表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
運命の光  作者: 詩音
7/7

6

はぁ。一体なんだったんだあいつは。いつものことといえばいつものことだが。


それにしてもあんなにサラサに近づくなんてっ…!ノエルがサラサのことを気に入っているのは知っていたが…。くそっ!思い出しただけでも腹が立つ!もう二度と触らせんっ!


とっさに抱き締めてしまったが…久しぶりに触れたサラサは柔らかくて良い匂いだった…。ずっと抱き締めていたかった…。


はぁ……。サラサ…。おまえは俺のことをどう思っているんだろう。まだ恋愛なんてしたこともない子どもだ。きっと保護者程度にしか思っていないんだろうな。俺はおまえが…。




コンコンコン。




「入れ。」


「失礼致します。朝食をお持ちしました。」


「ああ。ありがとう。」


「レイモンド様、朝食を食べられましたらその書類の山をなんとかしてくださいね。」


「…わかっている。」


「それからエリー様に早馬を出しましたから午後にはお返事が来ると思います。いつも通り17時頃ということで伝えておきました。」


「ああ。ありがとう。」


「楽しみですね、夜会。」


「ん?いつものつまらないパーティーさ。子爵に挨拶して一通りまわったら帰って来る。エリーをエスコートするのも余計な奴らが寄ってこないようにするためだしな。エリーだってそれくらい分かってるさ。」


「レイモンド様はそのつもりでもエリー様は違うかもしれませんよ?」


「ははっ。エリーが?あいつはよく分かってるよ。きっと。」


「そうだといいですね。……レイモンド様は自分のことになると鈍いですからね……。」


「ん?何か言ったか?」


「いえいえ。お気になさらず。それでは私は仕事があるので失礼致します。何かありましたらお呼びください。」


「ああ。わかった。」







「サ……こ…か?……ラサー?誰か……ないですか?」


「ん?」


「サラ……?サラサー?」


「っ!!!はいっ!ここにおります!」


「サラサ。ここにいましたか。頼みたい仕事があるのでついて来てください。」


「はいっ。」




…カチャガチャッ。キィーー。




「ここです。どうぞ。」


「はい。失礼致します。え?この部屋は…?」


「ここはドレスルームです。普段は鍵をかけていますので入ったことはないと思いますが。」


「えっと、クリスさん?ここで何をすれば良いのでしょう…?」


「あなたには今日行われるシャーウッド子爵の夜会へ出席して頂きます。」


「えっっっ!?」


「ノエル様から相談されましてね。いつもエスコートをする方が体調を崩されているらしくサラサに頼めないかと。」


「えっと、でもなぜ私なんでしょう…?」


「ノエル様たっての希望です。普段からサラサが可愛い可愛いと言われていましたしね。今日の夜はレイモンド様も同じ夜会に出られるので屋敷の手も足りていますし、いつもノエル様にはお世話になっていますしね。協力してあげてください。」


「でも…、私は今まで一度もお屋敷から出たこともなくて何も知らないのですが大丈夫なのでしょうか…?それにまだ仕事も残っていますし…。」


「大丈夫です。何のために今まであなたに礼儀作法を学んでもらったと思っているんですか。それにノエル様がついていらっしゃるのですから何も心配する必要はありません。残りの仕事に関しても手の空いた者に頼むので大丈夫です。」


「…分かりました。ここで私は何をすればいいのでしょうか?」


「もうすぐ他のメイドたちが来るので指示に従ってください。すべてその通りに。」


「かしこまりました。あの…、粗相のないよう、頑張ります!」


「いい心がけです。が、そこまで気を張る必要はありませんよ。初めての夜会で緊張するのは当たり前ですが、ノエル様がついていらっしゃるのですからすべてお任せするように。」


「はいっ!」




コンコンコン。




「どうぞ。」


「失礼致します。サラサの支度の準備に参りました。」


「ああ、来ましたね。それではサラサ、楽しんで来なさい。君たちしっかりよろしく頼む。」


「はい!頑張ります!」


「「「かしこまりました。お任せください。」」」




…パタン。




「サラサ、急にクリスさんから聞いてびっくりしたわよ!ノエル様にエスコートしてもらえるだなんで羨ましいっ!でも、初めての夜会なのよね?今日は腕によりをかけて磨きあげなくっちゃっ!ねっ、みんなっ!」


「そうよ!初めての夜会なんだからばっちし着飾らないとっ!」


「ノエル様のエスコートなんて…素敵っ!会場中の注目を集めちゃうくらいに仕上げてあげるわっ!」


「そ、そんな、私なんて…。」


「いいから、いいから、私たちに任せて!」


「それじゃ、まずは湯浴みからねっ!じっくり磨きあげるわよ〜っ!」


「「さぁ、行きましょうっ!」」


「…えっ?1人でできるわよっ?」


「ダメダメっ!私たちにすべて任せて!指示に従えって言われてるでしょ?」


「そうよ!初めての夜会なのよ!?ノエル様もびっくりするように仕上げなくちゃ!」


「ふふふ。サラサも期待してて!」


「でも………。」


「「はいはい。いいから行くわよーっ!」」


ガシッ。ガシッ。


「きゃっ!」


「「「ふふふ〜!」」」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ