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97.公爵令嬢リマリーエ 6

そうして始まったクノハ先生の魔法指導。まずは出来る限り薄い普通の結界を張るらしい。


クハ:「い~い、リマリーエ。基本は普通の結界よ。普通の結界の上に全力魔力で普通の結界を張るのよ。出来るわよね?」


リ:「はい。」


クハ:「リマリーエは全力だとまだ二重で精一杯なのかしら?」


リ:「はい。」


クハ:「ちょうどいいわ。そのくらいでないと逆に難しいのよ。全力が強すぎても感覚を掴むのに時間がかかるのよ。」


フ、リ:「「そうなんだ。(同時)」」


リ:「えっ?フィアレアラ様は知らなかったのですか?」


フ:「うん。クララ王女様の時は(エリザベートとフィオナが教えて)出来るようになった後からのサポートだったから。

…。

ああ、習っていたわ。(エリザベートが)初等学校時代に。ってか、忘れていたのは中等学校一年生の頃のエリザベートのくせに何で私が文句言われないといけないのよ。」


リ:「へっ?」


フ:「何でもないわ。私の一人言は気にしないで。『褌』が私に文句言ってきたのよ。自分のせいなのに。」


リ:「意味不明ですわ。」


クハ:「はい、はい、二人とも雑談は終わりよ。リマリーエ、あなたは早く私の言った通りのことをしなさい。」


リ:「はい。すみません。」


言われた通りの結界を張る。


クハ:「内側の薄い結界の方を外側の結界に近付けることが出来るかしら?逆でもいいわ。外側を内側に近付けるのよ。」


…出来ない。動かせない。特に外側は全力だから無理だ。かといって、内側の薄い結界を動かそうとすれば、外側の全力結界に集中出来なくて全部消えてしまう。それでもなんとか動かそうとしたが、五分で限界がくる。両方消えてしまった。


クハ:「いきなり出来ないのは普通よ。フィアレアラ皇女様、リマリーエが出来なかった理由は何ですか?」


フ:「薄い魔力の結界をもう少し薄くする必要があります。動かそうとすれば、内側の結界の魔力量もぶれてしまっています。」


クハ:「だ、そうよ。リマリーエ。」


リ:「はい。」


言われて薄い結界を張る練習するが何度もダメ出しされる。魔力がなくなってフラフラになると回復魔法で強引に回復させられ続行だった。50分練習して、10分間休憩。疲れた。精神的に。クララ王女様も私達のところに来る。フィアレアラ様の幻影は消えている。


クララ王女様に感想を聞かれる。全然ダメだと答える。まずは出来る限り薄い普通の結界を張れるようにならないと。


クラ:「私の時と逆なのね。私は薄過ぎてダメだったわ。」


クノハ先生が理由を教えてくれた。


クハ:「魔法を覚えるのに理想的な年齢があるのよ。『相手の魔力を遮断する結界』を覚えるのに最適なのは七歳から本格的に魔法の練習を始めたとしてその約1年後の八歳から八歳半くらい。九歳以上になると難しくなるわ。リマリーエは九歳だけど、私との魔法の練習を始めた年齢が遅いからちょうどいいか少し早いくらいね。普通に練習をしていたら二、三ヶ月かかるわ。クララは、練習を始めたのが遅すぎて、自力では習得出来なかったわ。」


リ:「えっ?ならば、どうして出来るようになったのですか?私、一週間で出来るようになるのですか?」


フ:「私の『褌』二枚が超強引に教えたのよ。」


クラ:「フィアレアラ皇女様の『褌』って何ですか?あっ、もしかして…?」


クハ:「そのもしかしてよ、クララ。ふふっ。私も自分の『褌』履いているわ。」


クラ:「あー、はいはい。意味が分かりましたわ。」


リ:「私だけ意味不明…。」


クハ:「ごめんなさいね、リマリーエ。今はまだ言えないのよ。あなたがフィアレアラ皇女様の『褌』のお世話にならないといけない状況になったら出てくるわよ、その『褌』が。

でもね、なるべく『褌』のお世話にはならない方がいいと思うわ。私ならば、遠慮したいもの。私、クララには申し訳ないと思いながらフィアレアラ様の『褌』の指導を見ているのよ。超ヤバい、嫌過ぎる、私でなくてよかったって思いながら。」


フ:「私もクノハ先生に同意するわ。自分の『褌』だけど、クララ王女様をお気の毒に思うから。」


クラ:「…。私は年齢がアウトなので強引な指導は仕方ないって諦めてますわ。自力では不可能ですから。自力の可能性のあるリマリーエが羨ましいですわ。」


リ:「そんなに~?そんなに強引なのですか?」


クラ:「『幹』を掴まれてね、無理矢理『幹』に直接感覚を覚えさせられるのよ。あまりの痛さに気絶するとね、強引に回復させられ、逃げることも出来ないわ。」


リ:「ひえっ。マジですか?『幹』って掴めるのですか?」


クハ:「普通は無理よ。そんなことが出来るのはフィアレアラ皇女様の『褌』だけよ。だからその『褌』のお世話にはならない方がいいのよ。私、その『褌』のことはよく知っているのよ。超強引な方々でね、自分の思った通りにしないと気が済まない方々よ。」


フ:「クノハ先生、『褌』達が怒ってますよ。私は無視しますけれど、先生はどうしますか?勝手に出て来そうなので押さえ付けてます。」


クハ:「…謝るわ。申し訳ありません。お許しください。私はお二人を敬愛しています。」


クラ:「私もですわ。感謝しています。お二人がいなければ、私は自分で魔法の技術を身に付けることが出来ません。」


クノハ先生とクララ王女様が謝罪するくらい凄い方々なのだろう。全然分からないけれど。クノハ先生には出来ない魔法指導が出来るらしい。


クハ:「さて、休憩は終わりよ。クララ、あなたは自主トレを再開しなさい。リマリーエも練習よ。自分で出来るようにならないとね。そのためのフィアレアラ皇女様の回復魔法とサポートなのよ。1日が約一週間分の練習量になるし、濃密な的確指導だから一生懸命頑張れば自力で習得出来ると思っているわ。」


そう言われて一週間一生懸命練習して、ついに相手の魔力を遮断する結界が出来るようになった。そして、その後、何故この結界を張る練習をしたのかの理由を聞いた。

私は、さらに一週間かけてこの結界を上手く張る練習をした。クララ王女様と一緒に。

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