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幻の百合桜  作者: ふみりえ
幼馴染み編
28/34

第二十八話 オダマキ

設定変更のお知らせ


リアラとリーバの年齢を12歳から7歳に変更します。


よろしくお願いします。

「イッルカーイルカ!イッルカルカ〜!」


 イルカショーの時間が迫り、リーバは場所の確保、私は飲み物を取りに行った。


「ん?あ、マグロ」


 途中で水槽の中のマグロを見つけ、少し見ていた。


「わあ!美味しそう....」


 目の前のガラスに無意識に手を置く。


「この水族館にも売ってるかな?」


 マグロを見ていると、水槽の隅の暗いところから何かが出てきた。


 その何かは人間のような形で水かきが手と足にあり、顔はのっぺらぼうのようだった。


 何かはガラスに置いている私の手に片手を合わせ、


「○○○○」


 と謎の言葉を言い、ものすごい速さでどこかへ行ってしまった。


「?なんだったんだろう、あ、マグロが死んでる....」













「リアラ遅いなぁ、何やってんだろう」


 もうイルカショー始まっちゃうよ..


「あ、リーバー!」


 リアラの声がし、声のする方向を見るがいない。


「あれ?きゃっ!」


 いきなり見た方向とは逆のほっぺに冷たさを感じた。


「にひひー!」


 どうやらリアラが持ってきた飲み物を僕のほっぺたに当てたようだ。


「もうっ!僕達最前列にいるから水しぶきが確実に来るけど、そんなことするんならこれあげないよ?」


 僕が懐から2人分のカッパを見せる。


「あっはっはっは!そんなんで水しぶきが防げるわけないでしょ!こっちの方が確実だよ」


 そう言ってリアラは傘を取り出した。


「ほほお?この僕に知恵勝負を挑むというの?」


「知恵勝負?そんな大層なもんじゃないよ答え合わせみたいなもんだよ。」


「ママー!なんであの子達傘とカッパを用意してるの?普通はレインコートを着るもんなのに。」


「しっそんなこと言っちゃダメよ、多分片方はレインコートとカッパが同じだと思ってる子、もう片方はただの馬鹿なのよ。」


 そんなこんなでイルカショーはスタートした。


「良い子のみなさーん!こーんにちはー!」


 リーダーのお姉さんがショーを進行しながら、イルカたちは色々な芸をした。


「はい、今からイルカさんたちそれぞれを紹介していくね!まず1人目は男の子のハオウイン君、いつも何かを舐めているのよ、2人目はフィオ君、とっても賢い子なの。3人目はモロチンタロウ君、いつもクールにしてるシャイな男の子、最後はメンマちゃん、ちょっと年がいってるけどまだまだ元気な子なのよ!みんな、よろしくねー!」


「よろしく〜!!」


 お姉さんたちがイルカたちと共に芸をする。


 一緒に水中から飛び上がって三連回転をしたり、炎の輪を一緒にくぐったり、中でも驚いたのはイルカのハオウインとフィオが一緒に会話していたところだった。


「ピューイ!ギィィィ!(食らえフィオ!半径5cm!ヘメラルドスプラッシュを!)」


「ピィーピィーピッ!(まぬけが!知るがいい!ザ・ファーストの真の能力はまさにレディファーストの能力だということを!)」


 2匹のイルカが水中から飛び上がる。


「リアラ来るよ!多分あの高さから落ちたら水がこっちにかかる!」


「傘の準備OK!」


 僕らが防水の準備をする。


 すると、


「ぼおおおおおおおお!!!」


 水槽の中から何かが聞こえたと思ったら、その何かが水中から飛び上がり空中にいるイルカ2匹を食べてしまった。


「......」


 その何かはとてつもなく大きく、水中に戻る際の水しぶきが津波のようにやってきた。


「「....ファー......」」


 ぼじょん!!


 津波がもろにこちらに直撃した。


「あ、あんばらかたぶれら〜..」


「うぅ、せっかくカッパ着たのに中の服までびしょびしょになっちゃった。」


 見ると、リアラの傘もプラスチックの部分が全てなくなっており、骨だけになっていた。


「いやぁ、まさかイルカショーの水しぶきがこんなに強力だったなんて」


「ほんと、こんなのが人気だなんて。みんなドMなのかなぁ。ん?」


 周りを見ると、観客の人たちやイルカショーのお姉さんたちは血の気の引いた顔をしていた。


 そして誰かが、


「う、うわああああああ!!」


 と叫び、それを合図に周りの人達も一斉に逃げ出した。


「えどうしたの?ショーじゃないの?」


「多分違うんじゃないかなぁ....」


 一応僕は腰にある短剣に手を添え、警戒する。


 イルカショーの人たちも自身のイルカ担ぎ、逃げていった。


「リアラ、一応僕達もここから逃げよう。」


「え?うん。今の大きな生き物、さっき見た生き物と似てたなぁ....」





 私たちは逃げ惑う人たちの後を走っていた。


「それで、これからどうしようか。」


「....え?」


 前を走っていたリーバが立ち止まる。


「....どうしよっか?」


「どうしよっか?」


 考えてみれば、今のところ起きたのは謎の大きな生物がイルカ2匹を食べただけ、いやそれも問題だけど。


「別に慌てて逃げる必要ないか」


「そだね」


 私たちは安心して逃げ惑う人たちを先に行かせながら、ゆっくりと歩いた。


 が、


「なんかあそこ詰まってない?」


 私たちの歩いている道の先で、人が沢山ギュウギュウに詰まって歩けないようになっていた。


「ちょっと早く進んでよ!」


「うるせえなこっちだって進めねーんだよ!」


 そんな声が聞こえ、私たちは大勢の大人たちの頭の上を泳いでいった。


「すーいすーい」


「すすいすーい」


 泳いでいくと、列の最前列に着き、床に降りた。


「ほい到着」


「え?これって..」


 目の前には先程のイルカを食べた生物を小さくしたような生物が何人もおり、そしてその生物たちは


「さっき飲み物を取りに行く途中にあったのと一緒だ。」

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