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片思いの先に、、、  作者: 犬飼 蘭
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第1話 春の海辺の少女と犬

 誰にも言えない秘密は誰しも持っていると思う。その内容は人それぞれで、先生が好きだったり、愛人がいたり、、、恋愛関係がほとんどだと思う。

 私の秘密は、12年間片思い中の女の子がいること。世間的には、百合だとかガールズラブとか言われるけど、女の子が好きなんじゃない。私が好きになった子が、たまたま女の子だっただけ。それともう一つ、その子と離れてから、世界が砂色になってしまったことかな?感覚的に砂色であって、目に映るもの全てが砂色には見えない。例えば、夏の花火なんかは色鮮やかに見えるけど、綺麗とは思えない。この二つが私の秘密だと思う。



 3月に入り、だんだんと暖かい日差しを感じるようになった。そんな、春休みの真っ只中で、ゆっくりと自室で過ごしたい日に、私は外にいる。もっと言うと、自宅から電車で1時間近くかかる海にいる。

 私は高校に入り、砂色の世界を変えるために、写真部に入部した。入部して、1年経つけどまだ世界は砂色のまま。今日はそんな、写真部の活動で海に来ている。今度のコンテストのテーマが海のため、コンテストに参加する人がここにいる。とは言っても、全員がコンテストに参加するため、部員全員が海に来ている。

が、ほとんどの部員が浜辺で遊んでいる。

「川上も来いよー!」

「紗季も遊ぼーよー」

部活の先輩と友人に呼ばれる。

声とは反対方向を向いていたため、一応声の方を向く。すると、

「、、、なんで、みんなして水着なんですか??」

水着姿の部員たちがいた。

「海と言えば、水着だろ!?」

先ほど私を呼んだ祐樹先輩が胸を張って答える。先輩の言いたいことはわからなくもない、、、が、今はまだ3月。水着になるには、少し、、、いや、かなり早い気がする。

「紗季は、なんで水着じゃないのー??紗季の水着姿、見たいのにー!」

これまた、先ほど私を呼んだ友人の綾香が言う。

「私の水着姿なんて見せれたもんでもないし、寒いから嫌。」

そう答える私の格好は、デニムに白のTシャツ、サンダルだ。

3月に水着を着ようなんて思わない。きっぱりと断る私は、学校では、クールだとか言われている。ただ、冷めてるだけなんだけど、、、。

文句を言い続ける部員に、いい加減うんざりした私は、静かな場所、、、写真撮影のポイントを探してその場を離れることにした。その後ろで「そんなクールなとこも好き!」と言っている部員は放っておこう。


一眼レフのカメラと少し小さめのバックを片手に歩く。途中、砂浜にいたヤドカリやカニにシャッターを切る。が、撮った写真を確認しても、綺麗とは思えない。ただ、ヤドカリやカニが映った写真にしか見えない。やはり、私の世界は砂色なんだと思う。こんな私が、綺麗と思える写真を撮ることができるのか?そう思い、自嘲的な笑いがもれる。

 

 そのまま歩き続け、いつの間にか部員たちから大分離れたとこにいた。目の前に岩場があり、色鮮やかな魚や、珊瑚、海星などが、岩場の窪みに取り残されている。しかし、私は岩場の先に視線を奪われていた。私の視線の先には、一人の少女と一頭の犬がいる。その少女は、栗色のロングヘアーを海に反射させキラキラと輝かし、犬と遊びながら溢れんばかりの笑顔を見せている。が、どこか儚い姿にも見える。その姿に私は視線だけでなく、こころも奪われた。少女に魅せられた私は、夢中でシャッターを切る。桃華と別れてから初めて鮮やかに見えたものを、とっておくために、、、。




第1話春の海辺の少女と犬 です。


初恋の桃華との別れから、世界が砂色になってしまった主人公の紗季。その紗季がこころ奪われた少女とはいったい、、、。


つたない文章の作品を読んでくださり、ありがとうございますm(_ _)m

つたない文章ですが、頑張りたいと思いますので、よろしくお願いしますm(_ _)m


作品のイメージがわいたので、プロローグから早めの投稿が出来ました♪

できるだけ、早めの投稿をこころ掛けたいと思います。


              犬飼 蘭

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