3/3
第三話
夜空に、大輪の花火が打ち上がる。
色鮮やかな光が、赤くなった葵の顔と、きっと同じくらい赤くなっている私の顔を照らし出す。
葵は視線を彷徨わせたあと、意を決したように私の手をもう一度、さっきよりも強く握りしめた。
「幼馴染だからって、油断しないでよね。……私、凛のこと、友達以上に好きなんだから」
花火の音に消されそうな、でも確かに届いたその声。
繋いだ手から、言葉以上の熱が伝わってくる。
「……私も。私も葵のことが、大好きだよ」
お互いの想いが重なった瞬間、夜空にはひときわ大きな金色の花火が広がった。
光の粒子が降り注ぐ中、私たちはどちらからともなく微笑み合い、ぎゅっと手を繋いだまま、鮮やかに染まる夏空を見上げた。




