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優雅な俺様貴族の雷魔法にひれ伏すがいい! ~魔法学園に首席合格を果たした俺様貴族は、頂点を目指して雷魔法ですべてを撃ち抜くそうです~  作者: 白瀬
第一章:俺様貴族と入学試験

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001. 俺様貴族は入学試験を受けるようです(1)

初投稿です。俺様貴族が好きな方向けの学園魔法バトルモノです

『魔法』

 それは人が体内に宿す魔力を現象として昇華させる技法のことである。


 魔力には人によって属性があり、大抵十歳前後に炎、水、風、土、光の基本五属性に覚醒する。


 炎属性なら炎、水属性なら水といった具合に、覚醒した属性に応じた形でしか魔力を現出することはできない。


 時折二属性以上を持つ者も生まれるというが、大抵は一属性のみだ。


 そして、稀に、その基本五属性に含まれない魔力に覚醒するものが現れる。


 彼ら希少属性保有者(レアホルダー)は、彼らにしか使えない独自の魔法を用いて歴史に名を残すものもいるが、生涯をかけてもその魔力を使いこなせず、魔術師としての夢を絶たれるものも多い。


 ––––––そして現在。希少属性保有者であるシリウス・フォン・ウェスターリングはその魔力を試されようとしていた。



「受験番号122番、入れ」


「ああ、分かった」


 122番––––シリウスは呼ばれた通りに扉の先へと進む。

 今日は魔法学園の入学試験当日。

 そして現在は0次試験、あるいは足切りとも言われる基礎魔力計測の真っ最中だった。


 部屋の奥にはローブをまとった魔術師らしき人物が三人控えており、中央には水晶玉のような魔道具が置かれている。

 恐らく、あの魔道具で魔力を計測するのであろうと予想できた。


「ようこそ、受験者くん。君はシリウス・フォン・ウェスターリングで合っているかな?」


 部屋に入ると、中央の背の低い魔術師がそう尋ねた。目深にローブを被っていて、男性なのか女性なのかも分からない。


「ああ。間違いない。俺がシリウスだ」


 シリウスは返答しつつ、目の前の魔術師を注視する。


(……さすが魔法学園。教師はどれも手ごわそうだ。今の俺では手も足も出ないかもしれん)


 彼らは一目見ただけで分かるくらいに魔力の流れが洗練されていた。シリウスも魔力制御には自信があったのだが、そこには越えられない差がある。


(だが、面白い。それでこそ俺がここに来た意味があるというものだ)


 あまりじろじろと見ては警戒されるかもしれない。そう思い視線を逸らすと、右側の魔術師、金髪の人物が笑いながら話しかけてきた。


「おいおい、そんなに見つめるなよ、戦う気か? 今年の受験生は好戦的なだなァ」


 どうやら、シリウスが魔力の流れを見ていたのに気づいているようだ。目を逸らしても意味は無かったのかもしれない。マイナス評価にならないといいが、と少し後悔する。


「黙っていろ、サイモン。今は試験中だぞ」


 それを窘める三人目の魔術師、緑髪の女性。


「おいおい、リュカちゃん。コイツもう魔力視までできてるんだぜ? 少しくらいは褒めてやったっていいじゃねえか」


 金髪の魔術師––––サイモンの言葉を聞くに、どうやら褒められていたようだ。マイナス評価にはなっていないようで安心する。


(しかし、褒められているということはこれができない受験者も多いのだろう。ひとまず最低限のラインは超えているようだ)


「どう聞けば褒めてるように聞こえるんだ。お前の言い方だと脅しているようにしか聞こえん」


「ちょっと君たち、無駄話が多いよ。ごめんねシリウスくん。彼らも君を歓迎しているんだよ。ということで、魔力を測るためにもその魔道具に手を置いてくれるかい?」


 サイモンとリュカの会話に割り込むように、背の低い魔術師が言う。どうやら彼、あるいは彼女がこの中で一番偉いようだった。


「大丈夫だ。気にしていない」


 そう返答し、魔道具に手をかざす。


(懐かしいな。思えば、俺が初めて魔術に触れたのもこの魔道具が始まりだったか)


 この魔道具は『魔視の宝珠』と呼ばれ、魔力を活性化させ、その性質に応じて反応を変える特殊な水晶でできている。


 シリウスも九歳の頃に魔力の適性を調べ、そこで希少属性である雷属性だと判定されたのだ。


 宝珠はいつかと同じように紫に輝きながらバチバチと紫電を放っている。しかし、その輝きは比べ物にならないほど眩しい。

 輝きは魔力の保有量に比例し眩しくなる。つまり、これはシリウスの圧倒的な魔力量を示していた。


「へぇ。君も希少属性保有者(レアホルダー)なのかい。今年はずいぶんと豊作じゃないか」


「しかもこの魔力量……今日見た中ではトップクラスのようだな。末恐ろしい」


「ククク、あの引きこもりの王国からの入学者ってことでどんなつまらねえ奴が来るかと思えば、案外面白そうな奴が来たじゃねぇか。俺は歓迎するぜ」


 三者三様の反応だが、感触は悪くない。不安は無かったが、どうやら足切りに引っかかることは無さそうだ。


「王国は関係ない。俺がここに来たのは魔術を極めるにはここしかないと思ったからだ。権威だの政治だのに構っていては腕が鈍る」


 シリウスがそう答えると、背の低い魔術師が笑い始める。


「ふふふふふ、そうだよサイモン。今のは失言すぎるよ。ここに来る目的なんて聞かなくても分かり切っているじゃないか」


「ククク、ああそうだな。たしかにこれは俺が悪かった。魔術以外にここに来る理由なんてねえわな。最近クソみてぇな権威主義でここに入学しようとする雑魚が増えてたから忘れちまってたみてぇだ」


 何かが彼らの琴線に触れたらしい。魔術師たちは嬉しそうに笑う。


「それで、俺はこの後どうすればいい。この後筆記試験と実技試験があると聞いているが?」


「ああ。君は文句なしの合格だよ。この先の部屋で待っているといい。筆記試験がすぐに始まるからね」


ここまで読んでいただきありがとうございます!


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