ダンジョンコロッセオ2
「春馬さん出番ですよ」
「はーい」「ふぁーい」
さっきの第一試合が終わり、俺達の第二試合が始まる。
『第二試合のテイマーはコイツラだ!探索者登録して一週間で精霊と契約した超期待の探索者春馬!!!!!』
『そしてもうひとりは前大会惜しくも二位!本人の実力もソロトーナメント4位の実力者桜羅大河!!!!!!!!』
・・・勝てんくね?
「おい、ティファノール勝てそうにないんだが」
「確かにあの人相手に春馬が100人いても勝てそうにないね」
「いくら正論でもそれは言うなよ。いざとなったらこの前練習した『あれ』があるから」
「別に最初から使ってもいいんだよ?」
「嫌だよあれ、メッチャ悪役っぽいじゃん」
「そんな理由…」
『お互いの作戦会議は終了したようだ!!!!』
『試合開始まで!5・4・3・2・1ファイト!!!!』
「我が前に立ちはだかる敵を撃て!ホーミングレーザー」
「デーモンリッチ、パレード!クリアウォール」
俺は存在しない詠唱をし、ホーミングレーザーを敵のデーモンリッチに向かってはなった。
ティファノールが常に適当な詠唱をしておけば、いざってときに騙せる。
そう、言っていたので、適当な詠唱をさっき待ち時間中に考えた。
「な?クリアウォールで防げないだと!?避けろリッチ」
「させるか!」
俺は大振りに右手を左から右に払った。
するとホーミングレーザーもそれに合わせて右に曲がった。
ある程度の制御はできるので、どういう技か見破らせないために、こんな回りくどいことをしている。
「ティファノール!やっぱあれ今使おう!作戦Cで!!!」
「分かったわ!特権譲渡【庶幾】」
「くっ…結構来るな」
「練習通り特権に身を任せればいいからね。でも、見せつけるだけだから軽く。だよ」
「分かってるって」
『おおっと、春馬選手何をするのでしょうか!!!!デーモンリッチはさっきの春馬選手の攻撃を防ぎきれず右腕が吹き飛んでしまっています』
「庶幾…願うは勝利」
―――――――――ズン
「かは」
特権の効果をモロに受け、桜羅大河は倒れた。
『ゲームセット!!し、勝者は春馬!!!!ダークホースの登場だ!!!!!』
「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、返すよこの特権。こいねがう…あるべき場所へ」
「ま、3回目にしちゃ上出来なんじゃないの?」
「特権ってチートすぎだろ。」
「まあ特権は強いほうだし。」
特権とは他に優越した権利である。
『なんと!!!春馬選手!!!数少ない特権持ちと判明!!!このダークホースを止められるものはいるのか!!!!』
特権庶幾
効果願い
おはよ