表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

40/43

【雨城蝶尾】番外編・ルノとセレーヌの初めの出会い

 ルノとセレーヌの出会いは、かなり簡素なものだった。


 準騎士爵は貴族ではなく、あくまで平民であるため、出会う可能性は恐ろしく低いものであったのだ。


 だが、セレーヌが準騎士爵を持っていることも事実だった。


 だからこそ彼女は、貴族に雇われたのである……。




 __________




「セレーヌ、今日の仕事はこれで終わりです。みんなも帰るころでしょうから、もう帰ってもいいですわ」


「わかりました! ありがとうございます」


 セレーヌは優しげな雇い主の言葉に笑顔でうなずいた。


 雇い主は十三歳のセレーヌと同じくらいの年頃の、まだ幼いご令嬢。


 伯爵令嬢にも関わらず、下っ端のセレーヌも気遣ってもらえるその優しい心に、セレーヌはこれからも仕えていくと心に決めていた。


「ウェスタ様は本当に優しいお人だわ……」


 セレーヌは当時、伯爵令嬢であるウェスタに対して心酔していたと言えるだろう。



 そんなセレーヌにある日転機が来た。


 どの爵位の人間も参加する、大きな会合が実施されることとなったのだ。


 もちろんセレーヌも、ウェスタについてゆく。


「一言も話してはいけませんのよ」


「わかりました」


 セレーヌは小声で言うウェスタに対してこくりとうなずき、うしろにそっとついていった。


 ずらりと大勢の貴族が並ぶなか、一際幼いのがウェスタともう一人。


 ウェスタよりもセレーヌよりも幼い、男爵家の席に座る男の子。


 貴族というとウェスタに出会うまでそこまでいい印象はなかったセレーヌだったため、その感情は今でも根深く残っている。


 だからこそ、凜々しいというよりはかわいらしい、そんな貴族には珍しい雰囲気のそんな男爵子息がどうも気になってしかたがなかった。


 それぞれはもうすでに出会っていたことを知らないまま、このときは通り去った。


 その後、再会することは考えもしなかっただろう。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
×←概要 ↓検索
ワイ×相互さん企画
バナー作成:雨城蝶尾
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ