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仮に 異世界  作者: らくしゅ
12/14

12話・商会に行ったが・・

日本は便利~100均・コンビニが懐かしナルミさん

「そろそろ峡谷に入ったかな」

朝茶を飲みラウルが、ポツリと言う。


「峡谷入り口まで朝いちの定期馬車で向かうと言ったから歩きより早いだろ」今回《白銀の狼》が受けた依頼は、街道から脇の山を登り起伏の激しいオビ渓谷沿いに進む イ・オビ町までの山越えルートの警護だ。人が歩けば道が出来る。荷物と路銀の少ない行商人が、利用する山道だ。イ・オビ町からは、王都に向かう定期馬車も運行している。


「行商の警備依頼とは、宝石商かい」

「小物商だが、オビ山道の山賊の話を聞いて依頼を出したそうだ」「金より命だな」アイラの水魔道訓練は、手の平に水球を作り転がす事から始まった。横で見ているが、うまく水球を作れず水は、置いた水桶に落ちる。


「山賊と言えば、鉱石を積んだ商団が、盗賊に襲われた話しを聞いたぞ」アイアンが、カップを出しアイラに水をねだり噂を話す。「山賊と盗賊の違いは」ラウルが俺に問い掛ける。


「山にでるから山賊・徒党を組んで襲うから盗賊」などとたわいもない話をする・今朝も平和だ。

洗濯を干し終えたナルミが、ガタゴト厨房で音を立てている。


「バーレントも最近・商人を襲う事件が、増えていると言っていたな」こぶし大の水球をアイラの前に飛ばし水桶に落とすドヤ顔アレク。アイラも頑張り水球を作ろうとするが、桶の水が増えるだけだった。


「アレクさん・・氷お願いします~」

アレクはゆっくり厨房へ向かい魔道を使って氷室箱に氷を出す。「あ~もっと小さいのも」「面倒くさい」

「お願いします」アレクに手を合わせるナルミにフンと笑い氷を出すアレクは楽しそうだ。


横から見ているとまるで手の平からキラキラ輝く水晶が、降り注いでいるようだ。アレクの足にすがり付き氷が出る様子を見つめるアイラの瞳もキラキラ輝いている。


「それにしても・・手足のマヒも良くなり。ナルミに感謝だな。アレクよ」ふふんとアイアンを見下ろしたアレクは、俺達が座っているテーブルにアイアンの頭と同じ大きさの氷をゴトリと落としニヤリと笑った。


「感謝しているからこき使われても文句は言わん。乾燥はどうする?」氷室箱を閉め入り切れない氷を麦茶ポットに入れる。

俺はカップを出し氷をひとつ貰う。

ナルミは果物のカゴ見て返事をした。

「干し物はまだいいです~」


水と対峙する魔道乾きは、上級魔道使いアレクが、使える魔道スキルである。それはある日のナルミが、つぶやいた一言で派生・元々あったかもしれないスキルだ。


「水が出せるなら乾燥も出来き・温水出せるなら氷も出せませんかね?」アレクは要望に応えスイカの干物を作り・中庭に轟音と共に巨大な氷塊(二階の高さ)を出した。


氷塊は七日間・中庭を占拠やっと溶けた後には大きな水溜まりが出来ていた。アイアンが、文句を言いながら土魔道で整地した跡は、ナルミのハーブ畑になっている。魔道エネルギーが、染み込んで、いるのか?すこぶる育ちが良いらしい。


どことなく自分に似ている氷塊を顔の横に持ちアイラをからかうアイアン。すぐに手が冷たくなり水桶に氷塊を入れアイアンが、カルの武器を作る金属が、欲しいと言い出した。通常なら鉱石から抽出・鍛えて欲しい固さの金属にする。


「武器材料の合金が足りん。今から鍛えるのも面倒だ。たまには街の店も覗いてみないか?」

「僕も手袋用の柔らかいなめし皮欲しいな」「あたしも色々見て見たいです」「なら皆で行って来い。俺が留守番をする」アレクに留守番を頼み俺達は、滅多に行かない中央の商会通りを目指し出掛けて行く。


まずは王都から出店している・グローリ商会の扉を開け中に入った。流石大店・警備の男が、四人さりげなく四隅に控えている。

店内と言えど安心出来ないのが、この世界。客も警備が、いるほうが喜ぶのだ。店内は広く買い物客や商談客が、五人ほどいた。


この店は小売りもすると聞いていたので来てみた。

普段はアレクのローゼン商会が、屋敷に配送する資材や商品を買っている。フィクスへ出店するか聞いてみたが、地元には店を置くつもりは、無いと言っている。


横に広いカウンターに五所・仕切りがあり・スペースごとに丸い椅子が、三脚置いてある。アイアンとラウルは、カウンターに座り欲しい物を店員に伝えていた。俺も二種類・薬草と製塩を頼みナルミとテーブルに向かいそこで待った。


初めて商会に来たナルミとアイラは、その大きさと天井の高さそして壁に展示されている絨毯や服装品など様々な商品・柱や窓枠の装飾に目を輝かせていた。


ナルミが小声で聞いてきた。

「対面販売なんですね」「日本は違うのか?」

「そうですね・・展示販売です」「展示販売?」

「棚に商品を並べ・お客さんが、好きな物をレジ・・会計専門のカウンターに持って行き会計・支払いするシステムです」


「棚に商品を並べる?」「はい・・お客さんが、自由に手に取り触り確認・納得出来れば買い物します。100円均一店ならどれでも小銅貨一枚で買えますよ」「棚に商品を並べ・客が商品を直接触れる・・盗まれるだろ」いつの間にかアイアン達が側に来ていた。倉庫に合金を取りに行って店員が、まだ来ないようだ。


「ええ・・商品を盗む・万引き・・犯罪者はいますが」

「警備の者は」「ここまで物々しくは、ないです。カメラ・・店の様子を記憶する機械が、あるので犯人は捕まります」

「この店の棚全てに商品が、並ぶ・・想像出来ない」


「コンビニ・スーパーマーケット・百貨店・ディスカウントショップ~いろいろですね。恵まれた世界です」向こうの世界を思い出したナルミは、吐息を付き奥の品物が、並ぶ棚を見た。


店員に呼ばれカウンターのそれぞれの品を見た。

「で・・どうする」合成鉄を木箱に戻しアイアンが、振り向く。「古い皮で作る内に切れそう・・僕は要らない」

「薬草も保存状態が、悪く使えませね」「塩も混ざりものが、多く使いたくないです。それに価格も高いですね」製塩を指でつまみ鑑定スキルを使い確認したナルミも塩袋を店員に押し戻した。


俺達の会話を聞いて買うか決めかねていた客が、買い取りを断り店を出て行った。それを機に店長が、顎で警備人に合図するのが見えた。「爺さん達・・買わないなら出て行っていくれよ」

警備人・四人掛かりで俺達を出口へと押し出す。


ナルミは店員に挨拶してサッサとアイラを抱き出て行った。

「貧乏人は余所へ・行ってくれ。うちは王都でも指折りの店だ」

「なあ・・爺さん達よぅ・・店の迷惑を考えてくれよ。ゴタゴタ言わず・・とっと出て行け」

「行こう・・ここはわたし達には、向いていない。雑草は要らないよ」「商品の良し悪しが、判らない爺どもが・・サッサと帰れ。もう二度と来るな」


商品の悪さ・高値に傲慢な対応の商会に腹を立てる。アイアン達をなだめその後も小売りをするビシャス商会を含む三件を回ったが、どこも質が悪く高値だった。「ローゼン商会の物しか見ていなかったかったからこんなに商品に差があるとは思いませんでした」ナルミが塩・茶糖・干し豆・紅茶を見比べた答えをつぶやく。「誰かが意図的にB級品ばかり街に持ち込みA級品と偽る」


「なんだいそのBとかAとか」ラウルが聞いた。

「商品の等級です」「冒険者の等級のようなものかな?」

「違う~かな。大まかにAは普通・Bは質が落ちるけど使用に差し支えないもの。でもこの街の商会は、Bより質の悪い物をAと偽っています。どこも同じ砂入りの塩を売ってて仕入れ元が、同じかも・・なにか裏が、ありそうですね」ナルミの推測は、当たっているかもしれない。


茶糖や塩・日常使うものは、ローゼン商会より送られてくるもの使っており薬草・肉などは、市場で新鮮な物を買っていたから街で売られている商品の質や価格には、気付かなかった。

「「「これはアレクに相談だな」」」

技術的にガラスの存在に悩むが、どの異世界も窓は透明・薬ビンあるし~気にせずに行くのだ

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