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虹と戯れる砂の底魚  作者: 藤泉都理
第二章
59/92

第七十話 どうすれば




 自由な腕で、手で、冴野に何をしようとしたのか。

 明確な考えがあったわけではない。


 殴打で身体のどの部位を攻撃しよう。とか。

 身体のどこかの部位を掴んで動きを止めよう。とか。

 身体のどこかの部位に手を添えて話しかけよう。とか。

 背中に腕を回して抱きしめよう。とか。

 髪の毛をぐしゃぐしゃに掻き回してやろう。とか。


 具体的にどうこうしてやろうという考えはなかった。

 おかしな言い方だが、身体に任せようと思ったのだ。

 もしかしたら突拍子もない行動にも出るかもしれないなー、とも、ちらと思ったり思わなかったり。


 デコピンは、うん。予想外だった。うん。

 無表情だから痛手だったかどうかは判断できないけど、私は痛かった。うん。

 うん。で、確かに冴野の動きは止まった。

 うん。一時停止状態だ。

 うん。

 え?

 このあと、どうすればいいの?












(2023.9.11)




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