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505.【番外編】六番手の女 1

私の名前は、スーラ・ヤ・ロクデカン。15歳。高等学校三年生。帝国第六位の公爵家ロクデカンの当主ギード・ヤ・ロクデカンの四星次女だ。


私には好きな人がいる。そのお方への恋心に気付いたのは、中等学校ニ年生の頃だったが、思えば幼い子供の頃から気になるお方だった。


幼い頃からそのお方は、皇家の第一皇妃陛下となられるか、もしくは皇族壱の宮家をお継ぎになられるかのとても高貴なお方だと教育されてきた。同級生で同性の私は、彼女をお側で御守りしなければならない、公爵家の者の責務だと。


私は、とても高貴なそのお方の御学友になりたくて、ずっとそのお方を見ていた。が、私にそのチャンスは訪れないままそのお方は、同盟国に三年間もご留学なされた。


そして、そのお方は、三年前、初等学校時代の幼い女児だった頃とは全く違う中等学校二年生の超美少女に成長し、我が帝国にご帰国なされた。とても背が高くて、凛としたお顔立ちが素敵で、皇族の皇女らしい堂々として気品のある立ち振る舞いに私は心奪われた。


好き。


私は、あのお方が好きなのだ。


あのお方のお側にいたい。あのお方をずっと見ていたい。


そう自覚したのだが、あのお方は、男性の配偶者をお迎えになり、皇族壱の宮家をお継ぎになられる『皇女殿下』。どう考えても私は『皇女殿下』の『妃』にはなれない。諦めるしかないとそう思い、私は、父の薦める男性と婚約した。


ところが…。

あのお方は、女性を配偶者にお選びになられた。その女性は、私達の同級生で友人のエフゲニ伯爵家の令嬢エメロラ・ヤ・エフゲニ様だった。配偶者に男性をお選びになられない理由があるらしいのだが、教えては下さらなかった。


さらに…。

戻された記憶から、もし私に婚約者がいなければ、あのお方は、エメロラ様ではなく、私を配偶者に選らんでくれていたのだ。


悔しい…。

あのお方が女性を配偶者に選らぶ予定だと知っていたら、好きでもない男性と婚約なんてしなかったのに。


泣いた…。

めちゃくちゃ泣いた。


そして、決意した。

第二配偶者をお選びになられた場合に備えよう、と。


あのお方が第二配偶者をお選びになられる可能性は低い。けれども、私に婚約者がいては、また私以外の方をお選びになられてしまう。あのお方のお側にいたいのに、私は、そのチャンスを2度も逃した。一度目の友人となるチャンスは取り戻せたが、二度目の御婚約者になるチャンスは取り戻せない。だが、皇族は、配偶者を三人までお迎えになられてもいいのだから僅かな可能性がないこともない。もう二度とチャンスを逃さないためにも、婚約者なんて要らない。私は、あのお方以外要らないのだ。


我がロクデカン公爵家の嫡子であるお異母姉様に協力してもらい、婚約を解消したいとワガママを言った。あのお方の第二配偶者になりたいから、と。お父様はため息を付き、もしあのお方が第二配偶者をお望みになられた場合に備え、婚約を解消することを許下して下さった。但し、期限付きだ。期限は、私の16歳のお誕生日。つまり、成人年齢16歳を過ぎてもあのお方から婚約の申し出がない場合には、あのお方を諦め、お父様の決めた婚約者と婚約することになった。本当は期限なしで待ちたいところなのだが、それ以上のワガママは許されなかった。


幸い私のお誕生日は、10の月と少し遅めだ。だが、待ち続けるだけでは、いいお返事はいただけない。高等学校三年生になった私には、後10ヶ月しか残されていないのだから。今年こそは、積極的に自分をアピールすることに決めた。

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