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虹と戯れる砂の底魚  作者: 藤泉都理
第一章
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第二十二話 建国者様




 あの方の姿を見た事がある『緑の国』の住民はいない、と思うんだよ。


 地に伏したままの土羽梨の傍らに腰を下ろしたハシビは、言葉を紡いだ。




 あの方の御両親は、この『緑の国』の建国者様なんだけど、建国者様は、あの方の誕生だけを『緑の国』の住民に知らせただけで、あの方の姿を見せてはくれなかったんだ。

 どうしてだろう。

 ただ、誕生の知らせから十年が経って、あの方はあの男性の姿でオレたち『緑の国』の住民の前に現れたんだ。

 私は隣国の『砂の国』を『緑の国』みたいに緑豊かな土地にするんだって、言ったんだ。




「あの方はあの男性の姿で『緑の国』のみんなと会って『緑の国』の問題を解決しながら、木の根を『砂の国』に行かせてる。一日中ずっと動いているんだ。この姿は幻だから大丈夫だって不敵に笑うんだけど。そんなの嘘だよ。幻だって、休みは必要だよ。なのに。あの方はずっとずっとずっと、動いているんだ。本当の姿を見せないで。ずっと。オレ。あの方に休んでほしいし会ってみたい。ねえ、お願い。あの方を捜し出して」

「ええ。見つけ出す」


 土羽梨は不敵に笑ってのち、意識を集中させた。

 このとてつもない重力がのしかかる身体を動かす為に。











(2023.8.19)




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