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if 黒崎迅vsルスト

「……可笑しいな」

黒崎が低く呟く。

ルスト――

解けた肉体。常に液体が滴り落ちる、快楽を冠するヴェーラー。

「必中は当たってる」

「なのに、弾かれる」

視線が細まる。

「硬度無視のはずなんだが……」

滴る液体が、地面に落ちる。

「触れたらアウト、ってやつか」

次の瞬間、

ルストが液体を弾き飛ばす。

「……っ、危ねぇな」

紙一重で避ける。

「当たったら終わりかよ」

その時。

カラスが一羽、視界を横切る。

ゲヒュールは見えない。

だから、突っ込むのは仕方ない。

液体に触れた瞬間。

カラスは、溶けた。

だが――

「……今、なんで弾かなかった?」

黒崎の目がわずかに細くなる。

「さっきまで、全部弾いてたよな」

一歩、踏み込む。

わざと、大きく踏み込む。

全力の蹴り。

――弾かれる。

「……やっぱりか」

着地と同時に距離を取る。

「今も、取り込めたはずだろ」

視線はルストから外さない。

「なのに、やらない」

一拍。

「いや……やれない、か」

地面に落ちる液体。

その広がり方を、観察する。

「速い動きには反応する」

「でも、流れるものは弾かない」

口角が、わずかに上がる。

「なるほどな」

「強い衝撃ほど、固くなるタイプか」

黒崎が後ろへ下がる。

「レヒツ」

静かに指示を出す。

「あれ、壊せ」

視線の先。

公園の水飲み場。

次の瞬間、

衝撃が走る。

水道が破壊され、水が噴き出す。

ルストの身体に直撃する。

「――!」

崩れる。

形を、保てない。

「ダイラタンシー現象」

黒崎が淡々と呟く。

「小麦粉じゃないだろうが、似た原理だな」

液体が、崩れ落ちていく。

「ガキの頃、遊んだことあるんだよ」

「水、多すぎるとこうなる」

ルストの身体が、完全に崩壊する。

静寂。

黒崎は振り返る。

「……さて」

「神代と雨宮のフォローに行くか」

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