表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Rd end (アールドエンド)  作者: 十画
第一章 プロローグ
8/216

8 ハッピーバースデー

「さぁみんな! はっじまるよ~」


 突然の出来事に会場中がポカーンとする中、王は額に手を当てて天を仰ぐ。

 そして、リヴィア姫がおもむろにピースしていた手でパチンと指を鳴らした。すると、どこからともなく音楽が流れ始める。



 この音楽も光の柱も全てリヴィア姫がこの日のために発明した自信作であった。原理としては複合魔石の中に光球を閉じ込めることで、全方向を照らし出している光球を一点に絞って、今までになかった強力な光として一点を照らし出しているのだ。また、好きな場所を照らせるように浮遊させ、自由に動かせるようにしている。

 さらには記録媒体型の魔石を音楽に変換させ、音に合わせて衝撃波を生み出すという工夫までされていた。そのため、音楽が鳴るたびにビリビリと壁が振動するほどで、聞いている人間は腹の底に響くような感覚に囚われる。こんな経験がない者からすれば当然混乱が起こる。



「な、なんだ! か、身体が震える!」

「なんなのこの振動は!」

「お、お腹がくすぐったいよママァ」

「み、耳を押さえても……身体から伝わってくるだと!」


 一瞬で混乱し始める国民達であったが、そんなのお構いなしと音楽は流れ続ける。

 そして一人だけ、ノリノリに足でリズムを踏みながら、身体を揺らし、今だっと言わんばかりに身体をターンさせて歌を歌い始める。


 急な出来事の連続で、身体も心も相当なダメージを負っていた国民達であったが、リヴィア姫の歌声で徐々に正気を戻し始めていた。というよりもその透き通るようで力強い歌声と、キレのある踊りに、目も心も奪われたというのが正しかった。

 ラリィはここまで抱き続けていた不安が一発で吹き飛んで食い入るように見つめる


 中央のレッドカーペットの上を優雅に踊る少女の姿はとても可憐で美しかった。

 真っ白のハートカットされた胸元は緩いカーブと、さりげなく見えるヘソがとてもセクシーで、上半身を反らすたびに美しい身体のラインがあらわになる。腕から背中にかけてはアイボリーに赤いラインのあるバタフライスリーブと呼ばれる、蝶のようにヒラヒラと舞うように揺れるものを着用しており、ワンポイントで肩が露出しているのが非常に高得点だ。クルッとターンするだけでもそこには可憐な華が咲く。

 パツパツの真っ赤なホットパンツからは、やや苦しそうにはみ出る太ももが覗けるが、スリーブに合わせたアイボリーのオーバースカートにより、真正面からのみという限定的条件が見る者の心をくすぐる。

 真っ白なニーハイソックスが健康的な脚を優しく包み、真っ赤なヒールは激しい踊りにも耐えられるようにクロスストラップとバックルがその小さな足を支えている。


 天を仰いでいた王もリヴィア姫の踊る姿を見て「……なんだ、ワシの娘は天使だったのか」と過去にあった事など全て忘れ見惚れていた。

 ラリィにいたっては息をすることを忘れたように見入っていた。その瞳に映る姫様は今までのどんな場面を思い出しても、一番であると自信を持って言えるほどであった。


 ちょうど会場の真ん中辺りまで来たところで、曲が終わりを告げる。音楽に合わせリヴィア姫は片足を斜め後ろの内側へ引き、軽く膝を曲げながらスカートの軽く持ち上げる。カーテシーと呼ばれるお辞儀で最期を締めたのだった。


 一瞬シーンと静まったあと何処からともなく拍手が起こり、次第に会場中が拍手喝采となった。


 だが、これだけでは終わらないのがリヴィアクオリティ。

 スッと顔をあげると


「まだまだ行くわよ! ワン、ツー、ワンツースリー!」


 先程の激しい音楽とは違いポップな音楽が流れ始める。そして音楽のリズムに合わせて手を叩き始めるリヴィア姫。人間というのは不思議なもので、楽しそうにしている姿を見ていると、ついつい真似がしたくなるものらしく手を叩き始めるものが出てくる。そうするとつられて他の人も手を叩き始め、それが瞬く間に会場中に広がっていくのだ。まるで会場の全ての人間が一つに繋がったかのような感覚に、身体も心も踊り出す。


 その中心にいたリヴィア姫はコミカルな踊りを披露し始める。その動きに子供も大人も大興奮だ。

 リヴィア姫は踊りながら近くにいた男の子に近寄って、「一緒に踊ってみよう」と言わんばかりにアピールをする。すると男の子も嬉しそうに真似をして踊り始める。満足したのか次は反対側へと行き、ハイタッチをしていく。これには「俺も俺も!」とばかりにたくさんの手が伸びてくるが、さすがに全員とはタッチ出来ないので笑顔で手を振りながら、さらに反対側へと向かう。傍にいた女性の手を取り、そのまま持ち上げた手を中心に、その女性をクルクルッと回す。女性は興奮しながら回る。そうやって周りの人を巻き込みながらリヴィア姫は舞台へと向かい、音楽の終わりに合わせてカーテシーで最期を締めくくったのだった。



 そして元気に顔を上げたリヴィア姫はとびっきりの笑顔で叫んだ。




「ハッピーバースデー! わたしっ!」



最後まで読んで下さり、ありがとうございます。

女性の服を表現するのって難しいですね。


良かったら↓評価☆やイイネ↓ポチってね!

✧‧˚\\\\٩(*´▽`*)۶////✧‧˚

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
小説家になろう 勝手にランキング ←ポチッとしてほしいな( *´艸`)
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ