小さな公爵令嬢
沢山の作品の中からお読みいただきありがとうございます
2年ぶりの作品です ルナティアとの時間を楽しんでいただけましたら幸いです
「ルナティアお嬢様ぁぁぁ」
ここユングラン王国南部にある片田舎にあるライズ公爵家では侍女長マリアがライズ公爵家長女ルナティアを探し回る声が響いている
「はは!お嬢様また侍女長に追いかけられているな」
「今度は何をやったんだ?」
「この前は、行儀作法の時間抜け出して葡萄の収穫を手伝いに葡萄園に行っていて真っ黒になってかえってきたんだったけ」
と公爵家の騎士団の騎士たちが笑いながら話していた
「こら、お前たち無駄口たたいてないで訓練続けろ!」
と騎士たちを叱咤するのはライズ公爵家嫡男でありライズ公爵家長男エドガー・ライズ
柔らかなミルクティブロンドに薄紫の瞳端正な顔立ち 190cmの引き締まった大きな体格の彼が急にぬっとあらわれると
「は!団長申し訳ございません! 」と騎士たちは震えながら慌てて打ち合いを再開した。
本当に・・・ルナティアは・・・・
ふぅ・・・とため息を一つついてエドガーは邸宅から少し離れた森へと向かった
森の少し奥まで行き、大きな木の下で木を見上げると
「おい!ルナティア! いるんだろ!降りてこい! 」
木の葉がガサガサと音をたてるとザザッと小さな女の子が飛び降りてきた
エドガーがびくっと驚いたが飛び降りてきたことに対して頭を抱えていた。
「エドガーお兄様よくわかりましたね」
とにっこり笑う140cmくらいの小さな少女が公爵家長女ルナティア・ライズである
「よくわかりましたね… じゃないだろう
マリアがまた息を切らしながらお前を探していたぞ
しかもこんな大きな木から飛び降りてくるなんて危ないだろう!」
「大丈夫ですよ このくらい本当にお兄様ったら過保護なんだから」
と笑って答えるルナティアの頭をエドガーがこつんと小突いた。
「本当にお前はリス・・・いや違う あれだ・・あれモモンガみたいなやつだな
もう15歳になるのに小さくてぴょんぴょんと飛び回って・・・
大丈夫か明日はアカデミーへ行くため王都に出発するんだろ」
「まあ、お兄様ひどいモモンガなんて…
まあ・・・確かに10歳からなぜか成長が止まって10歳児にしか見えない容貌なのでモモンガって言われても仕方ないですけどね」
エドガーの顔がピクっとひきつった
「いや・・すまんそういうつもりでなく可愛くてチョコチョコしているという意味だ・・」
「もう!お兄様そんなつらそうな顔しないでよ!私こそ冗談ですよ
ほら笑ってマリアが探してるんでしょう 一緒に怒られてよ」
「ぐっ・・・ なんで俺まで」
ほらほら~と言いながらルナティアはエドガーの腕」を組んで邸宅へと戻っていった
「お嬢様! まだアカデミーへ行くための荷物の確認がお済でないのに何をなさっているんですか」
帰るなりマリアの雷が落ちた
「ごめんなさい… 明日王都へ出発するから大切なお友達に挨拶に行っていたの」
大きなクリクリした瞳で見つめられるとマリアはそれ以上は言えなくなってしまった。
「ほらマリアも早くルナティアと一緒に荷物の最終確認をしてあげて」
とエドガーがそう促すとルナティアは階段を上がりルナティアの部屋へと向かった
「大切なお友達…か… 俺もあいつに手紙を書かねばな・・」とエドガーも自室へと向かった
ルナティアは10歳の秋 狩猟祭の時に森の中で行方不明になったことがある
騎士団だけではなく領民の自営団まで捜索をしたが見つからなったのだが行方不明から3日目今日もルナティアが登っていたあの大きな木の下で眠っていたルナティアがみつかったのだ。
行方不明になった間のことを聞いてもルナティアは「覚えていない」といい口をつぐんで黙っていた
ただ、そのあとから邸宅を抜け出してはあの木の上で過ごしている時間がおおくなり
そしてルナティアの体の成長があの日から止まってしまった。
いろんな有名な医師に診てもらっても原因がわからず「呪いか何かではないか?」と言い出すものもあらわれる始末だ
「アカデミーでそんな風に言う奴がいたら俺が始末してやる!」
思わず声に出してしまったエドガーの後ろから
「ふふっ!兄さん物騒だね 僕も同じ意見だよ でもルナティアは強い子だから大丈夫だよ」
と次男のフェドリックが声をかけた
フェドリックは、長いミルクティブロンドの髪を神紐で結い薄紫の切れ長瞳彼も187cmという大きな体格だが魔導士である彼はエドガーに比べると少し線が細く繊細な青年である。
フェドリックが一番彼らの母であるフロンティアに似ているが二人とも超美形な顔だちなので女性に人気がある
ルナティアも綺麗な顔だちなのだが10歳から成長が止まっているため幼い顔立ちのため綺麗というより可愛いというイメージのほうが強い
「フェドリック…今魔塔から帰ってきたのか?」
「ああ、大切な妹がアカデミーに行くんだから当然でしょ。明日僕が送っていくしね」
「ああ、転移魔法で送っていくのか… ルナティアが転移酔いしなければいいんだがな」
「大丈夫だよ、僕の魔法は優しいからね」と柔らかく微笑むフェドリックに
「山2つぐらい飛ばす癖によく言うよ… やっぱり俺も同行する! 」
「え?まって兄さんまで 」
「 次期魔塔主とも言われているお前なんだ 朝飯前だろ 」
「本当に 兄さんは強引なんだから 」
というフェドリックの頭をクシャッとフフッと笑いながらエドガーがなでるのだった




