マネージャー就任
「私たちの事務所のマネージャーをやって欲しいんです」
あの番組の後のいきさつを聞いた葉。
「そんなことになってたのか。いやはや、一線を退くと疎くなるもんだな」
と、そこで一旦話を切る葉。
「だが、他の連中が俺を認めないだろう。よくわからんが、マネージャーってのは信頼がなきゃやれんだろう?」
「熊方さん、マネージャーの仕事は嫌ですか?」
葉の言葉を遮るように七菜が言う。
「いや、未知の仕事だわからないが、逆に忌避感もないな」
「だったら貴方の都合から始まった企画です、責任をとってください」
葉は表情を歪めた。そう言われたら簡単には断れないのだ。
「……分かった。但し他の連中が納得しなかったらこの話は無しだ。」
ウニャッペホフ事務所にて。
「僕は反対だ!あんな掟破りをする人だぞ」
開が特に反対し、メンバーもやんわりと反対の方向だ。
葉にとっては予想通りの反応であり、ともかく全員ではないにしろ謝ることができてよかったと思っている。
しかし一週間後、七菜から連絡がきて、
「メンバー全員から了承もらいました」
「は?」
葉の台本を使い、必死に説得をした七菜の成果だった。