祭りの役割
カパーさんを探さなくては。そうは言ってもどこにいるのか皆目検討がつかない。
急がなくてはいけないのに、どうしたらいいんだろう……。
頭を抱えそうになったとき、ふと、脳裏に村の出入口の門が浮かんだ。
「行かなきゃ……。」
ウッドは何かに導かれるように門の方へと走り出した。
門への道をひた走る。さっきあれほど走ったのにまだ身体が軽かった。
まだ走れる。ウッドはとにかく走った。
門が見えてきて心臓が跳ねた。よかったここまで来ればカパーさんに会える!何故かそんな気がした。
あと、ちょっと!もうひとふんばり!
ラストスパートとばかりに限界いっぱいに速度を早めた。
ついた!カパーさん!と声かけるも、誰もいない。
「カパーさん?カパーさん!カパーさん!!」
何度も呼んだがやはり返事はない。
ウッドは何故ここに来てしまったのだろうと恥ずかしくなった。
何故かはわからないが根拠のない自信があったのだ。
急いで戻ろうと門に背を向けたが、ぐいっと背中を引かれたような気がして振り返る。
そこには誰もいない。なんだったんだろう……?なんて立ち止まって考えていると、ギギギギギと重い音がして徐々に門が開いていった。
討伐部隊の帰還だ。
部隊の先頭を率いているのは待ちわびた姿だった。
栗毛の馬に跨がり白い外套を目深にかぶった彼に駆け寄る。
「カパーさん!!!」
「おっと!いきなり馬の前に飛び出してくるなんて……。どうしましたか?何かあったのですね?」
カパーは飛び出してきたウッドを避けるように手綱を捌き、馬を止めた。
ぐっとウッドを覗き込むと、大層なものをつけていますねと、笑った。
「エイルが戦っているのですね?それで討伐部隊に救援を?」
カパーはウッドに手を伸ばし馬上へ引き上げた。
おかしいな……まだ、何も言っていないのに……。赤い目で見つめられた記憶もない。ウッドは馬上へ上がりつつ首をかしげた。
「ここでは部隊の妨げになりますね。詳しいことは後程伺います。場所は?」
ウッドを自分の前に乗せ、馬を進ませる。
討伐部隊の面々は次々とカパー達を抜き、大通りを駆けていった。
「一番大きい畑だよ。奥の方にあるやつ!」
「そうですか。この事は他には?」
「リンクスが知ってる!お前は隊長を探せって言われたよ。」
「では、待機部隊は既に動いていると見ていいでしょう。」
わかりました。とカパーは思案するように沈黙する。やがて、声を張り上げた。
「カムペが村内にでたようです!余力のある方は10騎程ワタクシに続いてください!残りの者は回復しつつこちらで待機を!エイルが戦闘中です!」
少女の名前が出たとたんにザワッと周囲が乱れた。
「隊長、御供します。」
黒馬に乗った騎士がカパーに並んだ。
「私も、連れていってください」
大鹿に乗った青年もカパーの背後についた。
「魔獣使い(ビースター)でもよろしければ」
サラマンダーに乗った少年も加わった。
「よろしい。急ぎますよ!」
カパーは一気に加速した。




