇ、可愛いらしいわ!」
「うー!(宜しくね!)」
それから抱っこを代わる代わるされた。そして母様の親もテントを張りに行った。
それから母様とアクアが皆に説明をして東西南北と別れて木々を魔法で切り出し1箇所に纏める作業を開始した。
私はテントで見てるだけだがな…。
でも2人の時とは違ってかなり作業が早い。土魔法を使える者は木々を切り出した後に土地を整えていく。
沢山の動物達も結界の中に分けられその場で過ごしている。アクアが餌を取り出し水と共に餌やりをしていた。神様だから出来る事だろうか??
その頃オーキッド領の屋敷にいたイーモンにとんでもない事態が知らされた。
「イーモン様、領地にある店が殆ど休業になっています!民も少なくなっています!」
「何だと!?どういう事だ!!」
「分かりません。店には人がいるようにも思えません。教会、ギルド等も空の状態です!」
「他の領地に移ったのか!?どうなっている!」
「それすら分かりません」
「父と母が旅に出ただけでも頭が痛いのに…!取り敢えず他の領地を捜索させる!新たな店が出来たなら此方から移った者かも知れんからな!!教会、ギルドは調べられん!どうにか此方の領地に来て貰える様に王に手紙を書くしかない!」
「分かりました。全ての領地を捜索させます!」
「頼んだぞ!(クソ!税を上げたから逃げたのか?速く娘を産まなければ!妻は妊娠してるから女の子である事を祈ろう。そうすれば…。エノーラが亡くなったのは痛手だな…。父と母が居ない時に限って!教会やギルドも空とは一体どうなってる?一気に人が移動するなら気づくはずだが…)」




