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来やがれ!ダンジョン学園!!  作者: 志摩鯵
第2話「くたばれ!ゾンビドラゴン!!」
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倉橋家の秘密




結局、今回の岩戸クランは、ゾンビドラゴンに挑むだけで終わった。

移動だけで5日を費やしていたからだ。


「はあ…。」


勿論、初回で攻略叶うとは、思っていなかった。

しかし予想以上の出来事だった。


十太郎が元の世界に戻るとそこは、空き教室だ。

おまけに裸の北村先生が寝ている。


「………。」


顔を青くして十太郎は、手で口元を抑えた。

先生の周りには、明らかに淫行の証拠が散らばっている。

使用済みのコンドームだ。


(夜桜ァァァ!!

 お前、何やってんだァァァ!!!)


十太郎が怒鳴る。

夜桜は、相変わらず屈託なく悪びれない。


(ひゃひゃ、気分が悪いんです先生ぇ。

 っていったら連れ出されただけだ。

 先生が悪い。)


(お前~!!)


(ひゃっひゃっひゃっひゃっひゃっひゃ!!)


ひねくれた女悪魔は、楽しそうに笑う。

本当に十太郎は、夜桜の良い玩具だ。


急いで十太郎は、北村先生を起こして退散することにした。


「せ、先生…!!

 北村先生…!!」


十太郎が手で揺すると、北村先生のむっちりとした肢体が揺れる。

男子生徒の多くが想像している先生の裸体が惜しげもなく晒されていた。

一片ひとひらの贅肉もないウエストは、筋トレで絞られている。


「うう…。

 ごめん、寝ちゃってたみたいね。」


北村先生は、スッと起き上がると十太郎と顔を負わせる。

とろんとした表情は、媚びを浮かべていた。


十太郎は、その間に教室中の痕跡を完全に抹消した。

片付け終わると稲妻のように走り去る。


「先生!!

 じゃあ、気分良くなったので!!」


「うん。

 ………ふふ。」






日が明けて土曜日。

この日は、葉月とデートする約束をしていた。


待ち合わせ場所は、いつもの駅。

ここが丁度、二人の行動範囲の中間地点だった。


「おはっよー!!」


自転車で現れた葉月は、いつもとあまり変わらない恰好。

長袖のシャツにスパッツ。


(よれたシャツだな…。)


頭の中で夜桜がいった。


(俺、結構、気合い入れたけどな。)


十太郎は、そう思いながら自分の服を見る。

義姉や義妹が着せ替え人形のように選んだ服だ。


「どこ行く予定なの?」


十太郎は、葉月に訊く。


(海行こう。)


頭の中で夜桜がいった。


コイツは、波に乗らないサーフ女子というか。

サーファーを揶揄からかって遊ぶ趣味がある。


抜群のスタイルと美貌で三食奢って貰うだけで帰ってくる。

騙された男子たち、ご愁傷様です。


「ウチにおいでよっ!!」


そう言って葉月は、自転車の後ろを指差した。

すぐに十太郎は、荷台に座って自転車に掴まる。


「おいしょー!」


葉月が気合いを入れて自転車を漕ぎだした。


前を向くと豊満の上にも豊満な葉月の巨尻が見える。

ヒップ120cmというそんなものがこの世にあるのかという数字。

他のひととは、物が違う。


「それでねー。」


他愛無い葉月の話を十太郎は、曖昧に受け答えする。

固唾を飲んでプリン見たいに揺れる尻に目が釘付けになった。


「へえ、そうなんだ…。」


エロ過ぎる。


10分ぐらいで二人は、倉橋という表札のある家に着いた。

ピカピカの新居である。


「やっぱり愛路府まなろふに家を建てたいって父さんがいってね。」


葉月は、そういって自転車を置いた。


「実は、この新しい家を十太郎に見て欲しかったんだー。」


「そういうことか。」


そう答えた十太郎は、微笑みながら玄関に入る。


友達がいないが他人の家に入る経験が意外と十太郎は、多い。

正月は、継父の井島家、継母の宮澤家、実父の西岡家や親戚を回る。

これだけでかなりお年玉を貰ったりする。


どういう訳か実母の家には、行ったことがない。


実父が継母に話していないのか。

一族でも名前を出すことがない。


ハッキリ言えるのは、十太郎が実母に似ているということ。


「こっちが私の部屋で。

 こっちが兄貴の部屋ね。」


葉月が十太郎に家の中を案内する。


兄貴。

葉月のお兄さんは、確か文月ふづきだっけ。


「入って!!」


といって葉月は、気軽に兄の部屋に十太郎を案内する。

これが義妹や義姉なら十太郎は、困るな。

いや、あの二人は、日常的にそういうことをやるけど。


葉月の兄の部屋は、博物館みたいになっていた。

ガラスケースがキッチリ並んでいて中には、美少女フィギュアが収められている。


「うわーっ。」


誰もが知ってる少年漫画のヒロインからアニメ、オリジナルまで様々だ。

全てエッチなフィギュアで胸やお尻を突き出してポーズを取っている。


フィギュアの日焼け対策らしく。

部屋は、分厚いカーテンで閉ざされていた。


「これ全部、文月さんの?」


「ううん。

 家族の!!」


葉月がそう言って親指を立てる。


「女でもおっぱいが好きな人いるんだって。

 私、母さんのおっぱい好きだし。

 母さんは、私の胸が好きだし。」


なにいってんだこいつ。

十太郎は、ちょっとディープな世界に迷い込んでしまった。


そう言えば───弥生さんだっけ。

葉月のお母さんも超爆乳だったな。


十太郎が幼稚園の頃に実母は、亡くなっていた。

すぐに継母と実父が再婚したが十太郎は、弥生に懐いていた。


思えば継母は、弥生に嫉妬したものだ。

義理でも自分の子供が他人に懐いているのは、面白くなかったろう。

義姉のメイも十太郎に酷く固執し、性的なイタズラをしたのも反動か。


「ほら、見て!

 1/4バニー!!」


そう言って葉月は、50cmぐらいある巨大フィギュアを取り出した。

葉月に負けないぐらい胸もお尻も大きい。


「ああ、凄いね…。」


十太郎は、弱った。


なんて言って欲しいんだ。

俺も集めてみようかな。

そんな反応を期待してるんじゃないだろうな?


でも葉月は、喰い着きが悪いので流石に気落ちしている。


「う~ん…。

 十太郎、こういうのに興味ないんだね。」


「えっ。

 ああ………っと、その。」


だが十太郎にしてみれば急に美少女フィギュアを見せられても困る。

例えどんな物でも他人のコレクションとは、そう言うものだ。


「あッ。

 俺も同じ物欲しいな。

 この悪魔みたいなの買おうかな~?」


夜桜が気を利かせて助け舟を出す。

十太郎が困ったように抗議した。


(おい~!

 こういうのってマニアの買うアレだろ?

 めっちゃ高いんじゃねえの。)


(馬鹿!

 女相手に真面目に会話するんじゃねえよ。

 女なんてその場で適当に話合わせりゃ済むんだっての。)


と夜桜が強弁した。

ところがなんと葉月が真面目に答えてしまう。


「あ、それは、無理。

 その女魔王ヴェルステリアは、ガレキだから。

 自分で組んで塗装しないとダメだよ。」


「が、ガレキ?」


「自分で組むフィギュアをガレキって言うの。

 壊れた建物のことじゃなくてガレージキットっていう意味。」


十太郎は、その後もコレクションの話を聞かされる。

1体、1体の見どころ、倉橋家の拘りをそれは、もうたっぷりと…。




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