五 爆発
ある日
ア「クビツェク 迎えにきたぞ」
ク「うーん ちょっと待って」
ア「遅い 始まってしまうぞ」
ク「ごめんごめん 木屑の掃除が大変でさ」
アドルフとボクは人気の少ない小道を歩いた
ア「クビツェク…ワイはいつかこの田舎町から出ていくつもりや」
ク「どこに行くの?」
ア「もちろんウィーンや!」
ク「羨ましいなぁ ボクも」
「お? アドルフ! アドルフじゃないか!」
ん…上品そうな人が話しかけてきた
ボクらと同じ十六才くらい…アドルフの元クラスメイトかな?
「最近どうだい? 相変わらず痩せてるねぇ!」
彼はアドルフの上着を親しげに触って、語りかけていた
アドルフは基本的には人に対してとても礼儀ただしい
ボクはその礼儀正しいアドルフを役者モードと呼んでいる
今回はどっちかな
チラッ
あ!ヤバい
ボクは何度も経験済みだったから、なんとなく予測できた
アドルフの怒りの導火線に火がついてしまっている
くるぞ来るぞ…
ア「そんなこと おまえには関係ないやろ! 将来の木っ端役人が!!」
「ひっ ひえ」
ア「行くぞ!クビツェク」
ク「えっ ちょっと いいの…?」
アドルフはボクの腕をつかむと黙って歩き出した
「あわわわわ」
ああ、顔が真っ赤になっちゃって…なんというか…御愁傷様…
参考・引用・元ネタ
彡(゜)(゜)「ワイはアドルフ・ヒトラー。将来の大芸術家や」(5ch)
アドルフ・ヒトラーの青春(三交社)