12話 魔法薬とお手伝い
「いいですよ。」
そういって答えると、ガッツポーズを取った後
「ありがとーなんか知らないけど他ギルドから魔法薬増産頼まれて大変だったの。」
「魔法薬見るのが初めての人で助けになるのですかそれは。」
「大丈夫、見たところ君は魔力量多いし冒険者をやってるぐらいだし体力はそれなりにあるでしょ。
なら、この鍋に魔力注ぎながら混ぜててくれればいいよ。」
そういって、つるされている薬草を一本取ったり木箱の中から木の実を取り出したりしている。
「えっと僕は魔力が少ないから一回作るために頑張っても3回魔力回復の薬飲んだりしないといけないからその有り余ってる魔力がうらやましいよ。あっ ついでに魔法で水入れといてその水差し使えば水魔法いらないから」
そういって、材料を結構な速度でミジン切りにしてからとろみのある液体に溶かしこんでいる。
私は水は結局魔法で入れてしまって今は鍋に魔力を注いで待っている段階である。
少し暇なのでこの部屋にある魔力を感じ取ろうとすると棚やつるされている草、鍋、水差し、ガラス瓶に至るまであらゆるものから魔力を感じられる。
その中でもひときわ大きいのがこの目の前にいるギルドの薬師であった。
そうやって考えているうちに薬師の人が澄んだ赤土色の液体と白色の石を何個も持ってこっちに来た。
それで液体を鍋に入れてから鍋の下の魔法陣を起動する。
「よーしこれでしばらくはそのへらで回すだけだからなんか質問あったら言って。」
そんな感じで薬師の人は聞いてくる。
「それでは、薬師の方はなんという名前なのでしょうか?」
「よくぞ聞いてくれた。その質問を待っていたのだよ。私はギルドメルフィア支部のメイヤーのメリュアですよ。」
そういって、メリュアはフードをばさりと取って、得意げな顔をしている。
「メイヤーのメリュアさんはさっきまで何をしていたのですか?」
「えぇ、まあ、さっきまでは回復用の魔法薬、特に切り傷、擦り傷、失血とかに効く薬だったね効果あげるために月輪花の蜜入れて増幅したけどまあそんな感じちなみに君は?」
「私はルナです。セオナの町から歩いてこの街まで来ました。」
話してる途中で白い石を放り込み答えてくる。
「へー、そういえばなんだけどそろそろきつくない?結構魔力持ってかれてると思うけど。」
「いや、大丈夫ですねまだまだ余裕があるので。」
「そっかー大変だったら言ってね、代わるから。」
と言ってもまだ腕もあまり疲れてないし魔力も余裕があるので問題はないだろう。
ちょっと後に「箔樹桃の種の絞り裏漉し入れるねー」と言ってなんか入れてた。
一旦腕が痺れて来たので交代してもらう。
「ああちょっと待ってさっきのこれ飲んでて。」
と言って、緑の透明な液体の入った小さな瓶を渡してくる。
「多分腕の痺れとかが引くのがかなり早くなるから。」
これは魔法薬らしい。交代した後それを飲み干すと確かに痺れが引いていく感じがある。
煮詰めながら最終調整でなんかの液体をスプーン1杯、さっきの残りの月輪花の蜜を全部入れてからさらに煮詰める。
「よーし完成。」
メリュアはそう言ってかき回していた巨大なへらを取り出し魔法で洗ってからさっきも使ってたお玉を、取り出す。
「あ、そっちの箱にからのガラス瓶の詰まった箱が2個あるはずだから両方持ってきて。」
それで左後ろをみると箱が積みあがっていて、その箱にガラス瓶と書いた板が掛かっていた。
その中から上の二個を鍋の近くに持っていくとメリュアは布の張られた漏斗を持ってくる。
そして手際よく瓶に詰めていき詰め終わるまでに時間はそう多くはかからなかった。
少し疲れた様子でこっちを見ているメリュアが
「ありがとう、結構楽できたよ。」
そうはみえないので、
「大丈夫ですか?結構大変そうですが」
と尋ねてみる。
「いいや、普段より魔力回復の薬使ってない分楽よ。そこでなんだけど今度からしばらく内の助手しない?」
どうしようかと考えてるうちに次の勧誘をかけてくる。
「悩んでるでしょ、大丈夫だよ。ギルド通した指名依頼にしとくからお金は普通の依頼とかより多く出るよ。」
確かにそもそも私はお金が必要でギルドに来たことを思い出す。
「それに、基本的なことだったら魔法薬のこと教えてあげるよ。ギルドお抱えのメイヤーな薬師から教わるのは貴重だよー。」
その追撃で私は手伝うことを決めた。
「分かりました。えっと、次からはどうすればいいでしょうか?」
分かりやすくメリュアは「よっし」とガッツポーズを決めていた。
「ああ、えっとそうだね朝の日が上がるころ、目覚めの鐘がなるころに来て。」
そこでだ。
「えっと聞きたいことがあるのですが、ギルドのメイヤーとはなんでしょう?あとは目覚めの鐘とは?」
メリュアは少し目を瞬かせた後考え、
「ああ、ギルドのメイヤーは具体的に言うとギルドで結構偉い人ってことだよ。」
とりあえずメイヤーについては今度聞くことにしよう。
後、目覚めの鐘は時刻を知らせる鐘の音の中で日が上がる直前、多くの店が仕事を始める時間のことらしい。
「つまり明日早朝にギルドにくればいいということですね。」
「まあ平たく言えばそういうことだね。ギルドについたらカウンターで私の名前出してくれればいいから。
じゃあ…片づけるか」
そういって気が進まなそうな顔をしながら。鍋や空の瓶を魔術でササっと洗い、もともと入っていた場所に戻している。その間私はコルクでできた栓でさっき薬を入れた瓶を蓋していった。
ほどなくして作業は終わり部屋を出た。
「じゃあまた明日ね。」
そういってギルドのカウンターの中にメリュアさんは行ってしまった。
一旦、お金を稼ぐ手段も見つけたことだし。私は宿屋に戻った。
とりあえずさらに1週間延泊の手続きをして自分の部屋で魔法で作った水を口に含む。
早起きする必要がある明日に備えて、今日はもう眠ることにした。
早起きをすると珍しく髪がぼさぼさになっていた。
そこで目を覚ますことも兼ねて魔法を使って体をざっと水で覆って洗ってからすぐに消して服とかが含んだ水なども魔法で絞って消す。
湿った髪を手でほぐしながら少しづつ乾かす、
完全に乾ききった髪をまとめてその上からマントを羽織り
ギルドに向かった。
道中でいつも通りの朝食を買って、さっさと食べきる。
ギルドで扉を開けて、カウンターに行くと前も見た受付のおじさんがいた。
「おう、嬢ちゃん今日は早いな、で依頼書も持たずどうしたんだなんか質問か?」
「いえ、メリュアさんの魔法薬作りを手伝いに来ました。」
「あ?ちょっと待て、ギルドカード出してちょっと待ってろ。」
そういって判子と依頼書を持ってきた。
「ギルドカードちょっと見せろ。」
そう言った後、なんかの道具にギルドカードを入れてから、紙と照らし合わせて。
「ああ、嬢ちゃんであってるな、あのメリュアなら倉庫にいるはずだからそっちで合流しな。」
ギルドカードを返されて、それをブラインドストレージに戻す。
その後、倉庫の扉を開けて入った。
読んでいただきありがとうございます。
学校が忙しくてしばらく無理そうです。しばらくお休みさせていただきます。
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