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外伝 天王教徒の一日 一般信者 後編【ハイアド共和国の少年 ラディス・プロイツの場合】

 沈みかけた陽がゴシック調の古い町並みを照らし出している。

 光の当たるところは濃いオレンジ色となって明るく輝いているのに対し、その陰になっている部分はこれ以上ない位の真っ暗闇で、日向と日陰とのコントラストが実によく際立っている。


 ここトラティオ市内では割と見慣れた風景であるが、その対照性に心惹かれるものは意外に多く、昔から著名な詩人などが東の水平線に沈んでいく太陽と、その光に美しく彩られるトラティオの町とを歌に詠み、後世に伝えてきた。

 日常の中に垣間見える非日常性というか、そういうのが結構人の心を掴むようである。


 現在も人々は一見なんでもない風に行き来しているが、トラティオの旧市街が文化財指定されたのも案外そういう理由かもしれない。旧市街に張り巡らされた、トラティオ中央道へと続く道の一本。

 そこをその日の学業を終えた若者たちが、軽く鼻歌なんか歌いながら歩いている。



* * * * * *



「ラララ・・・・・・・ララ~ララ~・・・・・・タン、タン、タン・・・・・・・♪」



 なんだか、いやに楽しげだ。道を歩きながらメロディーを口ずさんでいる。

 まだ少年である。大きく見積もっても、せいぜい14歳ぐらいだ。

 彼の体躯からすると割と大き目のかばんを肩にかけ、先程から変わらぬメロディーを相変わらず楽しげに繰り返している。

 このメロディー、実はちゃんと意味がある。別段テキトーな鼻歌という訳ではないのだ。

 だが今は、その紹介は差し控えよう。いずれ分かることである。


 その少年―――ラディス・プロイツはトラティオ中央道へと向かっていた。


 ラディスの自宅は中央道に面した中央市街から、少しだけ離れた場所にある。

 中層市民が多く居住する閑静な住宅街である。

 そこから家の前の、大して広くも無い道へと足を踏み出して、トラティオ中央道を挟んで正反対の側の市街に入るとすぐ学校に着く。

 たった今、その学校を出てきたところなのだ。

 手持ちのかばんの中に詰まっているのも、ほぼ全て勉強道具である。


 いつもであればそのまま自宅へ直行してしまうのだが、今日に限っては違う。

 自宅から少し離れた場所にある教会へ向かっているのだ。

 日没後、すぐに安息日の儀礼があるのである。ただし本式ではないが。


 プロイツ家が通う教会は、自宅よりむしろ学校から行った方が近い。

 なので学校がある今日のような日は、わざわざ自宅に帰ったりせずに、学校から直接教会へと向かってしまうのである。

 『儀礼』の始まる時刻も近いため、彼の両親も既に家を出ているハズだった。

 昨晩打ち合わせたとおり、教会で直接合流する予定である。



「ラララン、ラララン、ランランラン・・・・・・・・・・」



 ラディスは相変わらず先程のメロディーを口ずさんでいたが、そうしているうちに今まで歩いていた狭い道から、急に開けたところに出た。


 やたら幅のある広々した道路の上を、人やら馬車やらが行き交っている。

 どうやらトラティオ中央道への合流地点のようである。

 夕日に照らし出された”向こう岸”の建物のベランダから人の姿が見え隠れしている。


挿絵(By みてみん)


 トラティオ中央道は、ハイアド共和国首都・トラティオの市内で最大の幹線道路である。

 トラティオ湾にある元・軍港からはじまって市街のど真ん中を突っ切り、最終的にはギルガ山麓のアーディオン城に到る壮大な一本道なのだ。

 帝政時代には、パレードなどで国軍が頻繁にこの路上を隊列行進に利用し、また現在でも多くの市民活動が展開されることで有名である。


 自宅から学校に通うためラディスは毎朝この中央道を越えるのだが、その度に馬車を牽くボマドに轢かれそうな気分になる。

 実際それだけ、人も動物も多く通過しやすい構造になってはいた。

 反面、慣れない人間や小さな子供などは、その物量にひどく威圧感を感じるものだが。



 ラディスが中央道に合流したところで右に曲がり、手前に建物の入り口が連なる歩道の上をてくてく歩いていると、彼の進行方向右手に人だかりが出来ているのが見えた。

 見れば、20人ぐらいの男女に対して彼らより一段高いところに立った男が、大声で何事か訴えかけていた。男は眼鏡をかけ、頬はややこけている。

 一目見て、ラディスにはその男がジラファス・シドナーだと分かった。


 ジラファス・シドナー。ラディスでなくとも、ハイアド国民なら誰でも彼を知っていた。

 それだけ彼の主張はインパクトがあった。

 支持するかどうかは別としても、少なからず記憶には残る。

 彼はいつも街頭に立っては例の演説を繰り返し、その主張で聴衆を集めているのだ。

 今現在も、その真っ最中であるらしい。



「――みなさん、魚人族の脅威はすぐ目の前まで迫っています。もはや一刻の猶予もありません。またこのような横暴が許されて良いのでしょうか? 否! 我らの生きる権利を奪う資格が、彼らに果たしてあるだろうか? 否! 私、ジラファス・シドナーは戦います。野蛮なる魚人たちの横暴と! 今なおヴィクシオンを襲う暗黒の影と!」



 ジラファスが拳を振り上げ声高らかに宣言すると同時に、それを見ていた聴衆の間から「おぉー」と拍手が沸き起こる。

 集まった人間相手に一応ウケてはいるようだ。

 しかし、果たしてこの中の何人がその真の意味を理解しているのやら。



 ラディスは彼の声を、できればあまり聞きたくなかった。

 聞けばイヤでも、彼がここ最近考えるようになった”あること”を想起するからだ。

 だがラディスの進む方向に、ジラファスと彼の聴衆は大きく陣取っていて、どうにも避けようがなかった。

 ラディスは顔を伏せ、右手からする声をなるべく聞かないようにして、心持ち早足でその場を通り過ぎた。


 あまり、効果はなかった。



* * * * * *



 ラディスが教会についたとき、既にそこには大勢の信徒が集まっていた。

 住宅街のはずれの小さな土地に建てられた本堂の入り口に、十人かそこら、建物内から溢れた人の姿が見える。

 教会の敷地に入ったばかりのラディスの目にも、開け放たれた入り口のその奥に人が詰め掛けているのが見える。おそらく四、五十人はいるだろう。

 この小さな教会では、既にいっぱいいっぱいのハズだ


 まだ先程目撃したジラファスのことが頭から離れないまま、ラディスは入り口から溢れた信徒たちの横を通り過ぎ、本堂へと入った。

 既に日は沈みきっている。『儀礼』が始まるのも、もうまもなくだ。



 天王教徒は毎月一度、つまり一年に十三回、必ず教会へと集まる。

 天王の勝利に感謝を捧げる『安息日』の儀礼のためなのだが、ここ数十年でその習慣にも変化が見えていた。

 もちろん儀礼自体は執り行われるのだが、今までは安息日の当日に行われるだけだったのに対し、最近ではその前後に”予備日”が置かれるようになったのである。


 この世の中は、必ずしも天王教に忠実に出来てはいない。

 それはもちろん、天王教の文化風習が世界の暦などに与えた影響は計り知れないのだが、例えば『安息日』などにしても、天王教徒でない人々にとってみれば、形式的な祝日に過ぎない。

 そのため最近ではこの『安息日』に予定が詰まっているような人間も多いのである。

 そしてそれは、たとえ当の天王教徒であっても同じである。


 そんな社会の実状にあわせ、『安息日』の前日にそれこそ形式的ではあるが、当日に予定のある信徒を集めて『儀礼』が行われたりするのである。

 天王教という思想が時代を超えて信仰されるにあたっては、信徒たちの事情を考慮し、また社会の変化を受け入れることは必然であった。

 そうでなければ何であれ”時代錯誤”の烙印を押されるからである。

 思想や価値観といったものにとってソレは、ある種の宿命であると言って良い。


 もちろん原理主義者たちの場合は、そういう手段には賛同しない。

 「個人的な事情で天王への奉仕を怠る者に、信仰の資格など無い」

 彼らはそうやって考えるからである。

 強引と知ってか知らずか、時代への適応を拒否する。

 そうしていつの間にやら、”浮いた存在”へと成り果てているのだ。



 ラディスは彼の両親を探して、堂内の信徒たちを掻き分け進んだ。

 一度に大勢到着でもしたのか、着席しているものよりも、まだ立ったままの者が多い。

 あちこちに目を向けつつ、今日ここで合流する予定の父と母の名を呼ぶ。

 その時後ろで、ラディスの名を呼ぶ声が聞こえた。



「・・・・・・ラディス、ラディス!」

「あ、おかーさん、おとーさん! ここ、ここ!」



 ラディスは本堂の入り口付近に顔を見せた自分の両親に手を振った。

 向こうも振り返す。どうやらラディスの方が先に到着していたらしい。

 二人が他の信徒らを掻き分け、ラディスの元に寄ってきた。

 その途中で、顔見知りの人間に挨拶したりなんかしている。


 ラディスの両親が彼の元に辿り着いたとき、人々の頭上から、ゴホンゴホンと咳払いするような声が聞こえた。

 見れば本堂の一番奥の壇上に、いつの間にかここの牧師が登っている。

 どうやら、もう『儀礼』をはじめる時刻のようである。

 ソレまで色々話していた彼らも、慌てて空いている席を探し、着席し出した。

 ラディスの両親は、すぐに三つの隣り合った席を確保した。

 母と父が両隣に座り、その間にラディスが入る。

 準備完了だ。


 そうしてその日集まった信徒らが全員着席し終わったことを確認すると、牧師が全体を一度見渡し、厳かにこう唱えた。



「天より舞い降り、この地上を託された神の子らよ・・・・・・・」



 そうして、『儀礼』は始まった。



* * * * * *



 『安息日』の儀礼は至って単純なものである。


 まず最初に登壇した牧師が、たった一人で天王への『感謝の言葉』を述べる。

 それを着席した信徒らが少し間をおいてから一斉に復唱する。

 全ての『感謝』を終えた後は牧師の指揮の下、信徒全員で一斉に『勝利の歌』を歌う。


 『勝利の歌』とは、天王教の代表的な聖歌のひとつである。

 その力強いリズムが中々に小気味良く、信徒以外にも好んで歌うものが多い。

 ちなみにラディスがここに来る途中、口ずさんでいたのもこの曲である。

 第三幕の4小節目だ。その部分がラディスは好きだった。


 それが終わった後は全員が再び着席し、最後に牧師が『誓言』を述べる。

 最初と同じように信徒らがそれを後に続いて復唱し、シメる。

 そうして『儀礼』は終了である。信徒らは解散となる。




 その日の儀礼が終わって、集まっていた者は三々五々、帰宅の徒につき始めた。

 互いに別れなど言い合いつつ、翌日の予定のために足を速めて。

 そもそも彼らは、そちらに予定が入っていることで予備日を利用しているのだ。


 一方牧師の方も、これから本式の『儀礼』の準備をしなくてはならない。

 本来の『安息日』は翌日であるため、これから弟子らと協力して本堂の上に”天王の鐘”を吊るしたり、その他諸々の作業を行うのだ。

 なので本堂正面の出入り口から列を成して出て行く信徒らの背中を見守りつつ、内心はちょっと気が急いていたりする。信徒らのためには仕方ないのだが。

 丁度その時、牧師の脇で彼を呼ぶ声がした。

 ふとそちらに顔を向けてみると、まだ十三、四歳の男の子が立っていた。

 ラディス・プロイツだった。



「あの・・・・・・牧師さん、ちょっと、今良いですか?」

「おや。何だね、相談ごとかい?」



 ラディスは、ちょっと躊躇いがちに頷いた。

 教会では安息日を含め、儀礼を終えた後に信徒が相談ごとを振ってくる場合がある。

 それは日常でのちょっとした不安や問題から始まり、果てには信仰への疑問まで様々だ。

 牧師が親切であれば、こういった相談を受けてくれたりする。

 対応を見る限りここの牧師はどうやら、親切な部類に入るようだった。

 すると突然、ラディスの後方から彼の両親が近づいてきて、彼を捕まえた。



「こら、駄目じゃないラディス。牧師さんに迷惑でしょ」

「いや、でも・・・・・・・・・」

「相談なら今度にしなさい。教会の人たちはこれから忙しいんだから・・・・・」



 確かに。

 『安息日』の前日の晩が諸々の準備で忙しいのは先程言ったとおり。

 それが『儀礼』を行っていたとなれば尚更である。

 大人の常識的な信徒ならば、遠慮するのが普通だ。

 ところが牧師は一向に気にする素振りを見せなかった。

 そればかりか、



「これこれ、子供だからと言って軽く扱ってはならん・・・・・・・・・。それにそもそも、全ての天王の子のため力を尽くすのが我ら聖職者の本分。少しぐらいの時間など、気にせずとも良い」


「いや、でも申し訳ないですし・・・・・・・」

「・・・・・もういいから、貴方がたは外へ出ていなさい。この子と二人で話をします」



 牧師にたしなめられたラディスの両親は、なおも何か言いたげな表情だった。

 だが彼らも牧師にそう言われてしまっては、逆らうべくも無い。

 大人しく、外に続く出入り口から本堂を出て行った。

 邪魔をするものがいなくなったところで、牧師は改めてラディスに顔を向けた。



「さ、こっちへ来なさい。ちょっと座ろうか」



 その両肩にぽんと手を置き、ラディスの背中を押す。

 そうして近くの座席に向かうと、牧師は椅子のひとつにラディスを座らせ、自身もすぐ隣の席に腰掛ける。

 子供の話を聞くときは、まず目線を合わせるものだ。

 そこまでしてから、牧師はラディスと向き合い、初めて質問をした。



「さて・・・・・ラディスくんだったね?相談とはなんだい?」

「えっと・・・・・・・・」

「さっきも言ったが、時間は気にしなくていい。思ったことを言いなさい」



 ラディスがちらちらと入り口の方を見ているのに気づいて、牧師が念を押した。おそらく、両親の小言が気になるのだろう。

 しばらくして、躊躇していたラディスが口を開いた。



「じゃあ・・・・・・・あの・・・・・・・・」

「うむ、何だね?」



 牧師はすぐに、ラディスの言葉を聴く準備をした。

 目の前に座る、小さな男の子の相談を真剣に受け止める。

 その覚悟があった。

 しかし直後、彼の耳に届いた質問の内容は。

 牧師が、その瞬間まで予想だにしていなかったことだった。



「天王族って、本当に偉いんですか? むかし神サマたちが戦争なんてしたから、魚人族は人間を襲うんじゃないんですか? どうして天王族が偉大なんですか?」



 それは、これから教義上の大切な儀式を準備しようとしている聖職者に対し、ある意味最もしてはならない質問だった。



* * * * * *



 牧師は、思わず言葉に詰まった。

 彼とラディス以外には誰もいなくなった本堂内に、気まずい沈黙が流れる。



 この場合、逃げの一手を打つことも可能だった。

 例えば「そんな当たり前のことを聞くんじゃない」と怒ってもよかったし。


 あるいは「かつて天王が降臨され風で地を浄化された。それ以来・・・・」だの、教義上の難解な語句を持ち出して煙に巻くことだって出来ただろう。


 少なくとも原理主義者ならそうしたハズだ。

 彼らはそもそも、自分たちが誤っている可能性自体を考察できないからだ。



 だがこの牧師は、そうはしなかった。

 そしてしばらく考えた後に、静かにこう問い返した。



「天王族が、嫌いになったのかい?」


「別にそうじゃないですけど・・・・・・・・・・・。でも本当に魚人族だけが悪いのかなって。魚人族を絶滅させるって言う人もいるけど、戦争はお互い様じゃないかって・・・・・・」



 そこまで聞いて牧師には、ジラファス・シドナーの姿が思い浮かんだ。

 彼の日ごろの強硬な主張と行動。

 確かにあの姿を見れば、いやでも疑問を感じざるを得ないだろう。

 そういえばあの男も天王教徒だったような。

 牧師は、静かに息をついた。

 それからまたしばらく静まり返った末、こう切り出した。



「うむ・・・・・そうだね。君の言うとおり、確かに天王族にも責任はあるかもしれない。でも、神サマが戦争をしたからこそ我々は今ここにいられるんだよ。ヴィクシオンに生きる天王の子として、そのことだけは決して忘れてはいけない」



 牧師は、あえて”偉大なる”という言葉を使わなかった。

 ラディスが、目を丸くして顔を上げる。

 牧師は言葉を続けた。



「魚人―――いや、海王族だな。確かに彼らを一方的に悪者にするのは、おかしいと私も思う。ただ天王に感謝するのでなく、その戦いが生んだ憎しみを解決することがこの世界を任された、我々天王教徒の責任なのかもしれないね・・・・・・・・・・・・」



 その時、ラディスの頭にある考えが閃いた。

 牧師の言葉を・・・・・・子供に疑問に真っ向から向かった彼の言葉を受けて。

 ラディスはすぐさま、椅子から立ち上がった。



「ありがとうございます、牧師さん!」

「ああ、別に慌てる必要は無いんだよ。まだ若いのだからすぐには答えが出なくとも――――って遅かったか」



 ラディスは牧師に頭を下げると、たーっと本堂の外に駆けて行ってしまった。

 やれやれと立ち上がろうとして、その時はじめて、牧師は自分が必要以上に力んでいたことに気がついた。

 確かに内心、かなり冷や汗モノだったのだが。

 彼が満足のいく答えを出せたのなら、これで良かったということなのだろう。

 牧師は立ち上がると、そのまま弟子たちの手伝いに向かった。


 『天王と海王の戦争』を表現した天井のステンドグラスが、月光で微かに揺らめいた。



* * * * * *



 本堂の外でまっていたラディスの両親は、息子がいつまでも教会から出てこないことに焦りを覚えていた。

 もしかしたら何か、失礼なことをしてはいないだろうか。

 そんなことを考えていた矢先、ラディスの姿が本堂の出入り口付近に見えた。

 彼らはすぐさま、ラディスの元へ駆け寄っていった。



「ラディス? 一体何時まで―――」



 母親の方がそう小言を言おうとして。

 次の瞬間、実の息子が放った言葉に動きを止められた。



「ボク、将来は政治家になるよ」



 二人とも、あんぐりと口をあけたまま、二の句が告げられなかった。

 目の前をすたすたと歩いていく息子の背中を見つめて、彼がどういう意味の言葉を言ったのだか、ちっとも理解が追いつかない。



そう。

ハイアド共和国一の政治家となって、人間と海王族との和解に全力を注ぐ。


それが。

”天王の子”としての、自分の責任だとラディスは思い至ったのだった。


彼の両親は、未だに目を丸くしたまま動けないでいた。

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